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2023年12月31日日曜日

梅毒速報-4.過去最高の患者数を記録-

2023年12月17日時点で、国内の梅毒患者数は14401人となり、過去最高となりました。

未だに流行は収まる気配がありません。

大都市を中心に、全国で患者が多数発生していますが、すべての都道府県で患者が発生しています。

男性では20〜50代が多く、女性では20代が多くなっています。

特に若い女性の患者数が顕著となっています。

若い女性の患者数が増加することは、先天性梅毒の増加の危険性をはらんでいます。

現実その患者数は増加しています。

梅毒は抗生物質で完治しますので、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

梅毒はペニシリン系などの抗菌薬が有効で、現在は抗菌薬の内服治療に変わり世界的な標準治療薬であるベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤の治療となっています。

早期梅毒であれば1回の注射で、後期梅毒の場合は、3回の注射で治療が可能ですから、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

早く治療を開始すればするほど早く完治します。

国立感染症研究所の発表した『梅毒2023年現在』をリンクしておきますから、参考のためにぜひともお読みください。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/syphilis-m-3/syphilis-iasrtpc/12410-526t.html


2023年12月24日日曜日

中国での新たな感染症流行について-2.マイコプラズマ肺炎-

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマ(Mycoplasma属の真性細菌 Mycoplasma pneumoniae )を主な原因とした呼吸器系の感染症で、肺炎球菌による肺炎とは異なる種類の肺炎です。


症状としては、しつこい咳、頑固な発熱が特徴ですが、肺炎という名の割には、聴診器で呼吸音を聞いても異常がなく外見だけではわかりにくい肺炎です。


現在中国でマイコプラズマ肺炎が猛威をふるっています。


治療薬としては、エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質が一般的に用いられるますが、ミノサイクリンなどのテトラサイクリン系抗生物質もよく用いられます。


実はこのマイコプラズマ肺炎は厄介な感染症で、 抗菌薬に耐性を持ったマイコプラズマが出現し増えているといいます。


※一般的に肺炎の治療にはベータラクタム系という抗菌薬がよく使用されますが、マイコプラズマにはこのタイプの抗菌薬はまった効き目はありません※


マイコプラズマ感染症は、無治療であっても自然に症状が改善することが期待できる場合もあることから積極的な治療を行うことなく、対症療法的な対応を継続することで、治癒に向かうこともあります。


病状に応じてより積極的な治療介入が必要とされることもありますから、マイコプラズマは、マクロライド系やテトラサイクリン系などといった抗生物質での効果が期待できるため、こうした抗生物質が使用されることもあります。


また、マイコプラズマ感染症では、免疫学的な異常を基盤として、さまざまな症状が惹起じゃっきされることもあります。こうした免疫系の異常を是正させることを目的として、ステロイドなどの薬剤が使用されることもあります。


マイコプラズマ感染症の経過は、患者さんによって大きく異なります。病状や重症度を正確に把握したうえで、最適な治療方針を決定することがとても重要であるといえます。


潜伏期間も2~3週間と長く、症状は咳が長く続き、重症化の恐れもあるのです。


2023年11月21日、感染症警報システム「ProMED」が、中国の一部地域で「小児における未診断の肺炎の集団発生」が報告されて病院が対応に追われていることを指摘しており、これが新たなパンデミックになるのではないかという懸念が高まった。


※中国においてマイコプラズマ肺炎が大流行して、抗菌薬の効果がなく、症状が悪化したり、流行が収まらないのは、①本当はマイコプラズマ肺炎ではない②抗菌剤の選択に誤りがある③耐性マイコプラズマの流行などが指摘されていますが、何しろ真実を隠す中共ですから何が本当なのかわからないのが現実です※


世界保健機関(WHO)が中国当局に詳細な情報を求めた結果、異常な病原体や新たな病原体は検出されなかったと発表していますが、これは信用できません。


中共は新型コロナウイルス流行当初も隠蔽し、その肩を持ったのも世界保健機関です。


【参考資料】

中国で小児を中心に増加が報じられている呼吸器感染症について


2023年12月17日日曜日

※緊急通知※エムポックス(サル痘)で国内初の死者 !!

厚生労働省は、2023年12月13日ウイルス性の感染症「エムポックス」に2023年9月に感染した埼玉県に住む30代の男性が今年の9月に死亡したと発表しました。


男性は海外渡航歴はなかったほか、HIVによる免疫不全の状態だったということです。


エムポックスによる死者が確認されたのは国内では初めてです。


エムポックスは欧米などを中心に感染が拡大したウイルス性の感染症で、去年から12月3日までに国内で227人の感染者が確認されています。


日本国内では、2022年は月に1~2人くらいでしたが、2023年に入ってから急増しています


2023年に報告されたほとんどが海外渡航歴のない人で、国内での感染拡大が起きていると考えられています。欧米では落ち着きを見せつつあるエムポックスの流行が、日本を含む東アジアで本格的な流行に入る可能性があり、特に男性同士でセックスをするときには充分な注意が必要です。


このワクチンはエムポックスに対しても感染や発症を防ぐ効果がある程度はあると考えられています。 


1976年ごろより前に日本で生まれた人たちの多くが子どものころに天然痘ワクチン(種痘)を受けていますが、接種から時間が経っており、の時点までどの程度の効果が続いているかはわかっていません。


接種の経験があるのにウイルスを防ぐ抗体ができていなかった例や、接種を受けた世代の方の国内での感染も知られていますので子どものころにワクチンを打っていても、感染するリスクはゼロではないと考えることをおすすめします。


【参考資料】

【エムポックス患者死亡例について】

※エムポックス(サル痘)の感染予防に関しては以下を参照してください※

サル痘についての再認識-5.サル痘の感染予防対策-

2023年12月10日日曜日

中国での新たな感染症流行について-2.中国で流行している"謎のウイルスの呼吸器疾患"!!-

現在中国で子供を中心として"謎のウイルスの呼吸器疾患"が大流行していてますが、中共はその詳細を新型コロナウイルス流行の時と同様に隠蔽しています。


現在中国各地の病院は患者で溢れかえっています。


世界保健機関は中共に情報提供するように促していますが、やはり中共は情報を提供してません。


世界保健機関も新型コロナウイルス流行の際にも中共に忖度してきた機関だけに、やはり信用はできません。


※2023年11月27日世界保健機関(WHO)の幹部は、中国での呼吸器疾患の急増は新型コロナウイルス流行前ほどではないと述べ、新しい病原体も検出されていないと繰り返しアナウンスしていますが、皆様方は信用出来ますか??※


2023年12月に入って"謎のウイルスの呼吸器疾患"が世界各地で大流行する兆しが現れています。


一部事例を上げますと、


・デンマークでは541人の小児


・米国オハイオ州ウォーレン郡では412人


・オランダでは5~15歳の小児10万人当たり80人、4歳以下では0万人当たり145人


この状況に鑑み米国の国会議員は既に米国大統領に対して、渡航規制や入国規制を早急に実施するようレターを提出しています。


多くの国はこの中国での状況を鑑み、渡航規制や入国規制を検討するために積極的に情報を収集していますが、日本は未だに中国に問い合わせている状態と眠たいことを言っているだけで具体的な対策をしていません。

中共が本当のことを言わないのは周知の事実でしょう!!


この様な呑気な対応をしていると、再度新型コロナウイルスの大流行の憂き目を見ることになりかねません。


しっかりとした対応を切に望みます。


【参考資料】

『中国で小児を中心に増加が報じられている呼吸器感染症について』


2023年12月3日日曜日

中国での新たな感染症流行について-1.呼吸器合胞体ウイルス-

現在中国で小児を中心に呼吸器系疾患が大流行しています。


その結果医療体制が崩壊して大変な状況となっています。


数回に渡って現在中国で流行している呼吸器系疾患について判明していることを紹介していきます。


最初は呼吸器合胞体ウイルスについてです。


呼吸器合胞体ウイルス(RSウイルス)は、正式には「Respiratory syncytial virus(レスピラトリーシンシチアルウイルス)」と呼ばれ接触や飛沫を介して気道に感染し、2~5日の潜伏期の後に症状が現れます。


中国で2023年5月以降、小児を中心に呼吸器感染症の患者が増加しています。


このうち、呼吸器合胞体ウイルス感染症は、患者数の約半数を占めるとされています。


水のような鼻水

鼻づまり

ひどい咳

むせるような咳

呼吸数が多くなる多呼吸

肋骨の下がへこむ陥没呼吸

呼吸をさぼる無呼吸


RSウイルスは年齢を問わず風邪などの症状を引き起こしますが、通常1~2週間で軽快しますが、2歳以下の乳幼児では上気道炎から下気道炎に進展して細気管支炎や肺炎を発症することがあり特に6ヶ月以下の乳児では入院加療を必要とすることが珍しくありません。


RSVは、世界中で最も一般的な呼吸器ウイルス感染症の1つで、5歳以下の子どもの急性下気道感染の原因となる最も重要なウイルス病原体でが、通常は軽度の発熱、咳、鼻水などの症状で済みますが、重症化すると肺炎や気管支炎を引き起こすこともあります。


中国当局は、この流行の原因として、新型コロナウイルス感染症対策の解除や、寒い季節の到来、さらにはインフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、新型コロナウイルス感染症などの既知の病原体の流行によるものとしています。


具体的には、新型コロナウイルス感染症対策の解除により、人々の外出や接触が増えたことで、RSVなどのウイルスの感染が拡大したと考えられ 、寒い季節になるとウイルスが活動しやすくなることも、流行の要因となっていると考えられます。


中国当局は、RSV感染症の予防対策として、手洗いやうがいの徹底、マスクの着用、換気の促進などを呼びかけ早期発見・早期治療の重要性も強調しています。


日本でも、RSV感染症の流行は毎年冬になると起こりますので特に、5歳以下の子どもは、重症化しやすいため注意が必要となります。


RSウイルスは日本を含め世界中に分布していて、何度も感染と発病を繰り返しますが、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています)。


RSウイルスの重症化を防ぐには、RSウイルス流行期に毎月1回筋肉内投与を行う予防注射(シナジス)があり、妊娠中の母親がワクチンを接種することでおなかの赤ちゃんに免疫をつけることができます。


※2023年9月25日60歳以上を対象としたRSウイルスワクチン「アレックスビー筋注用」の製造販売承認が認められました※ 


【参考資料】

「RSウイルス感染症」

「アレックスビー筋注用」

※現在の世界保健機関(WHO)は信用できかねますので、中国での情報はproMEDを参照して下さい。※

「proMED」


2023年11月26日日曜日

梅毒速報-3.先天性梅毒が増加中-

梅毒トレポネーマに感染した妊婦から胎児に母子感染する「先天梅毒」と診断された子どもの数が、2023年10月4日の時点で32人と、現在の形で統計を取り始めてから最も多くなっていることが国立感染症研究所のまとめで分かりました。


先天梅毒の子ども 32人と過去最多に!!(2023年10月4日時点)


先天性梅毒は、梅毒トレポネーマに感染して治療を受けなかった妊婦から胎児に感染し、皮膚の異常や難聴といった症状が出たり、最悪の場合死産につながったりします。


これは現在の形で統計を取り始めてから最も多かった2019年1年間での23人をすでに上回り、これまでで最も多くなっています。


ここ数年来梅毒患者が著しく増加していることから、当然のことながら若い女性の患者がも増加した結果先天性梅毒も増加したことになります。


先天梅毒の子どもの報告も今後、さらに増える可能性があると危惧されています。


過去に梅毒トレポネーマに感染して気付かないまま治療を受けずに妊娠すると、先天梅毒につながるリスクがより高く、そのような人が年々増えていると推測されていますい。


妊婦健診で気付いて治療しても先天梅毒になる可能性があり、妊娠前に治療することが大切であることから、梅毒を疑う症状や感染リスクのある性行為をしてしまった場合は、必ず男女ともに検査を受ける必要があります。


2023年11月米疾病対策センター(CDC)は、米国で先天梅毒の新生児の数が「深刻な水準」に達しているとする報告書を発表しています。


CDCによると、先天梅毒の新生児はここ数年の間に急増し、2021年には過去27年で最も多い2000件以上が報告された。2017年と比べ、3倍以上の数となっています。


【参考文献】

米国での先天性梅毒

2023年11月19日日曜日

医学豆知識-19.脂質異常症の検査のLH比とは-

【 LH比とは】


血液検査におけるコレステロールのバランスを示す指標で、LDLコレステロール値をHDLコレステロール値で割った数値で、血管の状態を評価するための指標としても用いられます。


【L/H比の基準値】


血液検査におけるL/H比の基準値は、1.5以下です(日本人間ドック学会の数値をもとに計算)。


【L/H比は何を判断するために実施するのか】


LH比は、正反対の働きをするLDLコレステロールとHDLコレステロールの比率を示すため、動脈硬化のリスクを評価する指標として用いられます。


LH比が1.5以下であれば、血管の状態は良好で動脈硬化のリスクが低いと考えられ、一方LH比が2.0を超えると、血管内壁にコレステロールが蓄積して動脈硬化が進んでいる可能性があり注意が必要となります。


LH比は、血液検査で簡単に調べることができますので、定期的に血液検査を受けることで、自分のLH比を把握し、動脈硬化のリスクを早期に発見・予防することが大切です。


具体的には、次の方法でLH比を計算することができます。


LH比 = LDLコレステロール値 ÷ HDLコレステロール値


例えば、LDLコレステロール値が130mg/dL、HDLコレステロール値が50mg/dLの場合、LH比は130÷50=2.6となります。


【善玉コレステロール・悪玉コレステロールとは】


LDLコレステロールは「悪玉コレステロール」と呼ばれ、血管壁に溜まって動脈硬化を引き起こす原因となり、一方HDLコレステロールは「善玉コレステロール」と呼ばれ、血管壁に溜まったLDLコレステロールを回収して肝臓に運ぶ働きがあります。


【基準値】


HDL(善玉)コレステロールは男性40~80、女性40~90が正常範囲、LDL(悪玉)コレステロールは70~139が基準値(正常範囲)です


【 L/H比を改善する方法】


悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすことの両方が大切です。


【LH比を改善するには】


1.食生活の改善:コレステロールの多い食品を控える、野菜や海藻類を積極的に摂る


2.運動:適度な運動を継続する


3.禁煙・節酒:喫煙や過度の飲酒は動脈硬化を進行させる


【追加事項】


高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある場合は、これらの病気の治療をしっかりと行うことによりLH比の改善が可能となります。