2021年9月1日厚生労働省は、南米コロンビア由来の変異した新型コロナウイルス"ミュー株(B.1.621)"が、2021年6月と7月に国内の2空港の検疫で初めて確認されたと発表しました。
この2例は2021年6月26日に、アラブ首長国連邦(UAE)から到着した40歳代女性と、2021年7月5日に英国から着いた50歳代女性から確認されたということです。
この2名はいずれも無症状だった。
世界保健機関(WHO)が2021年8月30日に注目すべき変異株(Variant of Interest VOI)と位置づけて"ミュー株"と命名しています。
この"ミュー株"は、ワクチンの効果を低下させる可能性があると指摘されています。
注目すべき変異株(Variant of Interest :VOI)は感染力が強いインド由来の"デルタ株"よりは警戒レベルが低い変異株に分類されています。
"ミュー株"は、今年1月にコロンビアで発見され、南米や欧州など30ケ国以上で報告されている変異株です。
英国ではこれまで30件のミュー株感染例が報告されいて、このうち一部は、新型コロナワクチンを2回接種したにもかかわらず感染しています。
2021年8月、ベルギーの特別養護老人ホームでは、2回のワクチン接種を受けた7人"ミュー株"に感染して死亡しています。
"ミュー株"の免疫回避の程度や感染力などについてはさらなる研究が必要で、今後より詳細な調査がなければ、いくつかの事例をもとに一般化することはできないということです。