血液検査は医療機関の規模の大小を問わず、全国各地の施設で幅広く実施されていて、診察だけでは気付けない身体的変化を検査値により知ることができます。
血液検査パニック値とは、「生命が危ぶまれるほど危険な状態にあることを示唆する異常値」を指しますが、間髪を容れずに直ちに治療を開始すれば救命可能となりますが、そもそも臨床的な診察だけでは把握が困難で検査によってのみ可能と定義されています。
パニック値を放置すると患者の予後に著しい悪影響を及ぼすため、臨床検査技師から検査オーダー医師への迅速かつ確実な報告が必要となります。
【血液パニック値の特徴】
1.基準値から極端に逸脱した値であること
2.直ちに治療を開始しなければ生命に危険が及ぶ可能性があること
3.臨床的な診察だけでは診断が困難で、検査によってのみ診断が可能であること
【パニック値が出た場合の対応】
パニック値が出た場合の対応は、医療機関によって異なりますが、一般的には以下の流れになります。
1.検査技師から医師に速やかに報告
2.医師は患者の状態を速やかに把握し、必要な対応を迅速に決定する
3.必要に応じて緊急治療
※ただし、前回の検査結果を確認することも重要で数日間同じような値であれば、担当医が状況を把握している可能性が高く、緊急連絡は不要な場合もあります※
【血液パニック値に対する注意点】
1.パニック値は、あくまでも検査値の一つであり、それだけで診断が確定するものではありません。
2.パニック値が出たからといって、必ずしも重篤な状態であるとは限りません。
3.最終的な診断は、医師が患者の状態を総合的に判断して行います。
【まとめ】
血液パニック値は、生命の危機を示唆する重要な指標です。パニック値が出た場合は、速やかに医師に報告し、適切な対応をとることが重要です。
続く