ステルスオミクロン株とは、現在流行しているオミクロン株の「BA.1」が変異し、「BA.2」となったウイルスを言います。
このオミクロン株の「BA.2」は、現在日本国内で実施しているPCR検査では検出可能ですが、「BA.2」か否かの判別は詳細な遺伝子検査をしないとステルスオミクロンであるということが判断できません。
海外の一部のPCR検査では、オミクロン株の「BA.2」をデルタ株と判定してしまうという報告もあります。
現在イギリスでは、オミクロン株の「BA.1」という型が現在流行の主流になっています。
ところがイギリス国内では「BA.2」という亜種が増加しつつあります。
2022年1月25日現時点の分析では、「BA・2」は、従来型より増殖が早いなどと分析されていますが、「BA.2」が従来型に比べて重症化しやすいかなどの詳細は分析中とされています。
PCR検査では、新型コロナウイルスが陽性か陰性かの判断は可能ですが、詳細な遺伝子検査をしないとステルスオミクロンであると判別出来ないと言うことです。
オミクロン株は、多くのPCR検査が標的とする3つの遺伝子のうち1つが検出されない「S遺伝子ドロップアウト」という特長を持つため、PCR検査の段階で他の新型コロナウイルスと容易に区別できましたが、新たに発見されたオミクロン株はS遺伝子ドロップアウトを持たないことから、PCR検査での変異株特定が困難になります。
ウイルスそのものを検出できることからPCR検査は引き続き有効ですが、従来のオミクロン株かステルスオミクロン株価の判断は、PCR検査では出来ないことになります。
このステルスオミクロン株の感染力は、従来のオミクロン株の約2倍あると言われています。
現実ステルスオミクロン株は、すでに40ケ国以上で既に確認されていて、そこには日本も含まれています。
従来のオミクロン株が減少傾向のデンマークでは、2021年から増え始めて、今は減少傾向にありますが、逆にステルスオミクロンは、2021年12月から増え始め、一気に主流になり置き換わっていいます。
日本の空港検疫1826例を分析したところ、従来のオミクロン株(BA.1)が1626例で全体の約89.1%、ステルスオミクロン(BA.2)が198例で全体の約10.8%となっています。
感染力が強いことからして、ステルスオミクロン株は今後日本でも増えていく可能性があります。
このまま行けばステルスオミクロン株による第7波がやってくる可能性は否定できません。
日頃から従来の感染予防対策を怠らないようにする必要があります。
※オミクロン株には、3つの亜種(BA.1、BA.2、BA.3)が存在していますが、現在流行しているのはBA.1ですが、デンマークではBA.2が台頭して来ており、英国、ノルウェー、スウェーデンでも小規模ではあるが増加傾向が見られています※