5.CA19-9(carbohydrate antigen19-9)
CA19-9は、ルイス(Lewis)式血液型物質に関連した腫瘍マーカーのひとつです。
血液中のCA19-9は、消化器系の腫瘍のスクリーニングなどに用いられますが、特に膵臓・胆道がんや胃がん、大腸がん、肝臓がんで基準値が高くなりま。
その為に膵臓・胆道がん治療効果の判定や再発の早期発見に効果を発揮する検査です。
さらに肺がん、乳がん、卵巣がんなどでも高値を示します。 CA19-9の数値が高く、CA-125やCA-50なども高値のときは、婦人科系のがんが疑われ、これらの腫瘍マーカーをあわせて検査することは卵巣がんの早期発見に有効です。
そのほか、糖尿病、慢性肝炎、胆石症、胆嚢炎、慢性膵炎、子宮筋腫、良性卵巣腫瘍などでも陽性となります。
CA19-9の基準値
37U/mL以下
1.基準値が2倍を超えた場合
膵臓をはじめとする消化器系の臓器など、腺細胞(消化器や生殖器の一部を作っている細胞)でできているところのがんがあるかどうかを、腹部超音波検査や腹部CTなどで精密検査します。
2.基準値が2倍以内の場合
がんの存在を疑って検査を進めますが、がん以外でもこの程度は上昇することがあり、がんが見つからないときは経過を観察します。
CA19-9が高値を示すと、すい臓がんや胆道がんなど、消化器系のがんが疑われますが、
肝硬変、肝炎、慢性膵炎、胆石症などの、がんより良性の病気でもCA19-9が増加する事がありますが、その場合は37~100U/mlとほとんどが比較的低い数値となります。
数値が100U/ml以上の場合は、がんである確率が高いので、がんが発見できない場合でも経過観察が必要になります。