先天性梅毒とは、梅毒トレポネーマに感染して治療を受けなかった女性が妊娠中に胎盤を介して赤ちゃんに梅毒トレポネーマを感染させてしまうことです。
妊娠中の梅毒感染は特に危険で、死産や早産につながったり、生まれた赤ちゃんに神経や骨の異常をきたしたりする可能性が極めて高くなります。
先天性梅毒は、生後数ヶ月以内に現れる「早期先天梅毒」と、生後2年以降に現れる「晩期先天梅毒」に分類されます。
・早期先天梅毒は、水疱、丘疹、赤銅色の発疹など特徴的な皮膚の症状、リンパ節腫脹、肝脾腫などを起こします。
・晩期先天梅毒は、実質性角膜炎、難聴、歯のエナメル質の形成不全(ハッチンソン歯)などを引き起こします。
先天梅毒は2022年では年間で20例の報告数がありましたが2023年では7月5日の時点で既に20例の報告数となっています。
特に最近の若い女性の梅毒患者増加によって先天梅毒の増加にも繋がっているということがわかるはずです。
生まれてくる子供には何の罪もありませんので、妊娠が判明すれば必ず妊婦健診を受けることです。
妊婦健診では梅毒検査を実施します。
この梅毒検査は、妊娠4~12週の妊娠初期と妊娠後期に受ける必要があります。
※最近では妊婦健診を受けない妊婦の増加による先天性梅毒が発生しています※
梅毒感染を早く知り、早期に治療することにより先天性梅毒は予防可能です。