③迅速(即日)抗体検査法
ダイナスクリーン・HIV-1/HIV-2と呼ばれる検査キットで、サンドイッチイムノアッセイ法を用いたイムノクロマト法(IC法)です。
血液を滴下後、15分で判定しますが、この時必ずコントロールラインに赤色の線が出ていることを確認する必要があります。
コントロールラインに赤色の線が出ていないときは、必ず再度検査を行います。
また、判定は必ず15分で行い、この時点で判定ラインに赤色の線が認められなければ陰性と判定します。
15分経過後に判定ラインに幾ら赤色の線が見られても、これはニセの判定とします。
この検査は、不安な行為から12週で受けることにより、第三世代の抗体検査と同じ信頼性が得られます。
次に偽陽性反応の件ですが、検査の感度を高くして感染者を見逃さないように造られていることから、偽陽性反応が出やすくなっています、また判定を肉眼で行うことから判定者の主観に大きく左右され、どうしても偽陽性反応の出現率が高くなる傾向にあります。
PA法では0.5%前後ですが、迅速(即日)抗体検査では約3%の偽陽性反応が認められます。
迅速(即日)抗体検査は、短い時間で信頼性の高い結果が得られることから、クリニックや保健所では多く採用されています。
ちなみに、ダイナスクリーン・HIV-1/HIV-2は、発売当初アボットジャパン社から販売されていましたが、2007年12月1日から、アリーアメディカル株式会社から販売されています。
現在日本で医療機関及び保健所で採用されている迅速(即日)抗体検査法は、ダイナスクリーン・HIV-1/HIV-2しか存在しません(抗原抗体迅速抗体検査を除く)。