⑦コリンエステラーゼ(ChE)
コリンエステラーゼとは、肝臓で作られる加水分解酵素で、コリンエステルという物質を分解します。
主に肝臓の働きに異常がないかを調べる検査のひとつです。
コリンエステラーゼは、アルブミンと同様に肝臓だけで造られていることから、コリンエステラーゼの値とアルブミンの値はほぼ平行して変動します。
コリンエステラーゼは、肝臓に異常があるとほかの肝機能検査に比べていち早く異常値を示すので、これらの検査値とあわせてみることによって、肝臓の障害されている程度がわかります。
その為に慢性肝炎や肝硬変などの慢性の肝臓病の経過をみていくうえで、とても重要な検査です。
基準値
180~440 IU/L
※検査方法によってかなり基準値が異なる場合がありますので、どのような検査法で調べたが重要となります。
1.基準値より高い場合
脂肪肝、ネフローゼ症候群、甲状腺亢進症などが疑われます。
2.基準値より低い場合
肝硬変、劇症肝炎、慢性肝炎、肝臓がん、低栄養などが疑われます。
※農薬などの有機リン剤中毒でコリンエステラーゼの値が低下します。
まれに身体のどこも悪くないのにコリンエステラーゼの値が非常に低い人がいますが、これはコリンエステラーゼの遺伝子の一部が変異して活性のほとんどないコリンエステラーゼが作られているためです。
この様な人たちは、普段の生活には何ら支障はありませんが、歯科で抜歯のときなどに使用する麻酔剤を分解できず呼吸困難になることもあります。
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