血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2026年1月18日日曜日

知って損はない医学知識-4.「お薬を砕いてはいけない」本当の理由-

薬は砕いて良いものと悪いものがあり、自己判断は危険です。

いかにその理由を解説していきます。


1. 胃ではなく「腸」で効かせたい:腸溶錠(ちょうようじょう)

薬の中には、胃酸に弱かったり、逆に胃を荒らしてしまったりするものがありこれらは腸で溶けるように特殊な膜で守られています。

砕くとどうなる?: 胃で薬が壊れて効果がなくなったり、胃炎を起こして腹痛の原因になったりします。


2. 「ゆっくり長く」効かせたい:徐放錠(じょほうじょう)

1日1回の服用で済む薬の多くは、体内で少しずつ成分が溶け出す設計になっています。

砕くとどうなる?: 本来1日かけて吸収されるはずの成分が一気に血液中に入り込み薬の濃度が急上昇し、副作用が出たり中毒症状を起こしたりする危険があるため、非常に危険です。


3. 「飲み込むと無効」な特殊な薬:舌下錠(ぜっかじょう)

狭心症の薬などに多いタイプで、舌の下の粘膜から直接吸収させます。

砕くとどうなる?: 砕いて飲み込んでしまうと、胃や肝臓で成分が分解されてしまい、せっかくの薬の効果がほとんど発揮されません。


4. 砕いても良い薬(OD錠・チュアブル錠・素錠)

すべての錠剤がダメなわけではありません。最初から「砕くこと」を前提に作られた薬もあります。

OD錠: 唾液でサッと溶け水なしで飲めるので高齢の方にも適しています。

チュアブル錠: お菓子のラムネのように噛み砕いて飲むタイプです。

素(裸)錠: 表面加工のない薬で砕けますが、非常に苦かったり臭いが強かったりすることがあります。


5. 「お薬クラッシャー」を使う前に必ず相談を!

ネット等で販売されている「お薬クラッシャー」は便利ですが、自己判断での使用は禁物です。

ポイント: 飲み込みにくい場合は、無理に砕かず、まずは薬剤師に相談してください。

同じ成分の**「粉薬」や「シロップ剤」に変更できる場合**が多々あります。


2026年1月15日木曜日

知って損はない医学知識-3.💡 若年層の「舌がん(ぜつがん)」最新分析:知っておくべき5項目-

 1. 若年層の罹患率が20年で「倍増」している

かつて口腔がんは「中年以降の男性、飲酒・喫煙習慣がある人」の病気というイメージがありましたが、この20年間で口腔がん患者に占める若年層の割合は8.0%から15.8%へと約2倍に増加しています。

※口の中にできたがんのことを、総じて口腔がんといいますが、舌がんとは一般的に、舌の舌の両脇の部分や裏側の粘膜にできることが多く、舌の先端や中央部分ではあまりみられません※


2. 最大の要因は現代人特有の「狭い歯並び」

お酒やタバコを嗜まない若者にがんが増えている背景として、**「物理的刺激」**が指摘されています。

噛む回数の減少などにより現代人の歯並びが小さく狭くなったことで、舌に常に歯が当たり続け、その持続的な刺激ががんを引き起こす「引き金」となっている可能性が高い(原因歯が特定できるケースが約90%という報告もあり)と考えられています。


3. 「口内炎」との決定的な見分け方

単なる口内炎と舌がんには、医学的に明確な違いがあります。

期間: 口内炎は2〜3週間前後で治りますが、舌がんは1〜2ヶ月経っても治りません。

しこり: 舌がんの場合、患部に**「固いしこり」**を伴うのが大きな特徴です。

痛み: 口内炎は強い痛みがありますが、初期の舌がんは自覚症状(痛み)が少ないため、放置されやすい傾向にあります。


4. がんができやすい場所を知る

舌がんは**「舌の両脇」**にできることが多く、先端や中央にはあまり見られません。

自分でも鏡で確認できますが、舌の裏側など見えにくい場所にできることもあるため、「ただれ」「動かしにくさ」「しびれ」などの違和感に注意が必要です。


5. 予防の鍵は「刺激の除去」と「早期受診」

歯が常に舌に当たって痛い場合は、歯の形を整えたり矯正したりして、刺激を取り除くことが有効な予防策となります。

もしも「同じ場所に何度も口内炎ができる」「2週間以上治らない」といった症状があれば、放置せず専門の**「口腔外科」や「耳鼻咽喉科」**を受診することが推奨されています。