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2014年6月2日月曜日

もっと知ろうHIV検査-3.リアルタイムPCR検査-その1-

【リアルタイムPCR検査とは】

HIV-1の核酸の一部の見つける検査法です。

【リアルタイムPCR検査の原理とは】

HIV-1の核酸を化学的な方法で、1億倍程度に増幅して検査をすることから検出感度も非常に高く血液中の微量のHIV-1を調べることが出来ることから、HIV-1感染の判断検査として広く用いられています。

【リアルタイムPCR検査の正式名称は】

『コバス  taqMan HIV-1「オート」』と呼びます。

 健康保険の名称は『HIV-1核酸増幅定量精密検査』です。

【どのように検査をするのか】

検査キット附属の定量標準HIV RNAを含む「カオトロピックイオン溶液」で、HIV-1を溶解して、シリカ粒子であるTaqMan磁性粒子懸濁液を使用して、HIV-1 RNA及びHIV-1RNAを精製する。

試料より抽出されたHIV-1 RNA及びHIV-1 QS RNAに自動調製された増幅試薬を加える。

核酸抽出から増幅試薬の添加までの工程は、専用機器コバスAmpliPrepを、RNAの増幅及び定量は専用機器コバスTaqManを使用して行われる。

各サイクルの「Z05 DNAポリメラーゼによる相補鎖の伸長」と「DNAプローブの切断・遊離による蛍光発光」の各ステップで測定された蛍光強度がリアルタイムにモニターされ、反応液中のHIV-1 RNA及びHIV-1 QS RNAの増幅曲線が得られます。

この際、HIV-1 RNA用のTaqManプローブとHIV-1 QS RNA用のTaqManプローブでは波長の異なる蛍光色素を使用していることから、それぞれの識別は可能となります。

得られた増幅曲線から蛍光強度が一定以上となるサイクル数を求めて、カットオフ値(Ct値:Critical threshold value)とします。

HIV-1 Qs RNAのCt値と反応液中HIV-1 RNAのCt値を用いて、キット固有の内部検量線より、血液中のHIV-1 RNA濃度を計算すます。

発光強度が一定以上に達しないときは、HIV-1 RNAのCt値として計算されないために、HIV-1 RNAは算出されません。

検査法を端的に言いますと【血液中のHIV-1を特殊な薬品で、1億倍に増殖させて、HIV-1の遺伝子の一部の核酸を機械的に調べる】検査です。

【検査成績の記録】

検出範囲は、40~1.0×10の七乗コピー/mLです。

以下の三種類に分けて記載されます。

1.測定上限を超えた場合  検査結果は【>1.0×1.0×10の七乗コピー/mL  検出  陽性】

2.測定範囲内            検査結果は【○○×1.0×10の○乗コピー/mL  検出  陽性】

3.測定限界未満でウイルスが存在する時    検査結果は【<○○×1.0×10の○乗コピー/mL  検出 陽性】

4.測定限界未満でウイルスが存在しない時  検査結果は【<○○×1.0×10の○乗コピー/mL  検出せず  陰性】