ワクチン接種をする三角筋などの筋肉注射では通常大きな血管はないため、海外では逆血確認のシリンジを引く必要はないとされています。
これはあくまで予防接種についてのみの場合です。
予防接種において、筋肉注射でも皮下注射でもシリンジを引くと「痛い」ので不利益を被る人のほうが多いことからCDCの予防接種ガイドラインにも逆血確認は必要ないと記載されています。
確かに一昔前まではワクチン接種で逆血確認が必要と言われていました。
しかし医学は日々進歩しており、時代とともに医学はどんどん新しい知識や知見を学んでいく必要があります。
予防接種の筋肉注射を受けて接種者が逆血確認のためにシリンジを引かなくても間違いではありません。
いつまでも旧態依然の方法に固執することは出来ません。
現在世界の多くの国々では、生ワクチン以外のワクチンはこの筋肉注射での予防接種が広く一般的に行われています。
これは痛みも少なく、ワクチンによっては効果もより高いからです。
人は誰でももそうですが、昔から慣習的に行っていることを急に変えるという事に躊躇する気持ちや不安になる気持ちを抱くのが常です。
ワクチン接種が多い小児科の分野では、以前より筋肉注射への理解や知識を深めようとする動きはすでに行われています。
筋肉注射は垂直に針を刺すことから見た目は痛そうに思われがちですが、実際は皮下注射と比べると痛みなども少なく利点が多いのです。
痛みは人それぞれ感じ方に差がありますから、筋肉注射が皮下注射より痛みが少ないというのは海外での研究や海外での経験からわかっている一般的な知識として申し上げています。
人によっては筋肉注射の方が皮下注射より痛いと感じる人もいて当然ですし、その逆もそうです。