血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2022年3月20日日曜日

新型コロナウイルス-61.デルタクロン株-

 デルタクロン株とは、デルタ株とオミクロン株の両方の特徴を併せ持つ新たなウイルスと言われています。


デルタ株の特徴は重症化リスクが高く、オミクロン株は感染力の強さの両者の特性を持つウイルスとされています。


2022年1月に地中海に浮かぶ島国のキプロス大学で発見されています。


一部の専門家はデルタミクロン株は、研究室で技術的ミスによりデルタ株とオミクロン株が誤って混ざりあったと考えられていますが、発見したキプロスの研究者は技術的ミスを否定しています。


反面一部の研究者はデルタクロン株のような変異ウイルスが出ても不思議はないとしています。


しかし、2022年3月15日南米ブラジルのケイロガ保健相は、新型コロナウイルスのデルタ株とオミクロン株の両方の特徴を併せ持つとされる「デルタクロン株」の感染を、ブラジル国内で2例確認したと発表し、世界保健機関(WHO)や海外の報道によると、デルタクロンはこれまでにフランス、デンマーク、オランダ、米国などで確認されています。


現時点ではデルタクロン株の感染力の強さなどは不明で、これまでに確認された国でのデルタクロン株の急速な拡大は確認されていません。


これからデルタクロン株について詳細が明らかにされていきますので、逐次紹介させていただきます。

2022年3月13日日曜日

新型コロナウイルス-60.オミクロン株BA2は人の免疫から逃れる特性を持っている-

 オミクロン株BA2は2021年12月に見つかって以来、オミクロン株BA1から置き換わりが急速に進んでいます。


BA.1に比べBA.2は感染リスクが有意に高く、免疫を逃避する性質も備えていることを、査読前論文公開サイトmedRxiv(2022年1月30日オンライン版)に発表されています。



この論文から「BA.2による感染リスクはBA.1に比べて高く、BA.2がSARS-CoV-2ワクチンの予防効果をさらに低下させる免疫逃避の性質を備えていることが読み取れます。

ワクチン接種完了者とブースター接種者では伝播リスクが低く、ブレークスルー感染したワクチン接種者からの伝播リスクは上昇しないと考えられています。

そのことからして新型コロナウイルスの感染予防にはワクチン接種が依然として重要であることが読み取れます。