【赤痢アメーバとは】
主にヒト及びサルの大腸に寄生して増殖し、腸管臓器を破壊して宿主に障害を与える腸管寄生性寄生原虫です。
赤痢アメーバはその生活史上、栄養型と嚢子(シスト)の2形態に分類され、ヒトへの感染は糞便中の成熟シストが経口摂取され回盲部辺りを中心に、大腸管腔で増殖・定着感染します。
熱帯や亜熱帯の発展途上国を中心に多くの患者の発生が認められているますが、先進国では性行為やオーラルセックスで感染が広まっています。
※赤痢菌が原因の「赤痢」とは別のものです※
【赤痢アメーバの感染経路】
赤痢アメーバのシストに汚染された飲食物等の経口摂取により感染します。
また、ヒトからヒトへの直接感染も起こります。
性行為では、肛門と口唇が直接接触すること(リミング)によって、口から感染します。
日本の男性同性愛者間では、赤痢アメーバ症と梅毒やHIVなど、他の性行為感染症との複合感染も少なくありません。
※※日本の3大都市で同性愛者の56%がHIV感染者で,そうち45%が症状がある赤痢アメーバ症であったとのデータが有ります※※
【赤痢アメーバの寄生部位】
大腸や肝臓に寄生し、赤痢アメーバ性の大腸炎や肝膿瘍を引き起こします。
【感染の実態】
他の寄生虫感染症に比べ、日本でも多くの感染が発症しており、年間700から800人(死亡者は
年間数例)の届け出があり、4?5年前と比較すると約1.7倍増加しています。
日本での感染者の8から9割は海外渡航歴がなく、ほとんどの場合が男性同性愛者です。
【症状】
男女共に同様の症状が見られます。
1.大腸感染
下痢
イチゴゼリーのような粘血便
渋り腹)排便するものがないのに便意をもよおし、何回もトイレに通う)
排便時の下腹部痛
2.肝臓感染
赤痢アメーバ性肝膿瘍
肝臓の一部に炎症が起こり、その組織内に膿が溜まる。
38度以上の発熱
上腹部痛
肝腫大
寝汗
【治療】
メトロニダゾール、テトラサイクリンなどを投与する。
【感染予防対策】
飲食物の加熱、手洗いの励行、そしてリミングをしないこと。
消毒は塩素の場合,細菌を殺すには十分な濃度でも赤痢アメーバの嚢子は殺せませんが、水を煮沸すれば嚢子も死滅します。
【検査】
1)赤痢アメーバ性大腸炎の場合は便を検査し、粘血便を伴う症例では栄養型を、軽症例や無症状キャリアではシストを顕微鏡下で調べます。
検出感度は低いため、連続3日程検査を行う必要があります。
2)赤痢アメーバ性肝膿瘍の場合は、超音波やCT検査で膿瘍を証明し、穿刺やドレナージにより採取した膿瘍液中にアメーバ(栄養型)を調べます。
3)血清赤痢アメーバ抗体を調べます。
血清アメ-バ抗体の陽性率は大腸炎で50~90%、肝膿瘍では95%以上と高く有用な検査です。
画像診断と併せて鑑定診断に用いられます。
※血清アメ-バ抗体検査でIgG抗体を検出する場合は抗体価のレベルに注意する必要があり、低くて陽性下限に近い時は糞便検査のデータと併せて総合的に判断する必要があります※
※IgM抗体が検出されたら初感染早期を疑う※
4)現在では、免疫酵素抗体法による赤痢アメーバの主要抗原蛋白質の検出や赤痢アメーバのDNAをPCR法で検出する方法が採用されています。
【注意事項】
赤痢アメーバ症は、便を感染源に経口感染により男性同性愛者間に感染する性行為感染症でもあるため、性的パートナーも同時に検査する必要があります。
主にヒト及びサルの大腸に寄生して増殖し、腸管臓器を破壊して宿主に障害を与える腸管寄生性寄生原虫です。
赤痢アメーバはその生活史上、栄養型と嚢子(シスト)の2形態に分類され、ヒトへの感染は糞便中の成熟シストが経口摂取され回盲部辺りを中心に、大腸管腔で増殖・定着感染します。
熱帯や亜熱帯の発展途上国を中心に多くの患者の発生が認められているますが、先進国では性行為やオーラルセックスで感染が広まっています。
※赤痢菌が原因の「赤痢」とは別のものです※
【赤痢アメーバの感染経路】
赤痢アメーバのシストに汚染された飲食物等の経口摂取により感染します。
また、ヒトからヒトへの直接感染も起こります。
性行為では、肛門と口唇が直接接触すること(リミング)によって、口から感染します。
日本の男性同性愛者間では、赤痢アメーバ症と梅毒やHIVなど、他の性行為感染症との複合感染も少なくありません。
※※日本の3大都市で同性愛者の56%がHIV感染者で,そうち45%が症状がある赤痢アメーバ症であったとのデータが有ります※※
【赤痢アメーバの寄生部位】
大腸や肝臓に寄生し、赤痢アメーバ性の大腸炎や肝膿瘍を引き起こします。
【感染の実態】
他の寄生虫感染症に比べ、日本でも多くの感染が発症しており、年間700から800人(死亡者は
年間数例)の届け出があり、4?5年前と比較すると約1.7倍増加しています。
日本での感染者の8から9割は海外渡航歴がなく、ほとんどの場合が男性同性愛者です。
【症状】
男女共に同様の症状が見られます。
1.大腸感染
下痢
イチゴゼリーのような粘血便
渋り腹)排便するものがないのに便意をもよおし、何回もトイレに通う)
排便時の下腹部痛
2.肝臓感染
赤痢アメーバ性肝膿瘍
肝臓の一部に炎症が起こり、その組織内に膿が溜まる。
38度以上の発熱
上腹部痛
肝腫大
寝汗
【治療】
メトロニダゾール、テトラサイクリンなどを投与する。
【感染予防対策】
飲食物の加熱、手洗いの励行、そしてリミングをしないこと。
消毒は塩素の場合,細菌を殺すには十分な濃度でも赤痢アメーバの嚢子は殺せませんが、水を煮沸すれば嚢子も死滅します。
【検査】
1)赤痢アメーバ性大腸炎の場合は便を検査し、粘血便を伴う症例では栄養型を、軽症例や無症状キャリアではシストを顕微鏡下で調べます。
検出感度は低いため、連続3日程検査を行う必要があります。
2)赤痢アメーバ性肝膿瘍の場合は、超音波やCT検査で膿瘍を証明し、穿刺やドレナージにより採取した膿瘍液中にアメーバ(栄養型)を調べます。
3)血清赤痢アメーバ抗体を調べます。
血清アメ-バ抗体の陽性率は大腸炎で50~90%、肝膿瘍では95%以上と高く有用な検査です。
画像診断と併せて鑑定診断に用いられます。
※血清アメ-バ抗体検査でIgG抗体を検出する場合は抗体価のレベルに注意する必要があり、低くて陽性下限に近い時は糞便検査のデータと併せて総合的に判断する必要があります※
※IgM抗体が検出されたら初感染早期を疑う※
4)現在では、免疫酵素抗体法による赤痢アメーバの主要抗原蛋白質の検出や赤痢アメーバのDNAをPCR法で検出する方法が採用されています。
【注意事項】
赤痢アメーバ症は、便を感染源に経口感染により男性同性愛者間に感染する性行為感染症でもあるため、性的パートナーも同時に検査する必要があります。