無症状の人も含めてマスクを着用するという考え方をユニバーサルマスク(Universal Masking)と言います。
新型コロナウイルスが流行し始めた当初は、感染予防に役立つというエビデンスがなかったためにマスク着用は日本人以外殆どの国の人は着用してませんでした。
現在ではユニバーサルマスクは、新型コロナウイルスやその他の感染症予防に役立つというエビデンスが大勢を占め、全世界的に感染予防対策にマスクを着用する様になってきています。
しかし正しくマスクを着用しないと意味がありません。
このユニバーサルマスクの考え方が浸透することで、新型コロナウイルス感染師の重症度が下がっているのではないか、一部の専門家が主張しています。
米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)は、2020年7月中旬時点で感染者全体のうち無症候性感染者の占める割合は40%と見積もっていますが、ユニバーサルマスクによってこの比率が80%以上になると主張しています。
専門家の分析によると新型コロナの流行初期には、無症候性感染者の割合は15%程度と見積もられていました。
ダイアモンド・プリンセス号で発生した大規模なクラスターでも無症候性感染者の割合は18%と推測されています。
別のクルーズ船で発生した最近のアウトブレイクイベントの報告では、船内で最初の新型コロナウイルス患者が報告された後、すべての乗客にサージカルマスクが配布され、すべてのスタッフにN95 マスクが提供されています。
その結果最終的に乗客乗員217人のうち128人が感染しましたが、船内の感染者の大多数(81%)は無症状のままだったとのことです。
しかし、こうした無症候性感染者の比率は、集団の平均年齢や基礎疾患を持つ人の割合などが関連する可能性があり、一概にマスクの効果とは言えない場合もあり得ます。
マスク着用が全面的に表に出すぎて、着用できない乳幼児や基礎疾患を持つ人にまで強制的にマスク着用を押し付けるのは間違いです。
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