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2026年10月2日金曜日

 【インフルエンザ流行速報:2026年10月2日号】:9月に打ったら冬にもう1回必要?今年から前倒しする自治体続出、気になる疑問を徹底解説!

 


 【インフルエンザ流行速報:2026年10月2日号】:9月に打ったら冬にもう1回必要?今年から前倒しする自治体続出、気になる疑問を徹底解説!


「えっ、もうインフルエンザの予防接種が始まってるの!?」


「ニュースで9月から打てるって聞いたけど、冬の本番までもつの?もしかして冬にもう1回打つ必要があるの?」


近年、インフルエンザの流行が異例の早期化を見せており、それに伴って多くの自治体が高齢者などを対象にした公費のワクチン接種を9月に前倒ししています。


たとえば東京都世田谷区をはじめ、各地でスタート時期が早まったことで、クリニックの現場では冒頭のような疑問や不安の声が相次いでいるようです。


そこで今回は、気になる「インフルエンザワクチンは2回必要なのか?」という疑問について、専門家の見解をもとに分かりやすく解説します!


1.先に結論から申し上げますと、

※「9月に打っても、冬にもう1回打つ必要はありません」※

患者さんから医師に最も多く寄せられる質問が、「秋に打ったら、冬のピーク時にもう1回打たないといけませんか?」というもの。

13歳以上の方は、9月中旬に打ったとしても冬にもう1回打つ必要はありません。

日本のルール(添付文書)や海外の基準でも、13歳以上は「原則1回接種」と定められています。

免疫力が低下している人や基礎疾患がある人の場合、医師の判断で2回勧められることがありますが、それはあくまで「1〜4週間の間隔で2回」打つケースで、「秋に1回、冬に1回」という意味ではありません。

米国CDC(疾病予防管理センター)やWHO(世界保健機関)などの国際機関でも、そのシーズンの接種を終えた人への追加接種は推奨されておらず、「年1回、主要な流行の前に」打つことが基本とされています。


2.9月に打ったら、2月のピーク時まで効果はもつ?

「9月に打ったら、例年のピークである1月〜2月まで効果がもたないのでは……?」と心配になりますよね。

一般的なワクチンの効果は、接種から約2週間後に表れ始め、おおむね5カ月程度続くとされていますので、9月中旬に打つと、確かに2月中旬には効果が薄れ始める計算になります。

3.最新研究から見えてきたこと

実は、9月に打った効果が2月中旬まで本当にもつのか、完全に証明されているわけではありませんが、近年の研究では以下のようなことが分かってきています。

◎A型に対する効果: 今シーズンも流行している「A(H1N1)pdm09」に対しては、接種から5カ月経っても防御効果が有意に残っていたという解析結果がありまた、この型はシーズン中の効果の落ち方が緩やかな傾向があります。

◎B型に対する効果: B型に関しては、5カ月後まで強力な防御が続くとは言い切れない面もありますが、そもそも今シーズンのワクチンが対象とするB型がどれくらい流行するかは予測が難しいため、接種を先送りにすると「目の前のA型の流行」を取りこぼしてしまうリスクが高まります。

つまり、「先のピークを心配して接種を遅らせるよりも、今流行している型から身を守るために、早く打つメリットが大きい」ということです。


4.ピークを乗り切るための「2つの鉄則」

もし2月中旬以降もインフルエンザにかかりたくない、重症化させたくない場合はどうすればいいのでしょうか? 対策のポイントは以下の2つです。

1)ワクチン + 徹底した感染症対策:

ワクチンの効果は2月中旬にゼロになるわけではありませんので、マスクの着用、手洗い、換気、3密を避けるといった基本的な感染対策を組み合わせることで、防御力を高めましょう。

2)「家族全員」で接種する

これが最も重要で、小さなお子さん、高齢者、受験生がいるご家庭では特に、「家族の中に未接種者がいると感染者が出やすくなり、その結果すでに接種した人にも感染リスクが及ぶ」ことが分かっています。


まとめ:打つなら「今」!今日から家族で計画を

「まだ早い気がする…」と迷っているうちに、流行の波に巻き込まれてしまうかもしれません。

ワクチンのおもな目的は「感染を完全に防ぐこと」ではなく、「重症化を防ぐこと」です。今シーズンの鉄則はズバリ、「打つなら、今」。

自分のため、そして大切な家族の健康を守るために、今日からさっそくワクチン接種のスケジュールを立ててみませんか?


【参考資料】

『9月にインフルエンザワクチンを打ったら、冬に2回目が必要?——13歳以上は1回で十分な理由と、今季の流行株から見た「早めの接種」の考え方を内科医が解説』

『2025-26期の季節性インフルエンザワクチン接種に関する日本ワクチン学会の見解』


2026年10月1日木曜日

 【インフルエンザ流行速報:2026年10月1日号】:「インフルエンザワクチンは意味がない」「打ってもかかるからムダ」は本当?

 


「予防接種を受けてもインフルエンザにかかることがあるなら、ワクチンなんて意味がないのでは?」

そんな疑問をよく耳にしますよね。


結論からお伝えすると、「ワクチンを打っても感染自体を100%防ぐことはできないが、打つには大きな意味がある」というのが医療の現場における事実です。


その理由と、私たちが知っておくべき大切なポイントを分かりやすく紐解いていきます。


1. ワクチンの本当の役割は「発症・重症化の予防」

インフルエンザウイルスは変異しやすいため、ワクチンを打ってもウイルスが体内に入り込むこと自体(感染)を防ぎそびれることがあります。

しかし、ワクチンの真の目的はそこではなく、あらかじめ抗体を作っておくことで、ウイルスが増殖するのを抑え、発症や重症化を防ぐことが最大の役割なのです。

実際、次のような発症・死亡予防効果が報告されています。

◎乳幼児:発病をおよそ20~50%防ぐ

◎健康な65歳以上の高齢者:発病をおよそ45%、死亡をおよそ80%防ぐ

なお、ワクチンの効果が現れるまでには接種後約2週間かかり、その持続期間はおよそ5ヶ月とされています。


2. 決して軽く考えてはいけない「インフルエンザ脳症」

インフルエンザの合併症の中で、特に恐ろしいのが「インフルエンザ脳症」です。

免疫の異常な反応によって急激に意識障害やけいれんなどの神経症状が現れる病気で、主に0~19歳の子どもたちに多く見られます。

◎致死率の現状:昔に比べ適切な治療で10%以下まで下がったものの、治療が行われない場合の致死率は約30%にものぼる危険な病気です。

◎後遺症のリスク:一命を取り留めても、約15%にいてんかんや発達障害などの後遺症が残ると考えられています。

インフルエンザ脳症の年間報告数は、流行の規模によって毎年変動します(直近のシーズンでも多くの子どもたちが発症しています)。こうした重い合併症やリスクを防ぐためにも、ワクチン接種は非常に大きな意味を持っています。


3. ワクチンを活かすための大切なポイント

インフルエンザシーズンを安全に乗り切るために、以下のポイントを意識しましょう。

1)早めの接種がカギ:

流行が本格化する前、遅くとも12月上旬までに。流行の立ち上がりが早い年は10~11月頃の接種を心掛けましょう。

2)基本の感染対策も一緒に:

接種後も、手洗い・うがい・換気といった基本的な対策は続けましょう。

3)周りへ広げない配慮を:

ワクチンを打っていても発症することはあります。体調がすぐれないときは無理をせず、周囲へうつさない行動が大切です。


まとめ


「予防接種を受けたのにインフルエンザにかかってしまった」という場合でも、決してワクチンが無駄だったわけではありません。


症状を軽く済ませ、何より恐ろしい脳症などの重症化リスクから身を守る盾となってくれます。


正しい知識を持った上で毎年上手に活用し、自分と大切な家族の健康を守っていきましょう!


【参考資料】

『ワクチン接種してもインフルにかかる人が出るわけ【医師が解説】』

『インフルエンザワクチンは接種したほうがいいの?』

『インフルエンザ予防接種は受けるべき?打たない方がいいと言われる理由を検証』

2026年9月30日水曜日

【インフルエンザ流行速報:2026年9月30日号】:インフルエンザの予防接種、今打つと効果はいつまで持つ?

 


例年であれば12月上旬から1月にかけて流行しはじめるインフルエンザですが、今年はなんと9月という異例の時期から感染が拡大しています。


こうした状況を受け、多くのクリニックでは例年(10月1日開始)より時期を大幅に前倒し、9月18日から予防接種を開始しているとのことです。


更に患者さんからも「流行っているから早めに打ちに来た」と、問い合わせや接種が急増しています。


そこで気になるのが、「早い時期に打つと、肝心のシーズン本番まで効果が持つのか?」という疑問ですよね。専門医の見解を分かりやすくまとめました!


📌 今、何が流行している?


現在流行しているのは、発熱や咳などの症状が出やすい「A型の一種」で、特に高齢者の方がインフルエンザにかかった後に肺炎を起こしたり、喘息持ちの方が悪化したりするケースが懸念されており、医師も早めの警戒を呼びかけています。


⏳ そこで疑問ワクチンの効果はいつまで続く?


早めに接種した場合の効果の持続期間については、


◎抵抗力の維持期間:ワクチンの免疫は、だいたい5ヶ月ほど維持されると言われています。


◎「今(9月~10月の初め)」打った場合の懸念:今打つと、5ヶ月経った「2月末~

3月初旬頃」には免疫力が少し落ちてしまうのではないかという懸念がゼロではありません。


◎それでも「今打つべき」理由:その時期(来年2月以降)の流行がどうなっているかは分かりませんが、「今これだけ流行が拡大しているのだから、早い段階であっても今打って備えていいのではないか」という判断のもと、接種が行われています。


受験生は「もう一回打つ選択肢もある!!」


特に注意が必要なのが、受験を控えた学生で受験は3月だから、あまり早く打つと感染効果が弱くなる可能性があることからもう一回打つ選択肢もあります。


ワクチンには感染を防ぐ効果だけでなく、かかってしまった場合に重症化を防ぐ効果も期待されていることからして接種を検討する際には、自分のライフスタイルや行動予定を踏まえ、医師に相談しながら時期を判断することが求められる。


※13歳以上の受験生がインフルエンザワクチンを2回受ける選択肢はあります。日本の添付文書上、13歳以上は「1回または1〜4週間の間隔をおいて2回接種」と規定されているため、希望すれば2回受けることは制度上可能です※


【2回受ける場合のメリットと注意点】


1)メリット:受験生の強いストレスや睡眠不足による免疫力低下に対し、2回接種(ブースター効果)で抗体価をより高め、安心感(メンタル面のアドバンテージ)に繋げることができます。


2)注意点: 13歳以上は1回で十分な免疫がつくため、医学的には「一律に2回接種」は強く推奨されていませんし、短期間に同じワクチンを打っても「効果が2倍になる」わけではなく、費用や副反応のリスクのみが増えるという専門家の意見もあります


まとめ


今年は例年にないスピードでインフルエンザの流行が進んでいます。「時期が早すぎて効果が切れないか心配…」という声もありますが、目の前の流行から身を守るための選択肢として、早めの予防接種を検討してみるのもよさそうですね。


皆様も体調管理にはくれぐれもお気をつけください!


【参考資料】


2026年9月29日火曜日

 【インフルエンザ流行速報:2026年9月29日号】:インフルエンザの「早期流行」と「ワクチン前倒し」は、流行防止の歯止めになるのか?

 


近年の秋口におけるインフルエンザの早期流行や、それに伴うワクチンの接種スケジュール前倒しの動きは、公衆衛生の現場において大きな関心事となっています。


今回は、医学的・疫学的な視点から「予防接種を早めることが本当に流行の歯止めになりうるのか」を最新の動向を踏まえて分かりやすく解説します。


1. 医学的に見た「ワクチンの立ち上がり」とタイミングの重要性


インフルエンザワクチンは、接種すれば即座に効果が出るわけではありません。


感染予防◎抗体が作られるまでの時間:体内で十分な免疫(中和抗体)が誘導され、防御効果が発揮されるまでには約2週間程度の時間を要します。


◎早期流行への即効性:例年より早い時期から学童や幼児を中心に感染が急拡大するシーズンでは、この「2週間のタイムラグ」が勝負の分かれ道になることからして流行の立ち上がりに合わせて前もって接種を完了させておくことは、個人が重症化や感染を防ぐ上で医学的に非常に合理的なアプローチです。


2. 疫学的に見た「集団免疫と流行の歯止め」の限界


では、社会全体(集団)で見ると、ワクチンの前倒しは流行の大きな歯止めになるのでしょうか? 

疫学的な分析には、いくつかの重要なジレンマが存在します。


1)「持続期間」とのトレードオフ:インフルエンザワクチンの有効性は、接種後数ヶ月をピークに徐々に減衰していく傾向があることからして、あまりに早い時期(例えば夏終わりなど)に打ちすぎると、冬本番から春先(2月〜3月頃)のピークやシーズンの後半にかけて免疫が弱まり、流行の波を抑えきれなくなるリスクが指摘されています。


2)流行曲線の「平坦化(フラットニング・ザ・カーブ:Flattening the curve)」への寄与:一方で、小児や高齢者などリスクの高い層へ早期に接種を進めることは、医療機関への急激な負荷(パンク)を防ぎ、重症者や入院患者を減らす「流行のピークの高さ」を抑える効果(ダメージコントロール)としては十分に機能します。


【流行曲線の平坦化とは】


感染症の爆発的な流行(パンデミックなど)の際、一定期間の感染者数を抑えて流行のピークを後ろに倒し、グラフの波をなだらかにすることを指します。


3. 最新情報(2026年シーズン)にみる行政・医療現場の対応


国内外の動向を見ると、早期流行への危機感から、公衆衛生上の柔軟な対応が取られています。


◎行政や医療機関の素早い動き:例えば、流行の早期化や注意報の発令を受けて、各国・地域の保健当局や医療機関では、ワクチンの供給スケジュールや公費接種の開始時期を例年より前倒しする動きが見られます。


◎最新株への対応:2026-2027年シーズンに向けては、前シーズンに猛威を振るったウイルス系統(A(H3N2)の変異株など)に対応するようワクチン株が適切にアップデートされており、早期かつ適切なタイミングでの接種が推奨されています。


まとめ:私たちが取るべき最適な行動


医学的・疫学的な分析から言える結論として、「ワクチンの前倒し接種は、個人の発症・重症化を防ぎ、地域の医療崩壊を防ぐための強力な歯止めになりうる」一方で、シーズン全体の流行を完全に消し去る万能薬ではなく、「持続期間とのバランス」を考慮する必要があります。


※推奨されるアクション:焦って極端に早すぎる時期に打つ必要はありませんが、地域での流行入りが報じられたり、ご自身のライフスタイル(受験や持病、家族構成など)でリスクが高いと感じる場合は、医療機関のスケジュールを確認し、流行の波に乗り遅れないよう計画的に接種を済ませることが最も賢明な自衛策となります。


皆さんは今年のインフルエンザワクチン、例年と比べてどの時期に打つ予定にされていますか?


【参考資料】

『インフルエンザ患者数2万人超え 既に昨年同時期の7倍以上に』

2026年9月28日月曜日

知ってて損はない医学の知識39【血圧の疑問】「左右の腕で血圧が違う!?」知られざる理由と、正しい測り方の正解

 


毎日の健康管理に欠かせない血圧測定。「あれ、今日は右の方が高いな?」「いつも左で測っているけれど、これで合っているのだろうか?」と疑問に思ったことはありませんか?


健康診断や自宅での測定で、左右の数値に少し差が出ると「もしかして体のどこか悪いのでは…」と不安になりますよね。


今回は、「血圧は左右の腕で本当に異なるのか?」という疑問について、その医学的な理由から、正常な範囲、そしてどちらの腕で測るべきかの正解まで分かりやすく解説します!


1. なぜ? 左右で血圧に違いが出る理由

「心臓から送り出される血液なのだから、左右同じはずでは?」と思われがちですが、実は健康な人でも左右の血圧に差が出ることは珍しくありません。

その主な理由は大きく分けて2つあります。

1)身体の構造的な違い

心臓から右腕へ血液を送り出す血管(鎖骨下動脈など)は、左側よりも少し早い段階で太い血管から分岐する構造になっているそのため、わずかに右側の数値が高くなりやすい傾向があります。

2)測定時のタイムラグや生体変動

片腕ずつ順番に測定するため、測るわずかな時間差やその時の姿勢、無意識の緊張などによって、5〜10mmHg程度の差は自然に生じます。


2. どこまでがセーフ? 「許容範囲」と「注意が必要な差」

では、どのくらいの差であれば安心できるのでしょうか。目安は以下の通りです。

📌 正常な範囲(心配ないケース)

左右の差が 5〜10mmHg以内 であれば、生理的な範囲内であり基本的には問題ありません。日常のちょっとした血圧の変動として捉えて大丈夫です。

⚠️ 注意が必要な範囲(医療機関への相談をおすすめするケース)

何度測っても常に 10〜15mmHg以上 の差がある場合は要注意です。

動脈硬化による血管の狭窄(鎖骨下動脈狭窄症など)や、何らかの疾患が隠れている可能性があります。もし持続的な大きな差が気になる場合は、一度医療機関で相談してみましょう。


3. 結局、左右どちらで測るべき?

「医学的に、絶対に左右どちらで測らなければいけない」という決まりはありません。

大切なのは、「毎回同じ腕、同じ環境で測り、日々の変動をチェックすること」です。

具体的な選び方のコツは以下の通りです。

◎基本は「同じ腕」で

普段の測定では、利き手とは反対の腕や、カフ(帯)を巻きやすい方など、ご自身が続けやすい腕を固定して測りましょう。

◎左右差がある場合の原則

もし左右で明確な差がある場合は、数値が高い方の腕の血圧を「本来の血圧」として参考にするのが原則です。初めて測る時や、しばらく測定していない時は、一度両腕で測ってどちらが高いかを確認しておくと安心です。


まとめ

血圧の左右差は、体の構造や自然な変動によるもので、多少の差(5〜10mmHg)であれば心配いりません。

大切なのは、一喜一憂せずに「いつもの腕」で継続して測り続けることです。今日からの血圧測定の参考にしてみてくださいね。


【参考資料】

『知って役立つ血圧の話 日本心臓財団』

『血圧に左右差があっても問題ない? ~注意点と対処法~(シチズン・システムズ)』

2026年9月27日日曜日

【インフルエンザ流行速報7:2026年9月27日号】:【2026年秋冬の感染症動向】異例の早さで動くインフルエンザと、知っておくべき最新の予防・対策の常識

 


皆さんこんにちは。秋の気配が深まるとともに、今年もインフルエンザをはじめとする秋冬の感染症が気になる季節になってきました。


今回は、2026年秋の感染症の最新トレンドと、医学的・疫学的に見て私たちが本当に気をつけるべき予防法について分かりやすく解説します。


1. 2026年秋:インフルエンザが「過去2番目の早さ」で流行入り

今年の秋冬で最も特筆すべき疫学的なトピックは、インフルエンザが8月の終わり頃から異例の早さで流行シーズンに突入している点であり、これは1999年に感染症法下で統計を取り始めて以降、過去2番目に早い流行入りとなっています。

◎なぜここまで早いのか?:明確な要因は調査中ですが、冬の気候にある南半球からの渡航者や日本人の帰国者による持ち込みが、お盆や夏休みの人流増加と重なったことが背景にあると考えられています。

◎臨床的な特徴:現在はA型が主流であり、夜から症状が出始めて翌日には高熱や強い全身の筋肉痛・だるさといった典型的な強い症状に急激につながるケースが多く見られます。


2. 医学・疫学的に見直したい「NG予防法」と「基本の対策」

良かれと思ってやっている感染対策の中に、実は科学的根拠が乏しい、あるいは逆効果になりうるものがあります。

◎うがい薬(ヨード系)の過度な使用に注意:京都大学のグループによる無作為化比較試験において、「水だけでうがいをしたグループ」は風邪の発症が約40%減少した一方、「ヨード液によるうがい」には明確な予防効果が確認できませんでした。

◎粘膜への影響:ヨード系は喉の常在細菌叢まで殺菌し、かえって粘膜のバリア機能を弱める可能性があるため注意が必要です。

◎アルコール消毒の限界:秋冬に流行しやすいノロウイルスなどの感染性胃腸炎ウイルスには、アルコールが効かないものもあります。

◎最強の対策は「基本の流水手洗い」:次亜塩素酸ナトリウムでの消毒や、昔ながらの「石鹸でしっかり洗って物理的に流す」というスタンダードな手洗いが、インフルエンザ・コロナ・ノロウイルス等に対して最も確実で有効な対策となります。


3. まとめ:周囲への感染拡大を防ぐため

体調不良時は無理をして出勤・登校せずステイホームを心がけること、そして解熱剤で無理に熱を下げて行動しないことが周囲への感染拡大を防ぐ基本です。

正しい医学的知識に基づいた基本の対策を徹底し、健やかな秋冬を過ごしましょう。


【参考資料】

『インフルエンザの発生状況 2026年9月4日時点 厚生労働省』

『感染対策の基礎知識』

2026年9月26日土曜日

 【インフルエンザ流行速報7:2026年9月26日号】:【感染症動向調査第37週: 2026年9月7~13日】

 


インフルエンザ患者数は、20697人となり前週比8398人と5週連続増加し、2万例を超え、定点当たりの報告数は沖縄県(16.61)が最も高く、注意報レベル(10.00)を上回って来ています。


・全国平均定点数: 定点あたり 5.54人


・前週からの推移: 前週(3.29人)から約68%増加し、平年レベルを超えて流行が拡大しています。


1.沖縄県:16.61

2.茨城県:9.85

3.東京都:9.53

4.神奈川県:9.45

5.新潟県:9.44

6.埼玉県:9.10

7.千葉県:8.63

8.山口県:8.03

9.富山県:7.67

10.愛知県:6.58

11.宮城県:5.35

12.長野県:5.30


※正しい予防に心がけて感染予防のに努めて下さい。


【参考資料】

『令和8年第37週(令和8年9月7日から令和8年9月13日まで)分のインフルエンザの発生状況』

『インフルエンザ患者数2万人超え 既に昨年同時期の7倍以上に』