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2020年8月1日土曜日

中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について-30.新型コロナウイルスは空気感染する??!!-

2020年8月時点では、空気感染する感染症は麻疹、水痘、結核の三種類しか存在していません。

よく間違われるのはインフルエンザは、空気感染するのではなく飛沫感染です。

新型コロナウイルスも2020年6月末時点では、空気感染するのではなく、飛沫感染しかしないと言われていましたが、今回の報告で空気感染する可能性が高いと指摘されましたが、果たしてどうなんでしょうか?

2020年7月6日、世界の科学者239人が新型コロナウイルスに関する共同意見書を発表し、世界保健機関(WHO)などの当局に対し、このウイルスが2mをはるかに超える距離で"空気感染"する可能性があることを認識し、それに応じて感染防止策を見直すよう訴えました。

※この意見書は英オックスフォード大学(University of Oxford)の学術誌「臨床感染症(CID)」に掲載されています※

科学者らは、新型コロナウイルスが空気中で数十メートル移動できることが「合理的疑いの余地なく」示されており、これが新型コロナウイルスについても当てはまることが複数の感染事例の分析で示されたとしています。

科学者たちは手洗いや対人距離の確保は適切ですが、感染者が空中に放出するウイルスを含む微小飛沫からの保護には不十分だと言明しています。

感染予防対策として、屋内では換気を良くすること、高効率エアフィルターと紫外線ランプを導入すること、建物内や公共交通機関での混雑を避けることを推奨しています。

新型コロナウイルスを含む微粒子の感染能力については、医学界や科学界で激しい議論が交わされてきていますが、世界保健機関(WHO)は今のところ、こうした感染は患者が人工呼吸器を装着した場合など、病院内の「特定の状況」でのみ起こるとの見解示していますが、現在の世界保健機関(WHO)の言うことはあまり説得力がありません。

一方、新型コロナウイルスの拡散事例に関する研究では、微粒子による感染が病院内に限定されないことが示されていることにも注視する必要があります。

米疾病対策センター(CDC)の専門誌「新興感染症(Emerging Infectious Diseases)」に掲載された研究によると、2020年1月に客の集団感染が起きた中国のレストランでは、新型コロナウイルスが空調によって複数のテーブルに運ばれたと見解を示してます。

今回の学者たちの新型コロナウイルスが空気感染するという見解を無視することなく、感染予防対策の一環として取り入れる必要はあると思います。

そして新型コロナウイルスが空気感染するか否かを十分検証することが求められます。

2020年7月7日世界保健機関(WHO)高官は、新型コロナウイルスの空気感染(飛沫核感染)の可能性を示す「証拠が出始めている」ことを認識し、「感染経路の一つである可能性を見極めている」と明らかにしました。

仮にこれが事実であれば、1~2メートルの間隔をあけるソーシャルディスタンスをはじめ、各国は対策の見直しを迫られる可能性もありえます。

しかし世界保健機関(WHO)は最終的な結論は出ておらず、今後数日のうちに新たな結果を報告する見通しだと付け加えた。

一方米国立アレルギー感染症研究所所長のファウチ博士は、エアロゾル化が新型コロナウイルスの発現に与える影響について、決定的な証拠は現時点では認められていないが、似たようなウイルスであるSARSでは、エアロゾルによる拡散の明確な事例があったことからして完全に排除はできない」と述べています
    
そしてファウチ博士は、これこそがマスク着用が必要な理由の1つだと発言しています。

新型コロナウイルスが空気感染するか否かは、今後の調査研究に待つしかありませんが、空気感染する専門家の意見にも耳を傾けて感染予防対策をする必要はありそうです。



2020年7月26日日曜日

中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について-29.新型コロナウイルスには本当に感染予防抗体は存在するのか??!!-

2020年7月14日厚生労働省は、本年6月月に宮城、東京、大阪の3都府県で実施した新型コロナウイルスの疫学調査で、参加者から検出された抗体に、感染を防ぐ働きがある抗体すなわち中和抗体ことを確認したと明らかにしました。

国立感染症研究所の分析では、アボット社とロシュ社の二つのメーカーの検査手法でいずれも「抗体がある」と判定された場合に感染を防ぐ働きがあることが判明したとのことです。

どちらか片方だけが陽性では、こうした能力は確認できなかったとのことです。

今後、この中和抗体がどれだけ体内で残り続けるのかを調べていく必要があるとのペています。

ここでは以下の疑問点について解説してみます。

1.何故二社の検査で陽性になった場合のみの抗体が、中和抗体なのか?

2.アボット社とロシュ社の検査キットで見つけられる抗体の種類はどのようなものなのか?

3.本来はアボット社とロシュ社のどちらのキットでも中和抗体を見つけられるが、検査を実施する時期によって見つけられないのか?

いずれにしても中和抗体の存在の有無は今後もっと多くの検査を実施して、分析しないと確定的なことはわかりません。

【追加解説】

抗体には以下の二種類があります。

1.感染抗体
このウイルスに感染したという証拠となる抗体で、例を上げればHIV抗体がそうです。

この感染抗体は、感染した事実のみがわかる抗体で、感染予防の働きはありません。

2.中和抗体

感染予防抗体とも呼ばれます。

この抗体があると再び感染することはなかったり、感染しても症状が軽くてすみます。

風疹やおたふく風邪や麻疹などの抗体がこれに相当します。