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2023年6月25日日曜日

医学豆知識-2.家庭内でペットを飼育することにより子どもの食物アレルギーのリスクを低下させる?

 いくつかの研究によると、家庭内でペットを飼育することが子供の食物アレルギーのリスクを低下させる可能性があるとされています。


一部の研究では、犬や猫を飼育している家庭の子供たちは、アレルギーの発症リスクが低いことが示されています。


これは、動物と接することで免疫系が刺激され、アレルギー反応を引き起こすための抵抗力が高まる可能性があるためです。


ただし、すべての子供にとってペットを飼うことがアレルギーを予防する保証はありません。


また、すでにアレルギーを持っている子供にとっては、ペットを飼うことがアレルギーの症状を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。


総じて言えることは、ペットを飼うことが子供の健康に良い影響を与える可能性があるが、必ずしもアレルギーを予防するという証拠は十分ではないということです。


日本での研究では、犬を飼っている家の子どもでは、卵・牛乳・ナッツ類に対して、猫を飼っている家の子どもでは、卵・小麦・大豆に対してアレルギーを発症しにくいことが明らかにされています。


この研究結果の解析の結果、胎児期または幼児期初期に室内飼いの犬または猫に曝露することで3歳までに食物アレルギーを発症するリスクが低下することが明らかにされています。


この研究では、なぜペットを飼っている子どもで食物アレルギーの発症リスクが低下するのかは明らかにされていません。


この研究から分かることは、ペットを飼うことで食物アレルギーを防げるわけではなく、ペットを飼うことが食物アレルギーの発症リスク低下につながる可能性を示唆したに過ぎません。


この研究結果から家庭内でペットを買うことによりこのペットが原因で子どものアレルギーリスクが高まるのではないかと心配する親たちに、食物アレルギーの発症抑制という点では、胎児期と幼児期のペットへの曝露が有効に働くケースがあるかもしれないというメッセージと、ペットを飼うことから生じる弊害の懸念を軽減するのに役立つこと思われます。


【参考文献】


【ペットは子供の食物アレルギーの予防に役立つ】


【胎児期または乳児期のペット曝露と食物アレルギーとの関連性:日本環境と子どもの研究】



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