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2011年12月2日金曜日

感染症検査-2.HIV検査①PA法-


①PA法

ゼラチン粒子凝集法(Particle Agglutination)と呼ばれ、HIV-1とHIV-2のIgMとIgG型のHIV抗体を見つけるHIV抗体検査法です。

第三世代に分類されるHIV抗体のスクリーニング検査法で、日本で開発されました。

検査の原理は、ゼラチン粒子に精製したHIVを界面活性剤で処理して作ったHIV蛋白質をタンニン酸処理したゼラチン粒子に吸着させて、これに検査する人の血清を加えて、トレイの中で2時間静置しておきます。

HIV抗体が陽性の時は、トレイの中でゼラチン粒子が大きな円に広がります。

HIV抗体が陰性の時は、トレイの中でゼラチン粒子が一点に集まります。

この状態を見て、陰性・陽性の判断をします。

この検査は、不安な行為から12週で信頼できる結果が得られます。

また、HIV-1/HIV-2を同時に見つけることが出来ます。

この検査法は、HIV-1とHIV-2のIgM型のHIV抗体を検出可能ですから、1~2ケ月で検査を受けた場合、信頼できる結果が得られるとも言われますが、HIV早期感染者でHIV-1とHIV-2のIgM型がこの検査で見つかる量が血液中にあれば検出できますが、量が少なければ偽陰性反応となってしまいます。

そのことからして、不安な行為から12週で受ける必要があります。

非常に簡単な検査でどこでも実施できることから、日本でも多くの施設で採用されていますし、発展途上国でも広く採用されています。

更に、偽陽性反応の出る割合がエライサ法に比べて低いという利点もあります。