A型肝炎はA型肝炎ウイルス(HAV:hepatitis A virus )によって起こされる急性のウイルス性肝炎です。
A型肝炎ウイルスの感染経路としては、A型肝炎に感染した人との接触、A型肝炎ウイルスに汚染された食品・魚介類、肛門を介したオーラセックスなどあります。
A型肝炎ウイルスの潜伏期は通常15-50日、平均で28-30日です。
症状としては、食欲不振、嘔気、嘔吐、腹痛、気分不快、発熱、頭痛などが挙げられます。
黄疸が現れる前に暗色の尿が出てから前触れ症状に続いて黄疸が現れ、黄疸の出現とともに、前触れ症状は消える場合もありますが、長引く場合もあります。
黄疸は日本人は肌が黄色いために分かりにくいですが、白い眼球の白目の部分が黄色く染まることから判断はできます。
黄疸などの症状が現れなくてもA型肝炎になっている場合がありますが、この場合は血液中のAST、ALTなどの肝機能検査や抗HAV抗体検査などをすることで感染の判断は可能となります。
A型肝炎ウイルスは、急性の肝炎を引き起こしますが、長期にわたる慢性の肝炎にはまずなりませんし、完治すれば、一生涯にわたる免疫を獲得することから、再度感染することはありません。
更にいつまでも感染源としてA型肝炎ウイルスを持ち続けることもありません。
※現在日本においては、A型肝炎ウイルスの流行はほとんど無く、発展途上国への旅行で、A型肝炎ウイルスに汚染された水・氷・女貝類・果物などから感染して帰国する人が多く見られます。
※肛門を口で愛撫するオーラルセックスで感染者(特に男性同性愛者)が多く発生しています。