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2026年3月8日日曜日

花粉食物アレルギー症候群の話-3.要注意!「バラ科」の果物リスト-

 要注意!シラカンバ・ハンノキ花粉症の人が気をつけたい「バラ科」果物リスト

こんにちは。今回は、カバノキ科(シラカンバやハンノキ)の花粉症をお持ちの方が、特に注意すべき**「バラ科」の植物**について詳しく解説します。

「果物を食べて口の中がピリピリしたことがある」という方は、ぜひチェックしてみてください。

1. なぜ「バラ科」の果物でアレルギーが起きるのか?

シラカンバやハンノキの花粉症がある人がバラ科の果物を食べると、口の中がかゆくなることがありますがこれを**PFAS(花粉食物アレルギー症候群)**と呼びます。

原因は、花粉に含まれるアレルゲンと、バラ科の果実に含まれるタンパク質(PR-10)の構造がそっくりだからで、体が「花粉が入ってきた!」と勘違いして過剰に反応してしまうのです。

2. 注意すべき「バラ科」の果物・ナッツ一覧


※バラ科の仲間は意外と多く、食卓でおなじみのものばかりです※

※くるみなどはバラ科ではありませんが、カバノキ科花粉症との関連が報告されているため、あわせて注意が必要です※

3. バラ科アレルギー(PFAS)の「3つの科学的特徴」

一般的な卵や牛乳のアレルギーとは異なる、面白い特徴があります。

① 加熱すれば「食べられる」ことが多い

バラ科のアレルゲン(PR-10)は熱に非常に弱いため、加熱すると性質が変わって反応しなくなります。

◎NG: 生のリンゴ、生のモモ、生のビワ

◎OKの可能性が高い: アップルパイ、焼きリンゴ、桃のコンポート、ジャム、フルーツ缶詰(加熱殺菌済み)

② 消化液に弱い(症状が口の中に限定されやすい)

このアレルゲンは胃酸などの消化液ですぐに分解されるため、多くの場合、症状は食べ物が直接触れた**「口の中・唇・喉」**だけに限定されます。

※注意: 大量摂取や体調不良時には、腹痛や蕁麻疹、稀にアナフィラキシーを起こすこともあるため、油断は禁物です※

③ 皮に近いほどアレルゲンが強い

リンゴやモモは、皮の近くにアレルゲンが多く蓄積されています。

4. 今日からできる対策のポイント

「大好きな果物をどうしても食べたい!」という時の対策は、大きく分けて2つです。

1)「厚めに皮を剥く」

アレルゲンの多い皮付近を取り除くことで、症状を抑えられる場合があります。

2)「加熱調理(レンジや鍋)」

電子レンジで加熱したり、コンポートにしたりすることで、安全に食べられるケースがほとんどです。

シラカンバやハンノキの花粉シーズンは、果物への反応も敏感になりやすい時期ですので自分の体質を正しく知って、安全に美味しく食事を楽しんでください。

2026年3月7日土曜日

花粉食物アレルギー症候群の話-2.給食のビワで200人が発症!? 山梨の事例から学ぶ教訓ー

 2024年6月、山梨県の小学校で給食の「生のビワ」を食べた児童200人以上が、一斉に口の痒みや喉の違和感を訴えるという衝撃的なニュースが報じられ「花粉食物アレルギー症候群(PFAS)」の集団発症として全国的に注目されました。


1. 事例の概要:給食の「生ビワ」で一斉発症

発生状況: 給食に出された「生のビワ」を食べた直後、児童たちが口の中の痒み、喉の違和感、腹痛などを訴えました。

規模: 2つの市を合わせて200人以上の児童が症状を訴えるという、異例の規模でした。

原因の特定: 山梨県や保健所の調査の結果、細菌性の食中毒ではなく、ビワによるアレルギー反応であると断定されました。

なぜ「集団」で起きたのか?

通常、食物アレルギーは個人の体質によるものですが、これほど多くの児童が同時に反応したのは、山梨県という地域の**「花粉の飛散状況」**が深く関係していました。


2. 医学的背景:シラカンバ・ハンノキとの関係

この事例の鍵を握っているのは、ビワそのものではなく、児童たちが共通して持っていた**「カバノキ科(シラカンバやハンノキ)」の花粉症**です。

似たもの同士のタンパク質: カバノキ科の花粉に含まれるアレルゲン(PR-10というタンパク質)は、バラ科の果物(ビワ、リンゴ、モモ、サクランボなど)に含まれるタンパク質と構造が非常に似ています。

地域性: 山梨県を含む内陸部や寒冷地には、シラカンバやハンノキが多く自生しています。そのため、無自覚であってもこれらの花粉に対する抗体を持っている児童が多く、一斉に「ビワ」に反応してしまったと考えられています。


3. この事例から得られた教訓

この騒動は、アレルギー専門医の間でも「PFASがこれほど大規模に、かつ顕在化していなかった子供たちに起こり得る」という警鐘を鳴らすものとなりました。

◎注意すべき「バラ科」の果物◎

ビワで反応した児童は、以下の果物でも同様の症状が出る可能性があります。

なぜこれらが危険かというと、カバノキ科(シラカンバやハンノキ)の花粉アレルゲンと、バラ科の果実に含まれるタンパク質(PR-10)の構造が極めて似ているからです。

リンゴ、モモ、ナシ、イチゴ、サクランボ


【重要なポイント】

PFASの原因タンパク質は熱に弱いため、**「ジャム」や「コンポート(煮たもの)」、あるいは「缶詰」**であれば、この時の児童たちも症状が出ずに食べられた可能性が高いとされています。

教訓: 「自分は花粉症じゃない」と思っていても、体の中では準備が進んでいるかもしれません。「口の違和感」は体からのサインです。