一昔前までの梅毒患者男性同性愛者に多く見られていましたが、近年の届出の推定感染経路の大半は異性間性的接触と変化してきています。
2023年第1~39週診断例のうち, 異性間性的接触と記載された症例は男性の66%(4783/7254例)、女性の82%(3302/4005例)と大きく変化してきています。
また年齢層に関しては, 男性症例は20~40代,、女性症例は20代に多い状況が継続して続いています。
更に男性症例の40%(2910/7254例)に性風俗産業の利用歴,、女性症例40%(1588/4005例)に従事歴があることが報告されこれは2023年と同様の高い水準となっています。
20代を中心とした女性症例の増加によって妊婦の感染が増加し、この結果先天梅毒の増加が懸念されています。
2019年の妊婦の梅毒患者数は208例(女性症例の9%)でしたが、2021年には微減し188例(7%)となっていました。
先天梅毒届出数は2018~2022年には20例前後で推移していましたが、2023年9月ではすでに32例と急増しています。
妊婦梅毒患者の70%以上を無症候者であったことから、梅毒トレポネーマに感染していても気づかない妊婦が多く存在していると推測されています。
このことから妊娠前期と後期における梅毒検査は極めて重要となっています。
※※妊娠前記の検査で陰性、後期の検査で梅毒と診断された症例もあります※※
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