どの種のウイルスも増殖の過程で変異を引き起こしますが、変異のスピードや変異によるウイルスの性質が変化するかは、それぞれのウイルスによって異なります。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、平均して2週間に1回程度のサイクルで変異していると考えられています。
この変異ではウイルスの性質が大きく変わることはまれですが、変異によって作られるたんぱく質を構成するアミノ酸が変われば性質が変わる場合が起こりえます。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のSpikeタンパク質の多重変異を特徴とする変異株は、以下のものが確認されています。
・英国VOC-202012/01(B.1.1.7)
・南アフリカ501Y.V2(B.1.351)
・ブラジル501Y.V3(P.1)
新たな変異としてはE484Kが確認されています。
このE484K変異は磁石のNS極を逆転させるような極性を反転させる際立った変異とされていて、現在注目を浴びています。
このE484K単独でワクチンの効き目がなくなるわけではありませんが、少なからず効果が減弱する可能性が指摘されています。
次回からこれらの変異株について解説してきます。