血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2014年4月29日火曜日

血圧-5.病院での血圧測定-

血圧は常に変動していますから、決められた条件下で測定する必要があります。

血圧を正確に測るためには、少なくとも15分間は静かにすわって安静にしてから測定する必要があります。

激しい運動の後、入浴後、喫煙の後やカフェインが含まれる飲み物を飲んだ後には血圧は大きく変動しますから血圧測定には適していません。

【白衣性高血圧とは】

病院での緊張が血圧の測定値を変えてしまうことがあります。

ふだんリラックスしている時の血圧は、正常値にも関わらず病院で医師や看護師に測定してもらうと緊張して数値が高くなってしまう人がいます。

このことを白衣性高血圧といいます。

【白衣性高血圧が起こる原因】

血圧は自律神経系の作用で変化し、自律神経系の作用は精神状態に左右されます、その結果診察室に入り医師や看護師を目の前にすると緊張し、血圧が上昇してしまうのです。

【白衣高血圧の発生頻度】

病院において高血圧と判断された人のおよそ20~30%が白衣高血圧と言われています。

【白衣高血圧の防止対策】

まずトイレを済ませて診察室へ呼ばれる前から腹式呼吸を行いできるだけリラックスしておき、血圧測定直前にも深呼吸をして落ち着き血圧測定に望むことです。

要するに血圧測定になれることです。

一番重要なことは、日々家庭で血圧測定をしておきその記録を医師に見せることです。

家庭での正しい血圧測定については次回詳しく解説いたします。

2014年4月21日月曜日

血圧-4.低血圧症とは-

【低血圧症とは】

高血圧は日本高血圧学会が基準を定めていますが、低血圧には基準がありません。

安静時に測った収縮期血圧が100mmHg以下で、めまいや立ちくらみなど、何らかの自覚症状がある場合をいいます。

血圧が低ければ全てが低血圧症とは言いません、血圧が低くても日常生活に支障がなく、健康な生活を送っている場合は、人と比べて体質的に血圧が低いというだけで低血圧症ではありません。

現実多くのことが体質的な「低血圧」の人がほとんどで、特に気になる症状がない場合は心配がないので特に病院を受診する必要はありません。

自分の血圧が低いか高いかは、一過性の血圧測定ではわかりませんので、日々同じ条件下で血圧を測定しておく必要があります。

【低血圧症の種類】

1.本態性低血圧症

低血圧症をおこす病気が存在しないのにおこる低血圧症

2.症候性低血圧症

何らかの病気が存在し、その症状の1つとしておこる低血圧症

3.起立性低血圧症

立った姿勢のときにおこる低血圧症

【おまけ】

低血圧症があっても症状がなければ、高血圧症のように治療する必要はありません。

低血圧症の人は、無病息災で長生きする人が多いのが現実ですから。

2014年4月14日月曜日

血圧-3.高血圧症とは-

【高血圧症とは】

血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態を言い、収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上または拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上に保たれた状態を言います。

高血圧症は、心臓病と脳卒中の最大のリスクファクターになります。

高血圧症になる代表的な要因としては、肥満や塩分の取り過ぎがあげられます。

さらに糖尿病、高コレステロール血症、喫煙などの危険因子を複合的に持っている人の場合、そ高血圧症になるリスクは極めて高くなります。

【高血圧症の種類】

1.本態性高血圧症

高血圧症の中で最も多いタイプで、高血圧症の90%を占め原因ははっきり分かっていませんが、遺伝的な因子や生活習慣などの環境因子が関与していると考えられています。

2.二次性高血圧症

血圧上昇を引き起こす原因となるはっきりした病気があるときに、これを二次性高血圧症と言います。

高血圧症を引き起こす疾患としては、腎血管性高血圧症,原発性アルドステロン症,褐色細胞腫,クッシング症候群などがあります。

【おまけ】

血圧を測定して自分の血圧が正常値の範囲だとついついつい安心しがちですが、脳卒中や心筋梗塞などを起こす例は少なくありません。

そのため最近は、"血圧はできるだけ低めにコントロールするほうがいい"とされています。

2014年4月7日月曜日

血圧-2.最高血圧及び最低血圧とは-

【最高血圧とは】

心臓が収縮するときの血圧を最高血圧といいます。

また、最高血圧は収縮期血圧とも言われます。

【最低血圧とは】

心臓が拡張するときの血圧を最低血圧といいます。

また、最低血圧は拡張期血圧とも言われます。

【脈圧とは】

最高血圧と最低血圧の差を脈圧といいます。

【血圧は身体のどの場所でも同じ?】

血圧は身体の部位によって数値が異なります。

心臓から身体の末梢へ進むに従い、最高血圧は上がります。

血圧は身体の部位によって数値が異なることからして、血圧測定は常に決まった部位で測る必要があります。

【加齢と血圧】

加齢とともに身体の機能は衰え、動脈硬化などの進行によって誰しもが自然に血圧も上がります。

年をとると共に血管が老化し、手足など体の末梢血管が、硬くなったり、細くなったりすることで血流が悪くなる動脈硬化が、高血圧の原因になります。 血圧を上昇させる原因となります。

要するに末梢血管の血流が悪くなれば、血液を抹消に起こりこむように心臓が過度働くことからして血圧が上昇することになります。


【血圧の正常範囲】

最高血圧で130mmHg未満、最低血圧で85mmHg未満

※血圧の正常範囲は、数年おきに改定されているので今後も改定される可能性はあります※