2021年1月1日金曜日
2020年12月31日木曜日
新型コロナウイルスの変異について-2.国内初、南アフカ変異種検出!!-
2020年12月28日厚生労働省は、南アフリカに滞在歴があった30代の女性から、空港検疫で南アフリカで流行してる新型コロナウイルスの変異種を確認したと発表した。
これは現在南アフリカで流行している新型コロナウイルスの変異種の国内最初の感染者です。
厚労省によると、30代女性は南アからカタールの首都ドーハを経由し、19日に成田空港に到着し、そのときには症状はなかった。
国立感染症研究所で詳しく調べた結果、南アフリカで流行している変異種が検出された。
従来種と比べ感染力が高い可能性があるりますが、現時点では詳細は不明という。
6人は10~40代の男女で、1~24日に羽田空港に到着した、24日に到着した40代男性は発熱などがあるが、残り5人は無症状。
また、空港検疫ではこのほか、英国滞在歴がある男女6人から、英国で流行中の変異種が確認された。30代女性を含めた7人に濃厚接触者はいないという。国内の変異種感染者は計15人となった。
イギリスや南アフリカで流行してる新型コロナウイルスの変異株の国内流行は 、避けられない状況となりつつあります。
【追加】
イギリス流行している変異株は「VOC 202012/01」と呼ばれてます。
南アフリカで流行している変異株は「501Y.V2」と命名され、南アフリカでの流行の割合80~90%に増加しています。
2020年12月23日、イギリスは、南アフリカからの渡航者との接触歴がある501Y.V2の2例を報告しています。
2020年12月27日日曜日
新型コロナウイルスの変異について-1.日本国内上陸-
2020年12月13日、イングランド南部のケント州で新型コロナウイルスの変異種の感染者は急速に増え、入院患者数も急増している。
変異種の名称は「VUI-202012/01」と呼ばれています。
イギリスのボリス・ジョンソン首相は、2020年12月19日の記者会見で変異種について「致死率が高いことや、重症化しやすいことを示す証拠はないとし、ワクチンが変異種に対して効果が低いことを示す証拠も今のところない」と説明した。
さらに、ジョンソン首相は「かなり不確かではある」と前置きした上で、「変異種の感染力は、古い種よりも最大で70%高い可能性がある」と述べた。一方で、ジョンソン首相は「まだ分からないことがたくさんある」ことも強調している。
2020年12月20日イタリア政府は、英国で確認された感染力が非常に強い新型コロナウイルスの変異種がイタリアでも見つかったと発表しまた。
この変異種は、2020年12月26日時点で既にオランダ、デンマークやオーストラリアなど10ケ国・地域でも確認されていることも判明しています。
イギリスでの変異株の流行を受けてヨーロッパ各国は、旅客機や鉄道及び船を含めてイギリスからの旅行者の受け入れを一時的に停止する措置をこうじています。
新型コロナウイルスは小さな変異を繰り返しつつ変異することから、日本においても変異ウイルスが出現しても何ら不思議はありません。
仮に日本国内で変異したとしても、イギリスと同じ様になる可能性は低いと専門家は分析しています。
多少の変異を起こして今回開発されたワクチンは効果が認められると考えられていますが、さらなる大きな変異を引き起こせばワクチンの効果がなくなる危険性は指摘されています。
2020年12月5日、2020年12月18~21日にイギリスから帰国した10~60代の5人が新型コロナウイルスの変異株に感染していることが空港検疫で判明したと発表しました。
この5人の内4人は症状がなく、1人は倦怠感があるとのことです。
またこの5人との濃厚接触者は現時点では確認されていないとのことです。
厚生労働省が2020年12月26日にこの5人以外にも2020年12月16日にイギリスから帰国した30代の男性と渡航歴のない20代の女性家族の1人計2人の感染が判明した発表しています。
今後この変異ウイルスの日本国内での流行が危惧されています。
【予防対策】
変異株の予防対策も従来の新型コロナウイルスと同様です。
2020年12月20日日曜日
新型コロナウイルスと季節型インフルエンザの関連性
2020年は季節インフルエンザの流行が例年に比べて極端に少ないです。
2020年は季節性インフルエンザのワクチンが全国で品薄になり、接種したくてもできない人が出ています。
インフルエンザワクチンの製造には、およそ6ケ月を必要とすることから今年はもう接種できない可能性が高くなっています。
2020年は未だインフルエンザ流行していません。
2020年12月13日時点で、379人(2019年は223600人)と非常に少なくなっています。
※毎年年末から翌年2月にかけて流行のピークを迎えることから安心はできません※
その理由としては以下の3点が考えられています。
1.新型コロナウイルスの影響で国際的な人の移動が制限された結果、インフルエンサザ・ウイルスを持ち込む人が非常に少ない。
2.新型コロナウイルスの感染対策として、"3密"を避ける対策が功を奏した。
3.あるウイルスの流行が他の種類のウイルスの流行を妨げる「ウイルス干渉」の可能性がある。
インフルエンザと同様に呼吸器に感染する新型コロナが流行しているため、インフルエンザウイルスの侵入が抑えられていると推測されている。
新型コロナの予防ワクチン接種が始まり感染力が衰えてくると、インフルエンザの流行が復活する可能性があります。
今後多くの人が新型コロナワクチンの接種を受けた後にインフルエンザの大流行が起こると指摘する専門家もいます。
2020年12月13日日曜日
検査に対する疑問点-3.乳びした血液は検査には使用できないのか?-
【乳びとは】
「乳び」とは血清などの検体が乳白色を呈している状態を言います。
【乳び血清・血漿】
血液を遠心分離した上層部の血清または血漿の色調は、乳白色になります。
【乳びの起こる原因】
食事として口から摂取される脂肪の大部分は中性脂肪で、リポ蛋白リパーゼなどの酵素により分解され、脂肪酸などに代謝されてしまいますが、食後に時間をおかないで採血した場合は、脂肪があまり分解されず血液中に残り、その脂肪分が白くみえるため検体が白濁して乳白色に見えます。
【乳びは健康人でも見られる】
乳びは健常な人でも見られます。
接種した中性脂肪は食後徐々に上昇し、4時間でピークとなり、以後低下します。
【病的な乳びとは】
食後かなり時間をおいて採血しても検体が乳びする場合がありますが、この場合は病的な乳びが疑われます。
これは、脂肪を分解・代謝する酵素が足りないか、またはうまく働いていない、いわゆる高脂血症などの脂質代謝異常の可能性が考えられます。
【乳びによって影響を受ける検査】
総蛋白、総ビリルビン、直接ビリルビン、TTT、ZTT、リン脂質、ベーターリポタンパク、中性脂肪、尿酸、無機リン、血清鉄、CPK、CRP、アルブミンなどの検査。
あまりにも乳びの程度が高い強乳びの場合は、検査ができなくなることもあります。
【乳びの影響を受けない検査】
・PCR(Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)
・IRMA(Immuno Radio Metric Assay:免疫放射測定法)
・EIA(Enzyme Immunoassay:酵素免疫測定法)
・ELISA(Enzyme-Linked immunosorbent assay:酵素免疫測定法)
・CLEIA(Chemiluminescent Enzyme Immunoassay:化学発光・酵素免疫測定法)
・FEIA(Fluorescence Enzyme Immunoassay:蛍光酵素免疫測定法)
・CLIA(Chemiluminescent Immunoassay:化学発光免疫測定法)
・ECLIA(Electro Chemiluminescence Immunoassay:電気化学発光免疫測定法)
などの測定法を利用した検査は乳び血清の影響を通常受けません。
【乳びを防ぐには】
検査前少なくとも12時間絶食した空腹時に採血されることをおすすめします。
2020年12月6日日曜日
検査に対する疑問点-3.溶血した血液は検査には使用できないのか?-
【溶血はとは】
赤血球の細胞膜が物理的または化学的、生物学的など様々な要因によって損傷を受けて、壊れることにより赤血球の中にあるヘモグロビンが細胞の外で出ることを言います。
溶血することにより赤血球は壊れて死滅してしまいます。
赤血球より出たヘモグロビンにより血清または血漿は赤くなります。
溶血の度合いにより赤みの色調は異なります。
【溶血は検査にどの様な影響を与えるのか】
赤血球が壊れると、細胞内に含まれる赤色の色素、ヘモグロビンが漏れ出し赤くみえます。
溶血していても検査はできますが、溶血は赤血球などが壊れて細胞の中のいろんな成分が出てきた証拠なので採血項目によっては影響を受ける場合があります。
【溶血によって真の値より数値が高くなる検査】
ビリルビン、尿酸、総蛋白、カリウム、LDH、GOT、GPT、アルドラーゼ、鉄、葉酸などが該当します。
【溶血によって真の値より数値が低くなる検査】
ALP、ハプトグロビン、インスリン、BNPなどは赤血球から漏出したタンパク分解酵素により分解されるため、これらの値は低値になります。
【採血した血液が溶血した場合はどうするのか】
溶血による影響が疑われる検査結果は、注意をはらい保留する必要があることから、新たに採血し直す必要があります。
【溶血のない血液】
血液を遠心分離した上層部の血清の色調は、黄色の透明な状態となります。
【溶血したした血液】
血液を遠心分離した上層部の血清の色調は、赤くなります。
【採血時に起こる溶血の原因】
1.血管が細く血液の出が悪く採血に時間が長くと物理的溶血が起こる。
2.採血者の技術不足で採血時間が長くなると物理的溶血が起こる。
これらの血液は溶血していることから、再度採血して溶血していない血液を検査に使用することが正しい検査の値を得るためには大切です。
2020年11月29日日曜日
検査に対する疑問点-2.真陰性と偽陰性-
【真陰性とは】
ある種の感染症検査で、感染していなくて陰性となる事を言います。
【偽陰性とは】
ある種の感染症検査で、感染しているにも関わらず検査が陰性となる事を言います。
真陰性は、感染していないので陰性となって当然で、確認検査や追加検査を実施する必要はありません。
しかし、偽陰性の場合は再度検査をする必要があります。
【偽陰性の起こる原因】
1)検査が正しく行われなかった場合。
2)検体の採取と取り扱い、保存の不備
3)検査が陽性となる時期の前に検査を受けた場合
検体中の抗体やウイルスの量が少なく検出できずに検査が陰性となる。
【偽陰性を回避するには】
1)検査を指示書通り正しく実施する。
2)それぞれの検査に適した採血方法で採血する。
3)それぞれの検査に適した最適な時期に検査を受ける。
※1)、2)は医療機関側の問題ですから、検査を受けるものとしては正しく実施してもらうしか対応はありません※
※3)については検査を受ける時期を正しく認識して検査を受ける必要があります、これは検査を受ける側の認識にかかってきます※