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2023年3月26日日曜日

現在の梅毒流行の現状-17.梅毒の治療の際に起きる発熱について-

 梅毒の治療に抗生物質を投与されると、1~4時間以内に発熱、筋肉痛、悪寒、頭痛といった症状が出るケースがあります。


そしてこの症状は、24時間前後で収まります。


これをヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(Jarisch-Herxheimer reaction:JHR)と言います。


ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応とは、梅毒トレポネーマに対する免疫反応によるものと考えられていて、 発熱は24時間以内に解熱しますが、アセトアミノフェンなどの解熱剤が使用される場合もあります。


この反応は抗生物質の投与から24時間以内に、10%~35%の人で発熱・頭痛・悪寒・全身の倦怠感・皮疹が生じることがありますが、自然に改善していきます。 


これが起きる原因は抗生物質を投与することで、抗生物質によって梅毒トレポネーマが大量に破壊されたときに生じる物質が原因と言われています。


この反応を知っておかないと治療を受ける上でかなり不安になるので、よく理解しておく必要があります


ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応は、持続性ペニシリン注射剤に依ってだけ起こるのではなく、その他のペニシリン系抗菌剤でもおこります。


ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応は、起きてもすぐに収まりますし、これが起きたから梅毒が悪化するわけでもありませんので心配はありません。