2.PSA(前立腺特異抗原)
PSAは、前立腺に特異的にみられる腫瘍マーカーで、前立腺がんが疑われるとき、まず行われる検査です。
また、前立腺がんの進行具合を鋭敏に反映するため、前立腺がんの早期発見とともに病気の推定、治療効果判定や予後予測にも使用されます。
PSAは前立腺がんだけでなく、前立腺肥大症でも血中濃度が上昇します。
PSAの基準値
4.0ng/ml以下
1.4.0ng/ml以下:定期的にPSA検査をして経過を見守ります。
2.4.1ng/ml~10ng/ml :正常値より若干高めの値で、がんの人と前立腺肥大症など、前立腺の他の病気の人が含まれている可能性があります。
3.10.1ng/ml以上:前立腺がんがあることが強く疑われます。
高い場合は数百ng/mlという数値が出ることもあります
※加齢とともに数値が上昇するため、年齢別設定が行われ、一般的には4.0~10.0ng/mlがグレイゾーンとされています。
年齢 基準値
50~64歳:3.0ng/mL以下
65~69歳:3.0ng/mL以下
70歳~:4.0ng/mL以下
PSAの基準値を超える結果が得られると、肛門から指を入れる直腸診で前立腺の状態を調べ、経直腸的超音波検査などを行い、がんが疑われたら、組織片を調べる前立腺生検で確定診断をつける必要があります。
一般的には、40歳前後から積極的にPSA検査などの定期健診を受けたほうが良いでしょう。
PSAの値は前立腺に刺激を与えた後は、健常な男性でも高くなることがあります。