血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2021年5月23日日曜日

新型コロナウイルスについて-26.新型コロナウイルスの変異株に対してワクチンはどの程度効果あるのか?-

 2021年5月12日、横浜市立大学の研究グループがファイザー製ワクチンを接種した医療従事者105人を対象に感染予防に役立つ中和抗体がどの程度作られているか調査した結果を発表しました。

2回接種では変異株別に見ると、

・イギリス株は94%

・南アフリカ株は90%

・ブラジル株は94%

・インド株は97%

・カリフォルニア株は97%

・ニューヨーク株は98%、

・E484K変異のある由来不明株は97%

・従来株は99%

の人に感染予防効果が期待できる量の中和抗体が確認されたということです。

このことは、2回のワクチン接種で90%以上の人に感染予防効果のある中和抗体が確認されたことになります。

1回接種では中和抗体の出来る割合は、平均で57%と低くなります。

この調査結果は調査対象者が100人と少ないことから、確定的に事は言えないと思いますが、取り敢えず感染予防効果があることが明らかになったことは明るい道がひらけそうです。

今後調査対象を増やしてさらなる分析が必要となります。

2021年5月16日日曜日

新型コロナウイルスについて-25.スポーツ庁が購入したという"空間除菌"をうたう空気清浄機の有効性について-

2021年5月現在、医薬品医療機器法(薬機法)にもとづいて新型コロナ対策を標榜できる空間除菌の家電や雑貨はありません。

従ってスポーツ庁が購入したという"空間除菌"をうたう空気清浄機は、新型コロナウイルスの予防には全く意味がありません。

※新型コロナウイルス感染症対策として"空間除菌"をうたう空気清浄機は、人への有効性や安全性が未確立な技術であり、その有効性は医学的には証明されていません※

空気中の新型コロナウイルス対策として、厚労省は「こまめな換気」のみを推奨してます。

感染症対策の専門家は、「空間除菌」については「不安ビジネスでもあり、人々や社会に負担を増やしているのはよくない」と、指摘してます。

スポーツ庁が購入すると国によるお墨付きがあるとの誤解を一般に与えることから、極めて問題であると言えます。

役人は専門的な知識もなく、専門家に相談すること無く、税金を無駄に使用しているとしか言えません。

本当に嘆かわしいことです。