1. ワクチンの種類と特徴
フルミストは、日本で今シーズンから本格導入された経鼻投与型の生ワクチンです。
・投与経路:注射ではなく、鼻にスプレーするため、注射の痛みがなく、特に小児にとって大きなメリットです。
・免疫応答:鼻粘膜でウイルスが増殖し、主に粘膜免疫(IgA抗体)と全身性の免疫(IgG抗体)の両方を誘導します。この粘膜での免疫応答が、実際の感染防御において重要と考えられています。
2. 主要な副反応とその頻度
経鼻生ワクチンの副反応は、主に局所反応として現れます。
・鼻症状の頻度:接種後に約60%の方が鼻水や鼻づまりを経験することが報告されています(日本小児科学会)。これは、弱毒化されたウイルスが鼻粘膜で増殖し、免疫システムが働く過程で生じる局所的な炎症反応と考えられています。
・この症状は軽度で、多くは数日間で自然に軽快します。
なお、プラセボ(生理食塩水など)を投与した場合でも約50%が鼻症状を経験するというデータもあり、特に風邪をひきやすい小児では、必ずしもすべてがワクチン由来ではない可能性もあります。
・全身症状:発熱などの全身症状は1~10%程度と低く、通常は2~3日で軽快します
3. ワクチンの有効性
フルミスト(経鼻インフルエンザワクチン)は、小児においてインフルエンザに対する一定の有効性が期待されています。
・特に、注射の不活化ワクチンが主に全身性の免疫(IgG)を作るのに対し、経鼻ワクチンは**感染の初期段階である鼻腔・気道での粘膜免疫(IgA)**を強く誘導するため、感染防御効果が高い可能性があります。
・接種回数は、通常、注射の不活化ワクチンと同じく、接種歴や年齢に応じて1回または2回接種となりますが、日本人小児での臨床試験では1回接種での有効性も期待されています(最終的な接種回数は医師の判断が必要です)。
4. 副反応への理解と対処
接種後の軽い鼻水・鼻づまりは想定内の反応であり、「軽い鼻風邪症状」と捉えても差し支えありません。
・鼻症状と効果の関連:鼻水の量や症状の程度と、ワクチンが獲得される効果の高さが比例するわけではありません。
・注意すべき症状:以下の症状が見られる場合は、ワクチンの副反応以外の感染症の可能性も含め、速やかにかかりつけ医を受診してください。
高熱が続く(通常2~3日で解熱)
1週間以上、強い鼻症状が続く
呼吸が苦しそう(喘鳴や多呼吸など)
4. 副反応への理解と対処
接種後の軽い鼻水・鼻づまりは想定内の反応であり、「軽い鼻風邪症状」と捉えても差し支えありません。
鼻症状と効果の関連:鼻水の量や症状の程度と、ワクチンが獲得される効果の高さが比例するわけではありません。
注意すべき症状:以下の症状が見られる場合は、ワクチンの副反応以外の感染症の可能性も含め、速やかにかかりつけ医を受診してください。
高熱が続く(通常2~3日で解熱)
1週間以上、強い鼻症状が続く
呼吸が苦しそう(喘鳴や多呼吸など)
5. 接種の適応と選択
インフルエンザワクチンは、お子さんの健康状態を考慮して、かかりつけ医と相談の上で選択することが重要です。
メリット:注射の痛みを避けたいお子さんには非常に良い選択肢です。
・接種が難しい場合:
喘息などの基礎疾患があるお子さんでは、経鼻生ワクチンではなく、注射タイプの不活化ワクチンが選択されることがあります。
その他、特定の疾患や薬剤の使用状況によっては接種できない場合があります(禁忌事項)。
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