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2020年11月1日日曜日

インフルエンザについて-1.インフルエンザワクチンの副反応-

新型コロナウイルスの流行している現在、インフルエンザの流行も危惧されています。

数回に渡りインフルエンザについて解説していきたいと思いますので、お付き合いください。

感染症に対する免疫をつけるためにワクチンを接種した際に、免疫がつく以外の反応がみられることがありますが、これを副反応といいます。

比較的多くみられる副反応には、接種した場所が赤くなる(発赤)、腫れる(腫脹)、痛み(疼痛)等があります。

この副反応は接種をした人の10~20%に起こりますが、まず2~3日で収まります。

また全身の反応としては、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが接種を受けた人の5~10%に起こることがありますが、これも通常2~3日で収まります。

以上は軽い副反応ですが、まれにショック、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、発赤、掻痒感、呼吸困難等の副反応が起こることもあります。

重い副反応の出現頻度は、およそ100万人に1人とされています。

ワクチン接種後のショックやアナフィラキシー様副反応の殆どは、接種後30分以内に起こりますから、接種後は医療機関で30分は安静にして様子を見る必要があります。

日本国内でのインフルエンザワクチン接種による死亡例は、残念ながら毎年数例起こっています。

副反応検討部会において専門家による評価を行ったところ、死亡とワクチン接種の直接の明確な因果関係があるとされた症例は認められていません。

死亡した人のほとんどが、基礎疾患等がある高齢者であったことがわかっています。

インフルエンザワクチンワクチンを接種する際には、熱がある時は当然できませんが、基礎疾患がある人は、いろいろな外的要因により、病気の状態が悪化する可能性もありますので、必要に応じて、主治医及び専門性の高い医療機関の医師に対し、接種の適否について意見を求め、接種の適否を慎重に判断してください。

※接種できない体温とは、接種当日37.5℃以上の熱がある場合※

※よくインフルエンザワクチンを接種してインフルエンザを発症したということが囁かれますが、インフルエンザワクチンは不活化ワクチンですから、ワクチンに含まれるインフルエンザウイルスはウイルスとしての働きはないので、ワクチン接種によってインフルエンザを発症することはありえません。

※不活化ワクチンは、インフルエンザウイルスの感染性を失わせ、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して作ったもの※

【韓国での死亡例について】

2020年韓国でのインフルエンザ予防接種で死者が多く発生していますが、この原因は現在わかっていません。

※2020年10月29日時点で72人の死亡※

2020年日本国内におけるインフルエンザ接種での死亡例は報告されていません。