1.ウイルスが生き残れない「温湿度」の黄金比
インフルエンザウイルスは、低温・低湿度の環境で安定し、感染力を長く維持します。
・乾燥した寒い環境: 気温7~8℃、湿度23~25%では、6時間後も約60%のウイルスが生存します。
・加湿の効果: 湿度が50%を超えるとウイルスの生存率は大幅に下がります。
・理想的な環境: 気温を20.5~24℃に上げ、加湿を組み合わせることで、生存率はわず4.2%まで激減しますので部屋を暖め、加湿器や室内干しを活用することが医学的に極めて有効です。
2. 「鼻うがい」による物理的なウイルス除去
ウイルスは鼻や喉の粘膜から体内に侵入しますので鼻うがいは、付着したウイルスを直接洗い流すため、手洗い・うがいと並んで強力な予防策となります。
・医学的メリット: 鼻の奥(上咽頭など)を清潔に保つことで、ウイルスが細胞に侵入する前に体外へ排出できます。
3. 痛くない「正しい鼻うがい」の手順とコツ
鼻うがいの心理的ハードルを下げるには、正しいやり方を知ることが重要です。
・姿勢: 頭を少し前に倒します。
・発声法: 洗浄液を入れる際、「あ〜」と声を出し続けることで、液が喉へ流れるのを防ぐことができます。
・出口: 反対側の鼻から出すのが理想ですが、口や入れた方の鼻から出ても効果に変わりはありません。
4. 安全に行うための2つの注意点
誤った方法は、他の疾患を招く恐れがあるため注意が必要です。
・中耳炎リスク: 鼻と耳はつながっているため、強く吸い込んだり無理に液を回そうとすると中耳炎の原因になります。
・粘膜保護: 鼻の粘膜には本来バリア機能がありますので過度に行いすぎると自浄作用を損なうため、適度な回数を守ることが推奨されます。
※鼻うがいに使う「洗浄液」は生理食塩水を使用します、普通の水を使用すると鼻の粘膜を傷つけ、強い痛みを感じます※
※専用の洗浄液もありますが生理食塩水はドラッグストアで安価U(500mlで240円前後)に求められますので、これをお勧めします※
5. 複合的な「多重防御」の重要性
単一の対策ではなく、これらを組み合わせることが感染リスクを最小限に抑えます。
◎室温・湿度の管理
◎帰宅後の丁寧な手洗い
◎鼻うがいによる物理的洗浄