デイリーPrEPとして『エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシル(TDF/FTC、商品名ツルバダ)』または『エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド(TAF/FTC、デシコビ)』を1日1錠内服する方法と、
オンデマンドPrEPとして、性交渉前後の決められたタイミングにTDF/FTCを内服する方法があります。
まとめますと、
【ディリー PrEP薬を服用するタイミング】
男性同性間の性行為、男女間の性行為、トランスジェンダーの人、薬物静注によるHIV感染リスクのある人、すべての方に有効性が確認されている方法です。
リスク行為のあるなしに関わらず毎日継続して服用する方法で、1日1回1錠、同じ時間に服用します。
【オンデマンド PrEP薬を服用するタイミング】
男性同性間の性行為のみに有効性が確認されています。
性行為の2時間~24時間前に2錠、最初の内服から24時間後に1錠、更に最初の内服から48時間後に1錠を内服し(2-1-1)、終了する方法です。
【重要事項】
PrEP開始にあたっては、医師によるHIVの検査、他の性感染症の感染の有無、副作用の有無などが必要です。
HIVに感染するリスクがなくなったり、コンドームの使用や他の予防方法を使いセーファーセックスあるいはセーフセックス(Safer sex, Safe sex)ができるのであれば、PrEPは必要ありません。
【PrEPを開始したにもかかわらずHIVに感染した事例はあるのか】
PrEP開始後にHIVに感染した人は、以下の2つのパターンが存在します。
第1パターン:PrEP開始時にすでにHIVに感染していたにもかかわらず、ウインドウピリオドであったために、感染していることに気付かずにPrEPを開始し、その後HIV感染が判明した事例。
第2ターン:PrEP開始後に正しく薬を服用しなかったり、勝手に服用をやめたためにHIV感染が判明した事例。