【お断り】
今回の記事は、ヴァンパイアフェイシャル(吸血鬼美顔術)の、効果をウンヌンしたり否定しているわけではなく、感染の事実を伝えて施術者に注意を促すことを目的としています。
ヴァンパイアフェイシャルは、血液療法の一種で1950年代に多血小板血漿(PRP:Platelet-Rich Plasma)の使用が始まり、現在では美容分野でも活用されるようになりました。
肌へ微細な傷をつけることで、傷を修復しようとする人体の自然治癒力の作用により、体内のコラーゲン生成を促進し、加齢とともに生じるシワやたるみ、毛穴の開き、ニキビ跡、妊娠線など、様々な肌の症状を改善する美容皮膚科治療の一つです。
PRP(多血小板血漿)注入療法は、ご自身の血液から専用の自己型注入剤を作り、血小板と白血球の放出する成長因子によって、シワ・たるみなどの老化症状を改善させる新しい美容再生治療です。
※多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma)とは、再生医療の一種であるPRP(Platelet-Rich Plasma)療法で用いられる血小板が豊富に含まれた液体の血液製剤です※
※ヴァンパイアフェイシャルは、施術後に顔に赤みが出ることに由来して名付けられました。※
自身の血液から採取したPRPを使用するため、自然な方法で肌の再生を促すことができます。
ダーマペンと呼ばれる特殊な機器を使って、肌に微細な穴を開けることで、PRPの浸透を促進します。
※ダーマペンと呼ばれる先端にマイクロ針の付いたマシンで肌に微細な穴を空け、その穴にPRPを入れて肌の再生を促す治療です。
主な適応症は、アクネ、アクネ跡、シワ、たるみ、毛穴の開き、肌質の改善などです。
肌の再生を促すことをうたう美容ケア「ヴァンパイアフェイシャル」によって、少なくとも3人の女性のHIV感染が判明しています。
【感染の原因】
本来自分自身の血小板を使用することから血液そのものからの感染は考えられません。
しかし、施術者の中にHIV感染者がいて、その施術者に使用したダーマペンや注射器の使い回しや滅菌の不備が原因でHIVに感染したと考えられています。
しかも今回のHIV感染は無許可のスパで発生しています。
【注意】
1.血液を使う美容術は、HIVやHBVなどの血液を介して感染する感染症に感染するリスクが有る。
2.使用する器具が使い捨てや滅菌が不十分であるとこれらの器具から感染する。
3.無許可のスパで受けずに医療機関で受ける。
【参考文献】