「こたつに入って寝正月」。年に一度だけ許された、日本の古き良き伝統!!に伴う健康リスクについて考えてみました。
1. 「脱水」と「不動」の危険な掛け合わせ
こたつは、想像以上に**「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」**を増加させます。
※※不感蒸泄とは、発汗や排尿のように自覚できない形で皮膚や呼吸から絶えず失われる水分のことで、安静時でも1日に皮膚から約600ml、呼気から約300ml失われるとされ、冬の乾燥や発熱時には増加するため、意識的な水分補給が重要でこれは「有感蒸泄(汗など自覚できる水分喪失)」と対比され、特に冬場は脱水のリスクを高めるため注意が必要とされています※※
脱水のメカニズム: こたつで下半身を温め続けると、体温調節のために水分が奪われ、血液の粘度が高まります(ドロドロ状態)。
血流の停滞: 寝正月による「不動(動かないこと)」が加わると、ふくらはぎの筋肉による「筋ポンプ作用」が働かず、足の静脈で血液が固まり、血栓(血の塊)ができやすくなります。
最新の知見: 近年では、座りっぱなしだけでなく「脱水を伴う長時間の加温」が、通常のデスクワーク以上に血栓リスクを高めることが強調されています。
2. 「片足の変化」は体からの緊急サイン
深部静脈血栓症(DVT)の最大の特徴は**「左右差」**です。両足ではなく、片方の足だけに以下のような症状が出た場合は、単なる疲れや筋肉痛と放置してはいけません。
チェックポイント:
1)片方のふくらはぎだけがパンパンに腫れている
2)片足だけが赤黒くなっている、または熱を持っている
3)歩くとふくらはぎに差し込むような痛みがある
致死的な合併症: 血栓が血流に乗って肺の血管に詰まる**「肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)」**は、突然死の原因にもなり胸の痛みや急な息切れを感じたら、一刻を争う事態です。
3. 実践すべき「こたつ血栓」予防の3箇条
1月20日の「血栓予防の日」に関連して、最新の医学的エビデンスに基づく予防策をまとめます。
◎積極的な水分補給(アルコール・カフェイン以外): ビールやコーヒーは利尿作用があり、逆に脱水を促進します。こたつのお供には、水や麦茶などノンカフェインの飲料を選び、**「喉が渇く前」**に飲むのが鉄則です。
◎「足首パタパタ」運動の習慣化: こたつに入ったままでも、1時間に一度は足首を上下に動かしたり、指をグーパーさせたりして、強制的に足の血流を流しましょう。
◎温度設定の調整と「脱出」: こたつの設定温度を高くしすぎないこと。また、こたつでそのまま寝てしまうのは最も危険です。定期的にこたつから出て、室内を歩くなど姿勢を変えることが最大の防御になります。