もともとブレークスルーとは「通り抜ける」という意味で、文字通りワクチンの網から「通り抜けて」感染してしまうことを言います。
新型コロナワクチンの場合は、2回目の接種から約2週間で十分な免疫の獲得が期待されるので、それ以降に感染した場合にブレイクスルー感染と呼んでいます。
新型コロナワクチンを接種してブレイクスルー感染が起きることから、ワクチンを接種しても意味がないのでしょうか?
いいえワクチン完全接種者では、ワクチン未接種者よりも生存可能なウイルスの排出期間が短く、2次感染率が低いことが示されていますからワクチン接種は意味があります。
ある調査から明らかになったことは、2,717人のブレイクスルー感染者のうち、10人(0.37%)の死亡を確認され、年代はすべて60代以上でしたが65歳未満の死亡者はゼロでした。
一方、103,357人のワクチン未接種の感染者のうち、366人(0.35%)の死亡を確認されています。
60代以上の死亡割合についてワクチン接種の有無で比較すると、ワクチン未接種の感染者の死亡割合は4.22%であり、ワクチン接種後の感染者の死亡割合は、0.76%と明らかに差が認められています。
ブレイクスルー感染はどうしても一定程度発生しますが、ワクチンを2回接種することで、死亡や入院に至る率が低下することがわかっています。
そのことから、ワクチンには死亡や重症化による入院を防ぐ有効性があります。
更にワクチン完全接種者では、部分的接種者/ワクチン未接種者よりも生存可能なウイルスの排出期間が短く、2次感染率が低いことが示されてます。
【参考資料】
『 ワクチン接種および非ワクチン接種者における感染性SARS-CoV-2放出動態』
※このサイトは5回まで会員登録なしに見ることが出来ます※