血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2024年4月21日日曜日

2024年になっても相変わらず無症候性梅毒が多い!!

2024年4月7日現在の梅毒患者数は、3332人減少は見られません。

2024年第1四半期 2473人の梅毒患者の病期分析


男性同性愛者 232人

・早期第Ⅰ期 74人

・早期第Ⅱ期 78人

・無症候性 80人


男性異性間者 1314人

・早期第Ⅰ期 862人

・早期第Ⅱ期 281人

・無症候性 171人


女性異性間者 927人

・早期第Ⅰ期 228人

・早期第Ⅱ期 376人

・無症候性 323人


【無症候性梅毒の比率】

1.男性同性愛者 80人/232人:34.5%

2.男性異性間者 171人/1314人:13.0%

3.女性異性間者 323人/927人:34.9%

4.男女総計 483人/2473人:19.5%


※無症候性梅毒患者が多いことから以下の点に注意が必要となります※

1.梅毒トレポネーマに感染しても、梅毒特有の症状が出ないことから感染に気づかない。

2.梅毒トレポネーマ感染は検査を受けないとわからない。

3.感染に気づかないということは知らず知らずの内に感染を拡大している。

4.不安な行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受ける。





2024年4月14日日曜日

HIV新規感染者数が7年ぶりに増加!!

2023年1年間の新規HIV感染者数が960人となり、7年ぶりの増加となりました。


しかも感染ルートの66%が“同性間の性行為”でした。


さらに感染者のおよそ30%がエイズを発症していました。


感染経路の分析の結果、同性間の性行為による感染が66%、異性間の性行為による感染が14%でした。


感染者数の増加については、新型コロナウイルスの影響で検査数が少ない状況が続いた後一転してHIV検査が開始されたことに起因していると厚生労働省が指摘しています。


実際、2023年の検査数は2022年より約33000件多い約106000件と増加しています。


この検査者の増加が、新規HIV感染者数を押し上げたものと考えられています。


要するに新型コロナウイルス流行時には、保健所での検査が十分行えなかったことから、感染者数は見かけ上減少していたということだけだったわけです。


新型コロナウイルス流行時においても梅毒患者数は大幅に増加していたことから、HIV感染者数も我々が知らないだけで実際は増加していたことになりえます。


新型コロナウイルスの感染が収まり、人と人との接触数増加に伴い、多くの感染症が増加に転じていることから、当然のことながらHIVも同様の傾向であろうと想定していましたが想定通りとなったことになります。


既にエイズを発症している人が、30%多い水準にあることからして、これはHIV検査が十分にできておらずエイズを発症していないHIV感染者が多い可能性を示唆しています。


このことは第三者への感染のリスクが高くなることからに、感染するような行為をしてしまった人は必ず検査を受けることです。


HIVの治療は早期発見・早期治療が大事なので、不安に感じたら一度検査を受けることが大切です。


 

2024年4月7日日曜日

はしか(麻疹)大流行の恐れ!!

はしか(麻疹)は、毎年春から初夏にかけて流行が見られます。

はしかは感染力が極めて強く、飛沫や接触による感染だけでなく、空気感染も起きるため、免疫がない場合、感染者と同じ室内にいただけで、ほぼ確実に感染するといわれています。

患者1人から何人に感染を広げるかを示す『基本再生産数』は、季節性インフルエンザが1~2人なのに対して、はしかは12~18人となっています。

はしかは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。

それでははしかはどのように予防するのでしょうか?

それははしかの予防接種を受けることです。

はしかの過去の推移をは、2007年と2008年に10~20代を中心に大きな流行がみられましたが、2008年より5年間、中学1年相当、高校3年相当の年代に2回目のはしかワクチン接種を受ける機会を設けたことなどで、2009年以降は10~20代の患者数は激減しました。

はしかの患者に接触した場合、72時間以内にはしかワクチンの接種をすることで、はしかの発症を予防できる可能性があります。

日本では、子供を中心にはしかワクチンの接種を進めた結果、2015年に、WHOから土着のウイルスがいない"はしか排除状態"になったと認定され、国内で報告されるのは海外から入国したり、帰国したりした人が感染していたケースとなっています。

はしかの国内流行にそなえて厚生労働省は、母子手帳などで自分がはしかのワクチン接種を2回完了しているかどうかを確認し、接種を受けていない場合ははしかワクチンの接種を検討してほしいと呼びかけていますが、現実医療機関では既にワクチンの不足が報告されています。

ご自身が麻疹に感染したことがあるかわからない、また免疫が獲得できているかわからない場合、採血で抗体検査を受けることで確認することができますが、自費診療で数千円かかります。

【はしかの予防接種を受けていない世代】

1.1977年9月30日以前に生まれた人・・1回も接種していない可能性が高い年代。

2.1972年10月1日~1990年4月1日生まれの人・・定期接種としては1回しか接種していない年代。

3.1990年4月2日~2000年4月1日生まれの人・・接種率が低かったため,対象時期に2回目の接種を受けていない人が多い。

4.2000年4月2日以降に生まれた人・・定期接種として2回接種を受けている年代。

※今までにはしかにかかった人・・免疫があり予防接種不要。※

2024年3月31日日曜日

紅麹とベニコウジ色素の違い

小林製薬の紅麹サプリで多くの健康被害が報告されていることに鑑みこの記事を掲載します。


紅麹は赤カビによる米や米麹の発酵過程によって生産される食品であり、菌や発酵物として健康補助食品や調味料として広く利用されています。 


一方ベニコウジ色素は、ベニコウジカビ属菌糸状菌の培養液から得られた特定の成分です。


種々の食品に表示されている"ベニコウジ色素"や"着色料(紅麹)"の文字が気になるようですが、これらは食品添加物で、小林製薬の紅麹(食品添加物ではなく食品原料)とは違うものです。


ベニコウジ色素は、食品添加物の既存添加物として様々な食品に使用が認められており、厚生労働省が食品衛生法に基づいて定めた食品添加物公定書にも記載されています。


【参考資料】

『食品添加物公定書第10版』


紅麹色素自体に発がん性や短期毒性は確認されていません。


紅麹菌の中には「シトリニン」というカビ毒をつくるものもあり、腎臓の病気を引き起こすおそれがあるとされています。


 国の食品安全委員会によりますと、ヨーロッパでは紅麹由来の健康食品による健康被害が報告されていて、EU=ヨーロッパ連合は健康食品に含まれる「シトリニン」の基準値を設定しているということです。

【参考資料】

『欧州連合(EU)、紅麹由来のサプリメント中のかび毒シトリニンの基準値を設定』

『スイス連邦食品安全獣医局(BLV)、紅麹を成分に含む食品の売買は違法と注意喚起』

『健康食品における安全性について』


2024年3月24日日曜日

日本国内で人から人へのマダニ感染症が確認される!!

 国立感染症研究所は、2024年3月19日、マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(syndrome thrombocytopenia with fever severe:SFTS)の人から人への感染例を、国内で初めて確認したと発表しました。


SFTSは、ブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類されるSFTSウイルス(SFTSV)によるマダニ媒介感染症で、主にマダニに刺咬されることで感染し、潜伏期間は6~14日です。


最近では、SFTSVに感染した伴侶動物(ネコ、イヌ)に咬まれて、または、直接触れて感染した事例も報告されています。


SFTSの人から人への感染例は、中国や韓国では報告されていますが、基本的には「SFTSはマダニからの感染が基本で、人から人への感染は簡単には起きないとされています。


人から感染したのは20歳代の男性医師。2023年4月にSFTSと診断された90歳代の男性患者を担当し、死亡後に点滴を外す処置などを行い、その9日後に38℃発熱などの症状が出て、SFTSと診断されました。


死亡した男性と医師のウイルスの遺伝子を調べたところ、同一と考えられたため、人から人への感染と判断されました。


医師の症状は軽快しています。


患者の血液や体液に触れる可能性がある医療従事者は感染対策を徹底する必要があると警笛を鳴らしています。


感染した医師は、処置時にマスクや手袋は着けていたが、ゴーグルは着用していなかったとのことてす。


【重症熱性血小板減少症候群の感染ルート】


1.マダニに噛まれる


2.マダニに噛まれたネコの唾液や尿に触れる


3.マダニに噛まれた人の血液・尿・唾液に触れる


【重症熱性血小板減少症候群の予防対策】


上記1~3に気をつけることです。


※人から人への感染が確認されたことから、今後日本国内でも患者と接触して感染が発生する危険性があることを認識しておく必要があります※


【参考資料】


『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A』


『重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) 診療の手引き』

2024年3月17日日曜日

トコジラミ発生にご注意!!

トコジラミは、別名「南京虫」や「床虫」とも呼ばれ人血を吸って生きる昆虫です。


体長は5~8mmで、扁平な楕円形をして夜間に人の体表を刺し、強い痒みや発疹を引き起こします。


戦後は日本でも多く見られましたが、殺虫剤の普及とともに1970年代には激減しましたが、近年、再びトコジラミの被害が増加しています。


トコジラミは吸血している間、血液の凝固を防ぐため唾液を注入しこの唾液がアレルギー反応を引き起こし、激しいかゆみや発赤等に襲われます。


症状には個人差がありますが、かゆみが激しい場合は十分な睡眠がとれなかったり、皮膚をかきむしることにより皮膚障害を起こすなど生活に支障をきたす恐れがあります。


最近トコジラミの被害や相談が全国的に増加してきています。


トコジラミは血を吸った後、赤黒い糞(血糞)をしますので、血糞は潜んでいる場所の周辺に見られます。


2mm前後の赤黒いシミのような点々を見つけたら、その辺りを探してみてください。


殺虫剤に抵抗性を示す集団も報告されており、素人では的確な駆除が難しいことに加え、生息を拡大させてしまうこともありますから、発見したら早めに専門の防除業者に依頼してください。


【参考資料】


トコジラミホテルマップ日本


『トコジラミ(ナンキンムシ)アース医薬』



2024年3月10日日曜日

ヨーロッパでも性感染症が急増は何を物語っているのか?

日本国内においては、性感染症の一つである梅毒が大流行していますが、ヨーロッパにおいても性感染症が急増していると欧州連合の保健機関、欧州疾病予防管理センターが、2024年3月7日伝えています。


欧州疾病予防管理センターによりますと、2022年にはEUを含む欧州経済地域(EEA)の域内で、淋菌感染症は前年比48%増の7万881例、梅毒は同34%増の3万5391例報告されています。


またクラミジア感染症はEU域内で、同16%増の21万6508例報告されています。


要するに性感染症の患者数が欧州全域で""憂慮すべきペース""で急増していると報告するとともにこれは氷山の一角にすぎない可能性もあると警告しているのです。


これら性行為感染症の流行に関しては、それぞれの国によって検査方法や性に対する考え方関する情報やサービスへの取り扱いが異なることから実態を正しく把握出来ていないことが現実です。


何故このように先進国での性感染症の増加が起こってたいるのか正しく解明できていません。


兎に角大切なことは、性感染症に感染するような行為をしたときには、必ず適切な時期に検査を受けて、仮に感染が分かれば早期に治療することが感染拡大を防ぐ大切なことと各自が自覚する必要があります。


2024年3月3日日曜日

新しいHIV確認検査ジーニアスの判定解釈

 新しいHIV確認検査ジーニアスの判定解釈に付いて解説させていただきます。


【判定基準について】

HIV-1抗体及びHIV-2抗体の有無を判断します。 


・HIV-1
 
 1.P31:pol(intergrase)、2.GP160:env、3.P24:gag、4.GP41(group M & O)

 陽性:バンド 1、2、3、4 のうち、GP160(バンド 2)又は GP41(バンド4)のいずれかを含む2本以上のバンドが認められる場合。 

 ・HIV-2

 5.GP36:env、6.GP140:env

 陽性:バンド5、6の内2本すべてのバンドGP36(バンド5)、6.GP140(バンド6)が認められる場合。

【判定解釈】



2024年2月25日日曜日

世界に広がる啓発のシンボル “U=U”をご存知ですか?

 【U=U とは?】

U=U は "Undetectable=Untransmittable" の略で、日本語では「検出限界値未満=HIV感染しない」という意味です。

これは、抗HIV療法を継続し、血中のHIV量が検出限界値未満(200 copies/mL未満)の状態を6ヶ月以上維持しているHIV陽性者は、性行為を通じて他の人にHIVを感染させることはないという科学的根拠に基づいたメッセージです。

【U=U の重要性】

U=U は、HIV陽性者とHIV陰性者双方にとって重要なメッセージです。


1.HIV陽性者にとって


U=U は、治療を続けることでHIVを他の人に感染させないことが可能であることを意味します。これは、HIV陽性者が安心してパートナーと性生活を送ることや、子供を持つことを希望する場合にも、大きな希望となります。


2.HIV陰性者にとって


U=U は、HIV陽性者との性行為による感染リスクが非常に低いことを意味します。これは、HIV陰性者が安心してHIV陽性者との恋愛や性生活を送ることができるようになることを意味します。


【U=U のシンボル】



【参考資料】


https://www.janpplus.jp/topic/599




2024年2月18日日曜日

無症候梅毒は多い!!ご注意!!

2023年の梅毒患者報告数は、感染症法に基づく調査が始まって以来、最も多い13226人でした。

その中でも梅毒トレポネーマに感染しても、梅毒特有の症状を引き起こさない無症候梅毒が多く存在しています。

その数を紹介しますと、


男性 1138人(1138/7664 14.8%)

女性 1413人(1413/4376 32.3%)

男女 2551人(2551/12040 21.2%)

男性で14.8%、女性で32.3%、男女で21.2%もの無症候梅毒患者が存在していました。

特に女性の場合に無症候梅毒が多い実態が明らかになっています。

無症候梅毒が多いということは、梅毒トレポネーマに感染しても梅毒特有の症状が出ないことから患者本人が梅毒トレポネーマの感染に気づくことなく、次々と感染者を広げていくことになります。

梅毒が大流行している現在、危険な行為をしてしまった時には必ず適切な時期に梅毒検査を受けることが重要となります。

また梅毒トレポネーマはHIVのようにコンドームでの感染予防効果は高くないと考えて、コンドームの仕様を過信しないことも重要です。

2024年2月11日日曜日

新しいHIV確認検査とは

HIVの検査は、感度の高いスクリーニング検査を実施て、陽性となれば特異度の高い確認検査で真の陽性化、偽陽性を調べます。


ご存知のように確認検査には、ウェスタンブロット法を使用していましたが、現在ではウェスタンブロット法は使用されていません。


その理由としては、


1.高感度なスクリーニング法が採用されたことにより、ウエスタンブロット法の感度が追いつかなくなりスクリーニング検査 で陽性の感染初期検体がウエスタンブロット法で陰性または判定保留になってしまう。


2.HIV-1 RNA定量法であるアンプリコアHIV-1モニターv1.5が、 2002(平成14)年度からは確認検査にも保険適応できるようになった。


これまではアンプリコアHIV-1モニターv1.5はHIV-1 RNA定量法としてHIV感染者の経過観察のみの適応でした。


2020年9月に保険収載された新しいHIV-1/HIV-2抗体確認検査法は「Geenius:ジーニアス」です。


【Geenius HIV 1/2キットについて】


・ 抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体の有無を、イムノクロマト法(IC法)を利用した検査。


【検査法】


・ 検体として血清・血漿(5μL)または全血(15μL)を使用可能。


・ 30分以内で結果判定可能。


・目での判定も可能ですが、 Geeniusリーダー、PC用ソフトウェアとコントロール試薬により、自動解析、結果の電子的保存、精度管理が可能。


※ スクリーニング検査陽性検体の確認検査用としてのみ使用可能※

【参考資料】

『Geenius HIV 1/2 キット(Geenius:HIV 1/2 Confirmatory Assay) 』


【メーカ バイオ・ラッド説明画像】


 

2024年2月4日日曜日

新型コロナウイルス感染者増加!!

2023年11月下旬頃から徐々に感染者が増え始めてきましたが、1医療機関あたりの患者数は12月の最終週で5.79人でしたが、年が改まり1月になると感染者が一気に増加し1月14日は8.961月21日は12.23人、直近の1月28日時点では14.93人になっています。


感染者増加の理由としては、以下のことが考えられています。


1.気温の低下


呼吸器の感染症は、気温が下がると感染が広がる傾向があります。室内に籠もりがちになり、換気もしないということが要因の一つとして考えられます。


2.ウイルスの変異


2023年12月に日本で多かったのは、XBB系統の「EG.5」というタイプでしたが、1月に入ると、BA2.86系統の「JN.1」が多くなったことでしょう。


1月25日に東京都が公表したデータによると、調査した検体の55.6%がJN.1でした。


JN.1は、EG.5とJN.1は、感染したりワクチンを接種したりして獲得した免疫から逃れる傾向にあると言われています。加えてJN.1は、EG.5よりも感染力がやや強いのではないかと考えられています。


今のところ、重症者が増えたという報告はありません。高熱が出るインフルエンザの方が、症状が重くなるという印象です。


※※感染予防対策を!!※※


1.接触感染を防ぐため、こまめに手洗い


2.可能な限り"密"を避ける。


3.マスクをする。


2,3ともに 飛ひ沫まつ によって感染が広がることから、人混みが激しい"密"の場所に行く場合は、マスクを着用が必要となります。


4.部屋の換気を行う。


この時期気温が低いので難しいかもしれませんが、30分に1回程度、部屋の窓を開けて換気をすることにより感染するリスクを下げることにつながります。


5.インフルエンザワクチンを打っていない人は、今からでも接種を検討するとよいと思います。


感染した場合の対応


自宅で様子をみて、症状が重い場合は医療機関を受診することです。


「人に感染させない」ことが大切です。


特に高齢者や、糖尿病や高血圧といった基礎疾患がある人はすぐ、主治医に相談してください。


今後大流行の可能性は?


今後も、インフルエンザも新型コロナも感染拡大は続くと考えられいますが、新型コロナに関しては、大きな流行は発生しないと考えられています。


大流行しないという理由とは?


欧米では202年12月の時点でJN.1の流行は確かに発生していましたが、重症者が多く出たり医療機関が 逼ひっ迫ぱく したりしているという状況は報告されていません。


現在感染者の数は減ってきている欧米の状況から考えると、日本国内においても医療機関が感染者であふれるような状況にはならず、2月に感染のピークを迎えるその後落ち着いてくると考えられています。


しかし、気を抜かずに各人が予防対策をして損はないでしょう!!

2024年1月28日日曜日

梅毒速報-5.近年の梅毒患者の現状-

一昔前までの梅毒患者男性同性愛者に多く見られていましたが、近年の届出の推定感染経路の大半は異性間性的接触と変化してきています。


2023年第1~39週診断例のうち, 異性間性的接触と記載された症例は男性の66%(4783/7254例)、女性の82%(3302/4005例)と大きく変化してきています。


また年齢層に関しては, 男性症例は20~40代,、女性症例は20代に多い状況が継続して続いています。


更に男性症例の40%(2910/7254例)に性風俗産業の利用歴,、女性症例40%(1588/4005例)に従事歴があることが報告されこれは2023年と同様の高い水準となっています。


20代を中心とした女性症例の増加によって妊婦の感染が増加し、この結果先天梅毒の増加が懸念されています。


2019年の妊婦の梅毒患者数は208例(女性症例の9%)でしたが、2021年には微減し188例(7%)となっていました。


先天梅毒届出数は2018~2022年には20例前後で推移していましたが、2023年9月ではすでに32例と急増しています。


妊婦梅毒患者の70%以上を無症候者であったことから、梅毒トレポネーマに感染していても気づかない妊婦が多く存在していると推測されています。


このことから妊娠前期と後期における梅毒検査は極めて重要となっています。


※※妊娠前記の検査で陰性、後期の検査で梅毒と診断された症例もあります※※

 

2024年1月21日日曜日

新型コロナウイルスのオミクロン変異株JN.1中国国内で大流行!!

中国保健当局は、新型コロナウイルスの新変異株「JN.1」の感染例が中国で出ており、増加傾向にあると発表していますが、その詳細は依然として不明です。

JN.1は米国やインドなど各国で急速に感染が拡大し、世界保健機関(WHO)が先週「注目すべき変異株(VOI)」に指定しています。

一応現行のワクチンで予防効果が得られるとされていますが、回避機能もあるとも言われています。

中国当局は年末年始や2024年2月の春節(旧正月)の大型連休で人の移動が多くなり、コロナ感染の増加が予想されるとして、マスク着用や手洗いなどの感染対策を励行するよう呼びかけています。

中国疾病予防コントロールセンターの担当者は記者会見で、JN.1は海外で感染が急速に広がり、流行の中心となっていると指摘し、中国のコロナ感染状況は「低いレベルだ」としながらも、JN.1が増加しており、国内の主流となる可能性があるとも不可解な説明をシています。

JN.1はオミクロン株派生型の系統が変異したウイルスで、感染力が強いとされることからさらなる流行が懸念されています。

JN.1株はこれまでの従来株よりも重症化しやすいウイルスである証拠は今のところありません

しかし、今後の流行によって変化する可能性も否定できません。

参考資料

 ↓

WHO「Initial Risk Evaluation of JN.1, 19 December 2023」

※英文ですが、AIのBardなどで翻訳可能です※

参考ニュース

  ↓

複数の地域で人々が感染 学生たちが「多数死亡 急に死亡

※4分経過のところから JN.1に関してのニースです※

※ニュース最前線 香港は大紀元によるものでたいへん信頼の置けるニュースを配信しています※

大紀元については以下を参照してください。

 ↓

大紀元



2024年1月14日日曜日

緊急告知!!!去年の梅毒感染者 14906人 過去最多を更新!!

2023年1年間に全国から報告された性感染症の梅毒患者数は、速報値で14906人に上ったことが、国立感染症研究所のまとめで判明しました。


現在の方法で統計を取り始めて以来、過去最多となったことになります。


これで患者数は3年連続で過去最多を更新したことになります。


梅毒は身近な病気になったと言わざるを得ません。


大都市圏ほど患者数が多く報告されていますが、これは検査を受ける人が多いからで、地方においてもまんべんなく患者数は増加してています。


梅毒は抗生物質で完治しますから、危険な行為をしてしまった時は必ず適切な時期に梅毒検査を受けることです。


いち早く感染を知りたいときにはIgM-FTA-absを受けることでず。


この検査については以下を参照して下さい。

                    ↓

現在の梅毒流行の現状-12.梅毒トレポネーマ感染をいち早く知るには-

 

2024年1月7日日曜日

新型コロナウイルスのオミクロン変異株JN.1

現在、海外で「JN.1」という新型コロナの変異ウイルスが猛威をふるっており、今年最多の感染者数を記録している国も見受けられます。


現在、JN.1の変異株が12か国で発生しています。


オミクロン HV.1 および JN.1 は、一部の人に舌に症状を引き起こす可能性があり、これは新型コロナウイルス舌と呼ばれます。


新型コロナウイルスはこれまで、アルファ株、デルタ株、オミクロン株などが流行してきました。


国内で現在流行しているのは、オミクロン株から派生したEG.5.1系統(通称エリス)です。


現在医療従事者が懸念しているのは、海外で流行している「JN.1」という変異ウイルスです。これは、BA.2.86(通称ピロラ)の子孫にあたります。


アメリカでは現在1週間で約20万人の感染者数が報告されており、入院患者数もじわじわ増えている状況です。今後、JN.1が急速に拡大すると予想されています


先行してJN.1が増えているのは、ヨーロッパです。フランスやイタリアでは、JN.1が優勢になった直後から入院患者数が急増しています。


JN.1は、感染性や免疫逃避能がこれまでの変異ウイルスよりも高いことが分かっています。


「免疫逃避」というのは、過去に感染して成立した免疫や、ワクチンによって獲得できる免疫が弱まるということです。


現在接種されているXBB.1.5対応ワクチンはエリスとピロラのいずれにも有効とされていますが、JN.1については効果が減弱する可能性があります。


【参考資料】

バリアントプロポーション バリアント比率の監視


CDCは、JN.1が米国で大きな波及を引き起こす可能性があるか、例年のようなコロナの大流行を引き起こすかどうかはまだわかりませんが、新しいコロナウイルス感染症とJN.1に密接に注目しています。


現在、多くの国々では、JN.1の感染後により重篤な症状が生じるという証拠はありません。


【参考資料】


『新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株 BA.2.86系統について 第2報』


2023年12月18日、中国では、新型コロナウイルス・オミクロン変異JN.1型がハイスピードで蔓延していますが、この新しいJN.1型は、8月25日確認されていました。


従来のウィルスに比べて感染スピードが30%程度早いと見られており、ヨーロッパやアメリカでも増えている。


中国では、医療崩壊も起きており、死者数も多く火葬場が順番待ちの状況になっている状況で、肺炎、高熱、強い倦怠感、咳が止まらないなど気管支疾患で苦しむ患者が数多く見られています。


【参考資料】


【都道府県別】人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推定値

2024年1月2日火曜日

地震お見舞い申し上げます。

2024年1月1日発生しました令和6年能登半島地震に際し、被災されました皆様方に心よりお見舞い申し上げます。


被害のほどが案じられ、損害の軽微と一日も早い復旧を心より願っております。

2024年1月1日月曜日

謹賀新年

皆様方のお役に立てるよう頑張っていきますので今年もよろしくお願いいたします。






2023年12月31日日曜日

梅毒速報-4.過去最高の患者数を記録-

2023年12月17日時点で、国内の梅毒患者数は14401人となり、過去最高となりました。

未だに流行は収まる気配がありません。

大都市を中心に、全国で患者が多数発生していますが、すべての都道府県で患者が発生しています。

男性では20〜50代が多く、女性では20代が多くなっています。

特に若い女性の患者数が顕著となっています。

若い女性の患者数が増加することは、先天性梅毒の増加の危険性をはらんでいます。

現実その患者数は増加しています。

梅毒は抗生物質で完治しますので、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

梅毒はペニシリン系などの抗菌薬が有効で、現在は抗菌薬の内服治療に変わり世界的な標準治療薬であるベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤の治療となっています。

早期梅毒であれば1回の注射で、後期梅毒の場合は、3回の注射で治療が可能ですから、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

早く治療を開始すればするほど早く完治します。

国立感染症研究所の発表した『梅毒2023年現在』をリンクしておきますから、参考のためにぜひともお読みください。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/syphilis-m-3/syphilis-iasrtpc/12410-526t.html


2023年12月24日日曜日

中国での新たな感染症流行について-2.マイコプラズマ肺炎-

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマ(Mycoplasma属の真性細菌 Mycoplasma pneumoniae )を主な原因とした呼吸器系の感染症で、肺炎球菌による肺炎とは異なる種類の肺炎です。


症状としては、しつこい咳、頑固な発熱が特徴ですが、肺炎という名の割には、聴診器で呼吸音を聞いても異常がなく外見だけではわかりにくい肺炎です。


現在中国でマイコプラズマ肺炎が猛威をふるっています。


治療薬としては、エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質が一般的に用いられるますが、ミノサイクリンなどのテトラサイクリン系抗生物質もよく用いられます。


実はこのマイコプラズマ肺炎は厄介な感染症で、 抗菌薬に耐性を持ったマイコプラズマが出現し増えているといいます。


※一般的に肺炎の治療にはベータラクタム系という抗菌薬がよく使用されますが、マイコプラズマにはこのタイプの抗菌薬はまった効き目はありません※


マイコプラズマ感染症は、無治療であっても自然に症状が改善することが期待できる場合もあることから積極的な治療を行うことなく、対症療法的な対応を継続することで、治癒に向かうこともあります。


病状に応じてより積極的な治療介入が必要とされることもありますから、マイコプラズマは、マクロライド系やテトラサイクリン系などといった抗生物質での効果が期待できるため、こうした抗生物質が使用されることもあります。


また、マイコプラズマ感染症では、免疫学的な異常を基盤として、さまざまな症状が惹起じゃっきされることもあります。こうした免疫系の異常を是正させることを目的として、ステロイドなどの薬剤が使用されることもあります。


マイコプラズマ感染症の経過は、患者さんによって大きく異なります。病状や重症度を正確に把握したうえで、最適な治療方針を決定することがとても重要であるといえます。


潜伏期間も2~3週間と長く、症状は咳が長く続き、重症化の恐れもあるのです。


2023年11月21日、感染症警報システム「ProMED」が、中国の一部地域で「小児における未診断の肺炎の集団発生」が報告されて病院が対応に追われていることを指摘しており、これが新たなパンデミックになるのではないかという懸念が高まった。


※中国においてマイコプラズマ肺炎が大流行して、抗菌薬の効果がなく、症状が悪化したり、流行が収まらないのは、①本当はマイコプラズマ肺炎ではない②抗菌剤の選択に誤りがある③耐性マイコプラズマの流行などが指摘されていますが、何しろ真実を隠す中共ですから何が本当なのかわからないのが現実です※


世界保健機関(WHO)が中国当局に詳細な情報を求めた結果、異常な病原体や新たな病原体は検出されなかったと発表していますが、これは信用できません。


中共は新型コロナウイルス流行当初も隠蔽し、その肩を持ったのも世界保健機関です。


【参考資料】

中国で小児を中心に増加が報じられている呼吸器感染症について


2023年12月17日日曜日

※緊急通知※エムポックス(サル痘)で国内初の死者 !!

厚生労働省は、2023年12月13日ウイルス性の感染症「エムポックス」に2023年9月に感染した埼玉県に住む30代の男性が今年の9月に死亡したと発表しました。


男性は海外渡航歴はなかったほか、HIVによる免疫不全の状態だったということです。


エムポックスによる死者が確認されたのは国内では初めてです。


エムポックスは欧米などを中心に感染が拡大したウイルス性の感染症で、去年から12月3日までに国内で227人の感染者が確認されています。


日本国内では、2022年は月に1~2人くらいでしたが、2023年に入ってから急増しています


2023年に報告されたほとんどが海外渡航歴のない人で、国内での感染拡大が起きていると考えられています。欧米では落ち着きを見せつつあるエムポックスの流行が、日本を含む東アジアで本格的な流行に入る可能性があり、特に男性同士でセックスをするときには充分な注意が必要です。


このワクチンはエムポックスに対しても感染や発症を防ぐ効果がある程度はあると考えられています。 


1976年ごろより前に日本で生まれた人たちの多くが子どものころに天然痘ワクチン(種痘)を受けていますが、接種から時間が経っており、の時点までどの程度の効果が続いているかはわかっていません。


接種の経験があるのにウイルスを防ぐ抗体ができていなかった例や、接種を受けた世代の方の国内での感染も知られていますので子どものころにワクチンを打っていても、感染するリスクはゼロではないと考えることをおすすめします。


【参考資料】

【エムポックス患者死亡例について】

※エムポックス(サル痘)の感染予防に関しては以下を参照してください※

サル痘についての再認識-5.サル痘の感染予防対策-

2023年12月10日日曜日

中国での新たな感染症流行について-2.中国で流行している"謎のウイルスの呼吸器疾患"!!-

現在中国で子供を中心として"謎のウイルスの呼吸器疾患"が大流行していてますが、中共はその詳細を新型コロナウイルス流行の時と同様に隠蔽しています。


現在中国各地の病院は患者で溢れかえっています。


世界保健機関は中共に情報提供するように促していますが、やはり中共は情報を提供してません。


世界保健機関も新型コロナウイルス流行の際にも中共に忖度してきた機関だけに、やはり信用はできません。


※2023年11月27日世界保健機関(WHO)の幹部は、中国での呼吸器疾患の急増は新型コロナウイルス流行前ほどではないと述べ、新しい病原体も検出されていないと繰り返しアナウンスしていますが、皆様方は信用出来ますか??※


2023年12月に入って"謎のウイルスの呼吸器疾患"が世界各地で大流行する兆しが現れています。


一部事例を上げますと、


・デンマークでは541人の小児


・米国オハイオ州ウォーレン郡では412人


・オランダでは5~15歳の小児10万人当たり80人、4歳以下では0万人当たり145人


この状況に鑑み米国の国会議員は既に米国大統領に対して、渡航規制や入国規制を早急に実施するようレターを提出しています。


多くの国はこの中国での状況を鑑み、渡航規制や入国規制を検討するために積極的に情報を収集していますが、日本は未だに中国に問い合わせている状態と眠たいことを言っているだけで具体的な対策をしていません。

中共が本当のことを言わないのは周知の事実でしょう!!


この様な呑気な対応をしていると、再度新型コロナウイルスの大流行の憂き目を見ることになりかねません。


しっかりとした対応を切に望みます。


【参考資料】

『中国で小児を中心に増加が報じられている呼吸器感染症について』


2023年12月3日日曜日

中国での新たな感染症流行について-1.呼吸器合胞体ウイルス-

現在中国で小児を中心に呼吸器系疾患が大流行しています。


その結果医療体制が崩壊して大変な状況となっています。


数回に渡って現在中国で流行している呼吸器系疾患について判明していることを紹介していきます。


最初は呼吸器合胞体ウイルスについてです。


呼吸器合胞体ウイルス(RSウイルス)は、正式には「Respiratory syncytial virus(レスピラトリーシンシチアルウイルス)」と呼ばれ接触や飛沫を介して気道に感染し、2~5日の潜伏期の後に症状が現れます。


中国で2023年5月以降、小児を中心に呼吸器感染症の患者が増加しています。


このうち、呼吸器合胞体ウイルス感染症は、患者数の約半数を占めるとされています。


水のような鼻水

鼻づまり

ひどい咳

むせるような咳

呼吸数が多くなる多呼吸

肋骨の下がへこむ陥没呼吸

呼吸をさぼる無呼吸


RSウイルスは年齢を問わず風邪などの症状を引き起こしますが、通常1~2週間で軽快しますが、2歳以下の乳幼児では上気道炎から下気道炎に進展して細気管支炎や肺炎を発症することがあり特に6ヶ月以下の乳児では入院加療を必要とすることが珍しくありません。


RSVは、世界中で最も一般的な呼吸器ウイルス感染症の1つで、5歳以下の子どもの急性下気道感染の原因となる最も重要なウイルス病原体でが、通常は軽度の発熱、咳、鼻水などの症状で済みますが、重症化すると肺炎や気管支炎を引き起こすこともあります。


中国当局は、この流行の原因として、新型コロナウイルス感染症対策の解除や、寒い季節の到来、さらにはインフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、新型コロナウイルス感染症などの既知の病原体の流行によるものとしています。


具体的には、新型コロナウイルス感染症対策の解除により、人々の外出や接触が増えたことで、RSVなどのウイルスの感染が拡大したと考えられ 、寒い季節になるとウイルスが活動しやすくなることも、流行の要因となっていると考えられます。


中国当局は、RSV感染症の予防対策として、手洗いやうがいの徹底、マスクの着用、換気の促進などを呼びかけ早期発見・早期治療の重要性も強調しています。


日本でも、RSV感染症の流行は毎年冬になると起こりますので特に、5歳以下の子どもは、重症化しやすいため注意が必要となります。


RSウイルスは日本を含め世界中に分布していて、何度も感染と発病を繰り返しますが、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています)。


RSウイルスの重症化を防ぐには、RSウイルス流行期に毎月1回筋肉内投与を行う予防注射(シナジス)があり、妊娠中の母親がワクチンを接種することでおなかの赤ちゃんに免疫をつけることができます。


※2023年9月25日60歳以上を対象としたRSウイルスワクチン「アレックスビー筋注用」の製造販売承認が認められました※ 


【参考資料】

「RSウイルス感染症」

「アレックスビー筋注用」

※現在の世界保健機関(WHO)は信用できかねますので、中国での情報はproMEDを参照して下さい。※

「proMED」