マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の今年(2026年)の累計患者数(速報値)が、7月12日時点で104人に達し、2021年から6年連続で100人を超えており、昨年(過去最多)とほぼ同等のハイペースで感染が拡大しています。
かつては西日本中心の疾患とされていましたが、近年は関東や北海道など全国に拡大しており、専門家は「日本全国どこでもリスクがある」と強く警鐘を鳴らしています。
1.SFTSの恐ろしさと最新の流行状況
・高い致死率: 致死率は10%〜30%に達し、特に高齢者で重症化しやすい傾向があります。
・全国への広がり: 愛媛県や静岡県、愛知県、三重県など西日本・東海地方を中心に報告されているほか、茨城県や東京都などの関東圏でも患者が確認されています。
・ペットからの二次感染リスク: マダニに咬まれるだけでなく、ウイルスに感染したネコやイヌの血液や体液を介してヒトへ感染する事例が確認されて過去には獣医師がペットからの感染により亡くなったケースもあり、動物を飼っている方も油断禁物です。
・人から人への感染: まれではあるものの、患者の体液等を介した人ト人感染の可能性も指摘されています。
2.主な症状と発症の流れ
1)潜伏期間: マダニに咬まれてから 6日〜14日
2)初期〜進行期の症状: 発熱、消化器症状(嘔吐、下痢、腹痛)、全身倦怠感など
3)治療: 発症初期における抗ウイルス薬(ファビピラビル/商品名:アビガン等)の早期投与が効果的とされていますので、異変を感じた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
3.今日からできる徹底的な予防対策
マダニの活動が活発になる春から秋にかけては、野外だけでなく日常生活の身近な場所(庭や畑、草むらなど)でも注意が必要です。
1)野外での防護(マダニに咬まれない)
肌の露出を極力なくす: 長袖、長ズボン、手袋、長靴を着用し、首にはタオルを巻くかハイネックを着用する。
2)隙間をシャットアウト: シャツの裾はズボンに入れ、ズボンの裾は靴下や長靴の中にしっかり入れ込む。
3)虫よけ剤を活用する: ディートやイカリジンを高濃度で配合した忌避剤を、衣類の上からも使用する。
4)帰宅時の確認: 屋内に戻る前に、服や体にマダニがついていないか必ず確認する。
5)ペットを飼っている方の注意点
アウトドアに行った犬や猫の体にマダニがついていないかこまめにチェックする。
動物用のマダニ駆除薬を定期的に使用し、感染予防に努める。
体調不良のペットに素手で触れたり、汚物処理をしたりする際は手袋を着用するなど十分な衛生管理を行う。
【重要】マダニを見つけたら
マダニに咬まれているのを発見した場合、無理に引き抜こうとするとダニの口部分が皮膚に残ったり、ウイルスを含んだ体液が逆流する恐れがありますので、自分で取ろうとせず、皮膚科などの医療機関を受診して除去してもらってください。
【参考資料】
