現在インフルエンザの流行もなることながら、新型コロナウイルスの流行が始まっています。
インフルエンザと新型コロナに対する最新情報を交互に発信していきますのでお付き合い下さい。
「またのどが痛い。ただの夏かぜだと思っていたら、コロナだった」――この夏、外来でそうしたお声を伺う機会が確実に増えています。
厚生労働省が2026年9月4日に公表した第35週(8月24日〜30日)の集計では、全国の定点当たり報告数は1.47(全国報告数5,459人、前週から1,106人増)となっており、7月から続いた増加傾向が、8月に入ってからも高い水準で続いているのが実情です。
厚生労働省の公表によると、夏から続いた新型コロナの増加傾向は8月以降も高い水準で推移しており、9月に入っても油断できない状況が続いています。
この夏から秋にかけて特に話題となっているのが、「セミ型」と「ニンバス株」という2つの変異株です。名前のインパクトに不安を感じる方も多いと思いますが、正しい情報を整理していきましょう。
1. 話題の変異株:その正体と性質
◎「セミ型」の正体(BA.3.2系統)
・初期オミクロン株の直系「BA.3」の子孫で2021年末頃に姿を消したあと、長期間どこかで静かに変異を蓄積し、数年ぶりに表舞台に現れたことから、「長く潜って一斉に出てくる」としてセミにたとえられています。
・特徴は、全ゲノムで100か所以上、スパイクタンパク質だけでも70か所以上という圧倒的な変異の多さです。
◎ニンバス株」の特徴(NB.1.8.1系統)
・JN.1系統から派生した変異株で、強いのどの痛みを引き起こすことで知られています。
2. 最大の注意点:「再感染しやすさ」と「重症度」
スパイクタンパク質の変異が多いということは、過去の感染や従来のワクチンで獲得した中和抗体が効きにくくなる「免疫逃避」が起きやすいことを意味します。
「去年かかったから大丈夫」「ワクチンを打ったから大丈夫」とは油断できません。
一方で、世界保健機関(WHO)などの評価によると、「これまでの変異株より重症化率や死亡率が高いというデータはない」とされています。
感染しやすさと、感染したときの重さは別問題です。過度に恐れず、しかし油断せずに備えることが大切です。
💡 第1回のまとめ
2026年秋現在も新型コロナは身近で流行しています。
「セミ型」「ニンバス株」は再感染しやすい性質を持ちますが、重症化リスクが格段に上がったわけではありません。
焦らず正しい予防と対策を心がけましょう。
【参考資料】
