2023年の梅毒患者報告数は、感染症法に基づく調査が始まって以来、最も多い13226人でした。
その中でも梅毒トレポネーマに感染しても、梅毒特有の症状を引き起こさない無症候梅毒が多く存在しています。
その数を紹介しますと、
男性 1138人(1138/7664 14.8%)
女性 1413人(1413/4376 32.3%)
男女 2551人(2551/12040 21.2%)
男性で14.8%、女性で32.3%、男女で21.2%もの無症候梅毒患者が存在していました。
特に女性の場合に無症候梅毒が多い実態が明らかになっています。
無症候梅毒が多いということは、梅毒トレポネーマに感染しても梅毒特有の症状が出ないことから患者本人が梅毒トレポネーマの感染に気づくことなく、次々と感染者を広げていくことになります。
梅毒が大流行している現在、危険な行為をしてしまった時には必ず適切な時期に梅毒検査を受けることが重要となります。
また梅毒トレポネーマはHIVのようにコンドームでの感染予防効果は高くないと考えて、コンドームの仕様を過信しないことも重要です。