HCVは、いくつかの型に分類できます。
即ち、ジェノタイプ(genotype)とセログループ(serogroup)に分類できるということです。
これらの検査は、治療効果予測のために実施されます。
1.ジェノタイプによる分類(遺伝子型)
ジェノタイプ分類は地域別、疾患別のHCV型の頻度、感染源や感染経路の推定にも役立ち、C型慢性肝炎の病態把握、特にインターフェロンの治療効果の予測の上で重要な検査です。
HCVの遺伝子の塩基配列の類似性から分けられた遺伝子型で、1a型 1b型 1c型 2a型 2b型 2c型 3a型 3b型 4型 5a型 6b型に分類することができます。
日本では1b型が70%と多く、続いて2a型の20%、2b型の10%でこれ以外の型はごく少数にみられるに過ぎないことが明らかにされています。
2.セログループによる分類(血清型)
HCVの塩基配列の相違から作られる蛋白も異なり、それに対する抗体の違いから、その抗体を検出することによって分類する方法です。
1群(Group1):主に1a型 1b型 1c型
2群(Group2):主に2a型 2b型 2c型
※日本で見られるのは、主に1b型、2a型、2b型というタイプで、日本人に最も多いタイプは1b型ですが、インターフェロン療法の効果はあまり良くありません。
※インターフェロン療法の効果が最も期待できるのは、2a型と2b型のタイプです※
※ジェノタイプ検査は保険が通っていませんが、セロタイプ検査は保険適応となっています※