尿潜血反応とは、尿の中に血液が混じっているか否かを調べる検査です。
健康人でも、1日におよそ20000個の赤血球が尿中に排泄されていますが、腎臓や膀胱、尿道などに異常があると尿中の赤血球の量が増加します。
尿中に多くの血液が混ざれば肉眼でひと目で分かります(血尿)が、ごく微量の血液が尿中に混ざっても肉眼では判定できません。
その為にテステープで尿中の血液を調べます。
テステープ検査によって尿中の微量の血液即ち尿潜血反応を調べることができます。
【基準値】
陰性(-)
※健康な人でもわずかに赤血球が尿中に出ることがありますが、テステープ検査では検出されません※
【尿潜血反応が陽性となる原因】
腎臓系の疾患や膀胱における疾患が考えられますが、その原因は多数あり、結石であったり炎症や、時によっては腫瘍がある可能性もあります。
腎臓や尿管、膀胱といった尿の尿路・尿道になんらかの異常が起きている場合ことが考えられます。
腎臓…急性・慢性腎炎、腎結石、腎膿瘍、遊走腎など
尿管…尿管結石、尿管腫瘍、尿管異物など
膀胱…膀胱炎、膀胱結石、膀胱腫瘍など
尿道…前立腺炎、前立腺腫瘍、尿道炎など
その他…白血病などの出血傾向のある病気や溶血性疾患など
※生理中の場合は、尿潜血反応が陽性となりますし、激しい運動後や発熱・過労などにより起こる生理的な血尿や、一部の鎮痛解熱剤や抗生物質、利尿剤を服用している場合でも偽陽性または陽性反応がでる場合がありますが、この場合は問題ありません※
※、女性では生理中のために尿に血液が混じってしまうために起こる血尿などがあり、病的でないものが多くあります※
※乳幼児の血尿は、一般的に7歳くらいになると半数近くの方が尿潜血が陰性となります※
※良性家族性血尿※
遺伝性のもので、腎臓にある糸球体基底膜と呼ばれる膜が生まれつき薄い病気で、
一般的に予後の良い病気です。
【検査時の注意事項】
女性の場合、生理中や生理後数日は経血により尿潜血が陽性となることがありますので、可能であればこの期間は尿潜血の検査は避けるべきです。
テステープ検査では、大量のビタミンC(アスコルビン酸)が尿中に存在すると、偽陰性(実際は陽性でも陰性になってしまう)になることがありますので、尿検査を受ける前日からはビタミンCを多く含む飲料(清涼飲料水やジュースなど)や食物は摂取しないように注意する必要があります。
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