2023年2月26日時点での梅毒患者数は、1937人と依然として高水準となっています。
直近の梅毒患者173人の病期を分析しますと、下記の通りです。
1.早期顕症Ⅰ期梅毒 75人
2.早期顕症Ⅱ期梅毒 54人
3.晩期顕症梅毒 3人
4.無症候梅毒 40人
5.先天性梅毒 1人
以上の病期を分析してみますと、
※1.梅毒トレポネーマに感染しても症状のない無症候梅毒が40人23%(40/173)も存在していることです。
このことは取りも直さず梅毒トレポネーマに感染しているにも関わらずそのことを知らずに放置している人が多いことを著しています。
従いまして、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまった場合は必ず適切な時期に梅毒検査を受けることです。
※2.先天性梅毒が1人存在していますが、これは梅毒が家庭内に深く浸透して、妊婦検診で梅毒検査を受けていないことが推測されます。
※3.梅毒トレポネーマに感染後3週間程度で症状の現れる早期顕症Ⅰ期梅毒患者は75人43.4%(75/173)と患者全体の半数以下しかないことは、早期に症状の出ない患者が多いことを物語っています。
※4.梅毒トレポネーマに感染後6~8週間程度で症状の現れる早期顕症Ⅱ期梅毒患者は54人31.2%(54/173)と患者全体の30%前後しかないことは、やはり早期に症状の出ない患者が多いことを物語っています。
3と4からも梅毒トレポネーマに感染しても明らかな症状の出ないことが多いので、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまった場合は必ず適切な時期に梅毒検査を受ける必要が有ることを証明しています。