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2020年1月19日日曜日

中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症について-1.コロナウイルスについて-

中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症について解説していきますが、第一回目としてはコロナウイルスについての解説です。

【コロナウイルスとは】

風邪などの呼吸器感染症を起こすウイルスで、表面に花弁状の突起があり、太陽のコロナのように見えることからコロナウイルスと呼ばれています。

飛沫感染や接触感染で伝播し、一般的には軽度から中等度の呼吸器症状を起こすが、SARSコロナウイルスやMERSコロナウイルスのように重症化するものもあります。

コロナウイルスは人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスで、人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られています。

風邪を引き起こす4種類のウイルスと、動物から感染する重症肺炎ウイルス2種類が知られていましたが、2020年1月中国武漢で新種のコロナウイルスが発見されています。

風邪を引き起こす4種類のコロナウイルス(HCoV:Human Coronavirus)は、、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1です。

風邪の10~15%(流行期35%)はこれら4種のコロナウイルスを原因とする事が多く、冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験すると言われています。

多くの感染者は軽症ですが、中には高熱を引き起こす場合もあります。

特に深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状を起こすだけです。

次回は重症急性呼吸器症候群(SARS:Severe acute respiratory syndrome)
について解説していきたいと思います。


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