今回はHIV被曝前予防についてついて数回に分けて紹介させていただきます。
【曝露前予防とは】
"Pre-Exposure Prophylaxis:PrEP"のことです。
※PrEPはプレップと読みます※
男性間性交渉者(Men who have Sex with Men:MSM)や性風俗産業従事者(Commercial Sex Worker:CSW)などHIVの感染リスクの高いHIV陰性者が、リスクのある性行為の前に抗HIV薬を服用することによって、自身のHIVへの感染を予防することです。
【曝露前予防の効果】
感染リスクを99%低減させる効果があると分析されています。
【外国における曝露前予防の現状】
2015年に世界保健機関(WHO)がHIV感染予防目的に曝露前予防を推奨して以降、2019年には44ケ国が曝露前予防の使用を承認しています。
曝露前予防はHIV感染予防に有効であることから多くの医療機関、政治家、研究者が曝露前予防の認知度を高める努力をしていますが、いまだに認知度が低いことは歪めません。
【日本国内における曝露前予防の現状】
日本では曝露前予防の導入が他国より遅れていて、個人輸入やクリニックでの自由診療で行われているのが現状です。
※自費診療ですから、1ケ月30万円を超える場合もありますので、事前に費用は問い合わされることをおすすめします※
要するに処方前の検査などは曖昧で、尚且つルールがない状態であったことから、2022年7月日本エイズ学会は『日本におけるHIV感染予防のための暴露前予防(PrEP)利用の手引き(案)』」を公式サイトで発表し、パブリックコメントを募っています。
近い将来、日本国内においてもルールが整備されていくと期待されていますが、諸外国に比べて極めて遅いことにはかわりありません。