新型コロナウイルスの新しい変異株ケルベロスとグリフォンについて解説いたします。
ケルベロスとグリフォンは、神話や伝説に登場する怪物ですが、どのようなものかのイメージをつかめるようにこれらが描かれたものも一緒に紹介しておきます。
●ケルベロス オミクロン株(BQ.1.1)●
ケルベロスとは、ギリシア神話に登場するハーデスが支配する冥界の入り口を守る三つの頭を持つ番犬で犬の怪物です。
英雄ヘラクレスがケルベロスを捕えて地上に連れ出したこの際にケルベロスは太陽の光に驚いて吠え、飛び散った唾液から猛毒植物であるトリカブトが発生したという話も残っています。
切手は1970年モナコ発行の「ヘラクレスの試練切手」の中の一枚で、ヘラクレスが連れ帰った番犬ケルベロスが描かれています。
アメリカ、イギリスなど48カ国で報告されアメリカの最新データでは全体の7.2%と推計されています。日本でも検疫11件、国内6件が確認されています。
●グリフォン オミクロン株(XBB)●
グリフォンは、鷲の翼と上半身、ライオンの下半身をもつ伝説上の生物です。
クリミア共和国の国章にはグリフォンが描かれています。
インドなど21カ国で確認されていて、シンガポールの最新データでは全体の54%と推計されています。9月時点で6%だったので、1ヶ月で急増したということがわかります。日本では検疫で7件確認されています。
どちらもオミクロン系統でBQ.1系統はオミクロン、XBBは2つの株が一緒になって合体したような形のウイルスです。
ケルベロスとグリフォンは、現時点ではどちらも感染力は強いと考えられていますが毒力が強くなっているとは考えられていません。
ただしワクチンや感染によって得られた免疫をすり抜けるものが広がる株なので、そういう株がこれからも広がっていく可能性は十分考えられます。
これら変異株について現在判明していることを速報としてお伝えしましたので、今後新たな事が判明次第追加報告させていただきます。