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2026年9月5日土曜日

【緊急告知】2026年9月5日号:8月に異例の全国流行入り!夏のインフルエンザに厳重警戒が必要な理由と対策

 


厳しい残暑が続く8月に、早くもインフルエンザが全国的な「流行シーズン」に突入しました。


厚生労働省が8月28日に発表したデータによると、異例の早いペースで感染が広がっており、今後の動向に大きな警戒が呼びかけられています。


1. 異例の早さ!8月の全国流行入りと感染状況


◎厚生労働省が8月28日に発表した17日〜23日の1週間の感染報告数は、1医療機関当たり1.11人となり、流行開始の目安である「1」を超えました。


◎2023年を除くと、感染症法が施行された1999年以降で2番目に早いシーズン入りとなります。


◎報告された全国の感染者数は4,094人で、昨年同期の1,183人を大幅に上回っています。


◎沖縄県(4.43人)を筆頭に、岩手県、青森県、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、新潟県、鹿児島県、東京都、さらに北海道(1.12人)など、全国の広い地域で患者が報告されています。


2. なぜ夏に?例年にない早期流行の背景


◎インフルエンザは例年12月〜3月頃に流行しますが、今年は多くの学校で夏休みが明けない8月中の流行入りとなりました。


◎最も早かったのは新型インフルエンザが大流行した2009年ですが、通常の季節性インフルエンザとして8月に全国的流行入りするのは極めて異例です。


◎国際的な人の往来によってウイルスが持ち込まれる機会が常にあることなどが背景に挙げられますが、今年の詳細な原因や流行の中心となっているウイルス型(A香港型やB型など)については、今後の全国的な病原体分析が待たれています。


3. 今後の見通しとワクチン・予防のポイント


◎過去の傾向では、一度定点当たり報告数が1.00人を超えると、その後冬場のピークへ向かう例が多く見られます。


◎今秋から使用されるワクチンについては、すでにA型2種類とB型1種類で構成される「3価ワクチン」の製造が6月に決定されています。


◎高齢者や基礎疾患のある人は感染すると重症化リスクが高いため、医療機関や高齢者施設を訪れる際などのマスク着用が強く推奨されています。


■ 私たちが今すぐできる基本的な感染対策



※こまめな手洗い(外出後や食事前など)


※マスク着用を含む咳エチケットの徹底


※効果的な換気


※体調管理


※異例の夏インフルエンザに対し、季節を問わず油断せずに予防を継続すること


【参考資料】

『2026年 8月28日 インフルエンザの発生状況について厚生労働省 』


2026年9月4日金曜日

大腸がんは「防げる」!第4回:CT vs 内視鏡――どちらを選べばいいのか?


 科学的な視点で、それぞれの特性を理解しておきましょう。


CTは「広い範囲を短時間で調べたい時」や「他臓器への転移を確認したい時」に、内視鏡は「病変を直接観察して、その場で組織採取や治療を行いたい時」に選ばれます。検査目的や身体への負担が異なるため、症状に合わせて使い分けることが一般的です


1.CT検査(コンピュータ断層撮影)


・メリット: 短時間で腹部全体を撮影でき、胃や大腸の壁の外側にある他臓器(肝臓やリンパ節など)の状態も同時に把握できます。


・デメリット: 粘膜の微細な変化やごく初期のガンを見つけることは内視鏡に劣ります。また、放射線被ばくがあり、ポリープの切除や組織採取(生検)はできません。


※おすすめな人: 強い痛みや症状があり、まずは原因がどこにあるか広く早く探りたい方。


2.内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)


・メリット: 粘膜の表面を直接観察するため、微小な病変や早期ガンを発見する精度が非常に高いです。異常があればその場で組織を採取したりポリープを切除したりできます。


・デメリット: スコープを挿入するため、嘔吐反射や腹部の張りなどの苦痛を伴うことがあります。


・おすすめな人: 早期発見・治療を確実に行いたい方、健康診断などで異常を指摘され精密検査が必要な方。


※総合的な選び方


検診や自覚症状からの精密検査であれば、確定診断と治療が同時に可能な大腸内視鏡検査や胃カメラが第一選択となることが多くあります。


一方で、「内視鏡を入れるのが体力的に難しい」「バリウム検査でひっかかったが、まずは負担の少ない方法で全体像を確認したい」といった場合は、大腸CT検査などが選択されます。


もしすでに具体的な症状(腹痛、血便など)や受診の目的(健康診断の再検査など)が決まっていましたら、より具体的な検査の流れやおすすめの選択肢を絞り込むことができます。

大腸CTの「強み」: 腸を立体画像として俯瞰するため、内視鏡で見落としがちな曲がり角やひだの裏側の死角がありません。


また、お腹全体を撮影するため、肝臓や膵臓といった隣接する臓器の異常が偶然見つかることもあります。


特に「痛いのは絶対に嫌だ」「まずは全体を把握したい」という方、そして80代以上の方には非常に理にかなった選択です。


内視鏡の「強み」: やはり最大の利点は「見つけた瞬間に切除できる」ことで、ポリープ体質の方や、効率的に治療まで終わらせたい方には、こちらが最適です。


結論として、どちらかが優れているわけではなく、あなたの「今の心身の状態」に合う方を選ぶことが正解なのです。


【参考資料】

『大腸CT vs 大腸内視鏡どっちがいい?』


2026年9月3日木曜日

ワクチンの話2.💉 【2026年秋】コロナ&インフルワクチンは十分な供給へ!安心して備える秋からの定期接種

 


今年も秋の足音が近づき、そろそろ気になるのが「新型コロナウイルス」と「インフルエンザ」の流行シーズンへの備えですよね。


厚生労働省は2026年8月26日の専門部会(厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発および生産・流通部会)において、今秋から始まる新型コロナおよびインフルエンザのワクチンについて、いずれも近年の使用実績を大きく上回る十分な量が確実に確保できる見込みであると発表しました。


「今年はワクチンが足りなくなるのでは?」「どんな種類のワクチンが選べるの?」といった疑問や不安をお持ちの方に向けて、今回の供給見込みと医学的なポイントをわかりやすく解説します。


📉 1. 新型コロナワクチン:約702万回分が供給へ


今秋(10月1日からの定期接種スタートを予定)に向けた新型コロナワクチンの総供給量は、約702万回分が見込まれて、昨年度の実績(約403万回分)を大きく上回っており、希望する方がスムーズに接種できる体制が整う予定です。


本年度の供給内訳には、いくつかの異なるタイプのワクチンが含まれており、それぞれの特徴に合わせた選択が可能となっています。


・mRNAワクチン:約548万回分


・組み換えタンパクワクチン:約102万回分


・レプリコンワクチン(mRNAが細胞内で複製されるタイプ):約52万回分


新型コロナウイルスは高齢者や基礎疾患を持つ方にとって依然として重症化・死亡リスクが高い感染症で変異を続けるウイルスや、時間の経過とともに低下する免疫(減衰)に対応するため、秋以降の流行株に合わせた定期接種を計画的に受けることが推奨されます。


🌡 2. インフルエンザワクチン:約5190万回分の豊富な供給


一方、インフルエンザワクチンについても、総供給量は約5190万回分と十分な見込みが発表されています。


すでに9月最終週の時点で約3147万回分が出荷されており、10月上旬の段階で過去3年の平均使用量を上回るペースで市場に行き渡る見通しで今シーズンも、A型2種類とB型1種類をカバーした「3価ワクチン」が使用され、幅広い流行株に備えます。


コロナとインフルエンザの同時流行(ツインデミック)を防ぐ上でも、例年通りの順調なワクチン供給は大きな安心材料と言えます。


📋 3. 安心のスケジュールと対象者


・新型コロナワクチンの定期接種:10月1日から開始(原則65歳以上の方、および60〜64歳で特定の基礎疾患を持つ方が対象で、自治体による公費助成があります)。


・インフルエンザワクチン:例年10月から順次接種が開始されます。


「いつ打つのがベスト?」と迷われる方も多いですが、ワクチンの免疫がついてから実際に効果が発揮されるまでの期間や、流行のピーク(例年冬から春にかけて)を考慮すると、定期接種の開始時期に合わせて計画的に接種を済ませておくことが最も確実な予防策となります。


🧬 まとめ|供給の不安を解消し、万全の冬支度を


「今年はちゃんとワクチンを打てるかな?」という供給面の心配はクリアされそうです。

新型コロナもインフルエンザも、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患をお持ちの方にとっては、依然として油断できない感染症です。

十分な量のワクチンが確保されるこの機会に、ご自身と大切なご家族の健康を守るため、早めのスケジュール確認と接種をご検討ください。


【参考資料・情報源】

厚生労働省「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発および生産・流通部会」(2026年8月26日発表)


『第40回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会 』

 

2026年9月2日水曜日

ワクチンの話1.💉 3学会が合同で見解を発表!2026年度のコロナワクチン定期接種を「強く推奨」する理由

 


10月から始まる今年度の新型コロナウイルスワクチンの定期接種に向けて、日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会の3学会が合同で公式見解を発表しました。


見解の結論はズバリ、「最新の新型コロナワクチンの定期接種を強く推奨する」というもの。


「まだ打ったほうがいいの?」「副反応や安全性はどうなの?」といった疑問や不安をお持ちの方に向けて、3学会の発表と最新の医学的知見をわかりやすく解説します。


🦠 なぜ今、再びワクチンの定期接種が必要なのか?


1. 高齢者の重症化・死亡リスクは依然として高い


新型コロナウイルスは「ただの風邪」になったわけではなく、特に高齢者や基礎疾患を持つ方にとっては、依然として肺炎などを引き起こし、重症化や死亡につながるリスクの高い感染症です。


2. ウイルスの「変異」と免疫の「減衰」


新型コロナウイルスは、私たちの免疫を巧みにすり抜けようと絶えず変異を続けて、更にワクチン接種や過去の感染によって得られた免疫(発症予防効果など)は、数ヶ月が経過すると徐々に減衰(低下)してしまうことがわかっています。

そのため、その時期の主流となっている「流行株」に合わせた最新のワクチンを、毎年追加で接種することが重要になります。


🛡 気になる「副反応」と「安全性」の真相は?


ワクチン接種において、多くの方が気になるのが副反応や安全性に関するデータで、3学会の見解では、この点についても科学的な事実に基づいて正直に説明されています。


◎一般的な副反応:接種した部分の痛み、発熱、倦怠感などは一定の割合でみられますが、これらは体内で免疫が正常に作られている証拠であり、基本的には一過性のもので回復します。


◎重篤な事例の報告について:副反応の疑いがある場合、医学的な因果関係がはっきりしていなくても行政への報告が義務付けられているため、死亡例なども一定数報告されます。


◎実際の安全性(疫学研究の結果):国内外の数多くの信頼性の高い疫学研究において、「ワクチン接種と接種後の死亡との間には因果関係(関連性)はない」ことがしっかりと確認されており、安全性の高さが示されています。


📋 まとめ:今年の冬・来年の夏に向けた備えとして


今回の3学会の発表は、科学的データに基づき「ベネフィット(重症化を防ぐメリット)が、リスク(副反応などのデメリット)を大きく上回る」ことを改めて強調したものです。


10月から始まる定期接種の対象となる方(原則65歳以上など)は、自身の命と健康を守るため、そして周囲への感染拡大を防ぐためにも、流行株対応ワクチンの積極的な接種をご検討ください。


正確な医学情報を味方につけて、これからの季節も安心して過ごしましょう!


【参考資料】

日本感染症学会・日本呼吸器学会・日本ワクチン学会 合同見解:『2026 年度の新型コロナワクチン定期接種に関する見解』(2026年9月1日発表)


2026年9月1日火曜日

大腸がんは「防げる」!第3回:【技術の進歩】下剤の苦しみから解放される「大腸CT検査」


 内視鏡へのハードルを下げたいという方のために、世界中で急速に普及しているのが「大腸CT検査」です。


大腸CT検査は、肛門から入れた細いチューブで炭酸ガスを注入し大腸を膨らませた状態でCT撮影を行い、3次元画像をコンピューターで構築する検査で内視鏡(カメラ)を奥まで挿入しないため体への負担が少なく、約10〜15分と短時間で終わるのが特徴です。


かつての手法とは一線を画す、その最大の特徴は「タギング技術」にあります。


※「タギング(Tagging)技術」は、対象に目印(タグ)を付けて識別・追跡・制御する技術※


検査前に少量の造影剤(硫酸バリウム)を飲み、便を白く染め上げます。


これにより、CT撮影後の画像解析で「便だけをデジタルで消去する」ことが可能になりました。


その結果、内視鏡のように2リットルもの量の下剤を飲む必要はなく、量はわずか1/10程度。お尻から炭酸ガスを注入し、わずか15分寝ているだけで、あなたの腸の状態が鮮明に浮かび上がります。


「あの辛い準備がないなら」と、多くの方がCT検査をきっかけに検診を再開されています。


※しかしデメリットもあります。


1)画像診断のみのため、ポリープが見つかったその場で切除(ポリープ切除)したり、組織を採取して生検を行ったりすることはできません。

これらが必要になった場合は、別途大腸内視鏡検査を受ける必要があります。


2)平坦な病変や5mm以下の小さなポリープの検出は、大腸内視鏡検査に比べると劣ります。


【参考資料】

『「大腸CT検査について教えてください」日本大腸肛門病学会』


2026年8月31日月曜日

大腸がんは「防げる」!第2回:沈黙の「精密検査拒否」――4割の人が陥る罠

 


便潜血検査で陽性が出たにもかかわらず、その後の精密検査を受けない人が約4割もいるという驚きのデータがあります。


精密検査(大腸内視鏡検査)で大腸がんが見つかる確率は約3〜4%ですので早期に発見すれば多くは完治しますが、放置すると進行してしまう恐れがあるため、必ず受診することが重要です。


忙しいから? 忘れているから? いえ、その多くは「内視鏡検査への強烈な恐怖と恥ずかしさ」です。


インターネットの掲示板を見て、「苦しい」「下剤が地獄」といった体験談に触れ、心が折れてしまうのです。


臨床の現場にいると、その不安は痛いほど分かります。


しかし、どうか考えてみてください。その「恐怖」を避けるために検査を先延ばしにし、もし数年後に取り返しのつかない状況になったとしたら……。


そのリスクは、検査に伴う一時的な不快感とは比較になりません。


今、その一歩を踏み出すことで、将来の「本当の恐怖」を確実に消すことができます。


【参考資料】

『大腸がん検診について』

『「大腸がん検診」日本大腸肛門病学会』



2026年8月30日日曜日

大腸がんは「防げる」!第1回:なぜ「大腸がん」だけは、見つけた瞬間に勝負が決まるのか?

 


1. 日本人が最もかかりやすい「身近すぎるがん」の現実


日本における大腸がんは、男女を合わせた罹患数(新たにがんと診断される数)で第1位を誇り、日本人が最もかかりやすいがんで、さらに死亡数においても全体で第2位(女性では第1位、男性では第2位)に位置し、年間約15万人が新たに診断され、5万人以上が命を落としています。


この脅威は、決して遠い世界の話ではありません。2026年春頃には、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんが血便をきっかけに医療機関を受診し、大腸がんの切除手術と一時的な人工肛門(ストーマ)の造設を行ったことを公表して大きな話題となりました。また、同年7月23日未明には、人気作家の東野圭吾さんが大腸がんのため68歳という若さで急逝されるなど、著名人のニュースを通してその深刻さを痛感させられた方も多いはずです。


2. 医療現場で感じる「あまりにも惜しい」という悔しさ


日々の臨床現場において、医師として最も胸が締め付けられる瞬間があります。


それは、「あの時、さえ検査を受けていれば確実に助かったはずなのに……」という患者さんが、すでに進行したステージで来院される時です。


大腸がんは、現在の日本でがん死亡数の上位を占める恐ろしい病気であることに間違いはありません。しかし、医学的視点に立てば、「これほど早期発見さえすれば完勝できるがん他にはない」とも言えるのです。


3. 「ポリープの時代」に摘めば、がんへの進行は完全に防げる


なぜ大腸がんは、そこまで確実に防げるのでしょうか。その理由は、大腸がんが突如として発生するわけではなく、長い「ポリープ」という良性の時代を経てからがん化する性質を持っているからです。


この良性のポリープの段階で発見し、内視鏡を使って「プチッ」と切除してしまえば、がんへの進行を100%完全に防ぐことができ万が一がんが見つかったとしても、ステージIであれば5年生存率は9割を超える非常に予後の良いがんです。


「検診を受けること」は、単なる面倒な医療チェックではありません。あなたの大切な日常や、未来の人生設計そのものを守るための最強の手段なのです。まずは自分の体と向き合う第一歩を踏み出してみませんか?


【参考資料】


『日本人が最も多くかかる「大腸がん」は早期発見がカギ。』

『大腸がんの基礎知識〜症状と治療〜』