1. 供給不足の現状:2026年1月に出荷再開の見通し発表予定
現在、国内シェアの多くを占める武田薬品のワクチンが、製造工程での品質確認試験(外来性ウイルス否定試験)の結果、出荷を停止しています。
最新情報: 武田薬品は「2026年1月前半まで」に今後の出荷再開見通しを案内するとしています。
現状: もう一つの製造元である第一三共製も出荷を続けていますが、需要が集中しており、医療機関では「限定出荷(予約制限)」が続いています。
2. 接種の優先順位:1歳児の「1回目」を最優先に
ワクチンの在庫が限られているため、日本小児科学会等は以下の優先順位を推奨しています。
最優先: 1歳(第1期)の接種。初めての免疫を獲得することが、地域全体の流行を抑える鍵となります。
延期対象: 年長児(5〜6歳)の2回目接種。2回目はより強固な免疫を作るためのものですが、供給が安定するまで数ヶ月延期しても、1回目の免疫がある程度持続するため、リスクは相対的に低いと判断されます。
3. 合併症の再評価:難聴のリスクは「1,000人に1人」
かつておたふくかぜによる難聴(ムンプス難聴)は数万人に1人の稀なものとされていましたが、最新の研究では**「約1,000人に1人」**と、想定より高い頻度で発生することが分かっています。
深刻さ: ムンプス難聴は片側または両側の**高度難聴(全く聞こえない状態)**になることが多く、現代医学でも有効な治療法がほとんどありません。このリスクを避けることが、ワクチン接種の最大の目的の一つです。
4. 自治体の助成期間:期限切れでも「延長」の可能性あり
おたふくかぜワクチンは「任意接種(全額または一部自己負担)」ですが、多くの自治体が独自の助成を行っています。
対応: ワクチン不足で期限内に打てなかった場合、多くの自治体で助成対象期間の延長措置が取られています。
対策: 接種券の期限が迫っていても、在庫不足で打てない場合は、お住まいの自治体の保健センターへ問い合わせるか、公式HPを確認してください。
5. 家庭での備え:流行期は「観察」と「早期受診」
ワクチンを打ちたくても打てない期間は、以下の点に注意してください。
感染対策: 基本的な手洗いと、飛沫感染を防ぐ咳エチケットが有効です。
症状のチェック: 耳の下(耳下腺)の腫れだけでなく、**「強い頭痛」「激しい嘔吐」があれば無菌性髄膜炎、「呼びかけへの反応が鈍い」**場合は難聴の兆候の可能性があります。
早期受診: 症状が出た場合は、周囲への感染を広げないよう、事前に電話で受診方法を確認した上で小児科を受診してください。