血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2022年1月16日日曜日

新型コロナウイルス-52.フルロナとは-

 新型コロナウイルス感染症(COVID19)とインフルエンザに同時に感染することを言います。


インフルエンザのインフル(flu)とコロナの(corona)の合成語でフルロナ(flurona)と呼ばれています。


フルロナの感染事例は世界各地で報告されており、専門家は感染力の強いオミクロン変異株の拡散に伴い、フルロナも増加する公算が大きいと考えているようです。


一部の専門家はフルロナについては、過度に心配する必要はないと指摘していて、新型コロナ陽性者がインフルエンザに感染すれば免疫システムの負担が増すため、インフルエンザに感染しないに越したことはないが、同時感染の確率はそれほど高くないとコメントとしています。


更にフルロナがオミクロン株に取って代わることはないと説明しています。


ウィスコンシン大学の研究者が2021年5月に公表したメタ分析によると、新型コロナ陽性者の19%が同時に他の病原体(ウイルスや細菌、真菌)にも同時感染していたということが明らかにされています。


更に新型コロナ感染者の24%が引き続いて別の病原体に重感染したということをも明らかにしています。


それではインフルエンザは再び大流行する可能性があるのでしょうか?


殆どの国や地域では、で2021年昨シーズンのインフルエンザ患者は少数にとどまっています。


しかし2022年今シーズンはこれまでのところ、コロナ禍前に近い水準で推移しているようです。


この原因としては、一時期の新型コロナウイルス感染者の減少に伴い、社会的距離や衛生への意識が希薄になり、感染予防対策を怠ったことに加えて、2021年にインフルエンザウイルスにさらされず免疫がつかなかったためだと分析しています。


2021年1月時点で、フルロナはイスラエル・スペイン・ブラジル・米国でも発生しています。


当然日本国内においても今後発生する危険性は十分ありますから、対策としては新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスへの感染予防対策を怠らないようにする必要があります。


2022年1月9日日曜日

新型コロナウイルス-51.オミクロン株の流行で新型コロナウイルスのパンデミックが収束??!!-

南アフリカでは、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大が「前例のない速さ」で進みましたが、その症状は従来株に比べはるかに軽症で済んでいることと流行そのものが収まりつつあります。


2022年1月7日(現地時間)、南アフリカの研究陣がパンデミック(伝染病の世界的大流行)様相が終わりそうだという内容の研究結果を発表したことが注目されています。


南アフリカではオミクロン株が前例のないペースで急速に広がり、以前の変異株よりはるかに軽い症状を見せたというのがその根拠と指摘しています。


更にこうしたパターンが続き、世界的に繰り返されれば、"我々は感染者と死亡者の完全なデカップリング(脱同調化)を見ることができるだろう"と発言しています。


世界保健機関も2022年1月4日、オミクロン株について一部の地域の感染者数は過去最多となってるが、死亡者数は以前の流行と比べて少なく、デカップリング現象が表れていると伝えています。


こうした傾向はオミクロン株がコロナパンデミックの深刻な局面が終わる前兆になるというのが専門家らの分析です。


急速な伝染局面が終わり、特定の地域でインフルエンザのようなエンデミック(周期的流行)局面に入ったと言えるとしています。


オミクロン株が大流行している欧米に多いても南アフリカのように流行が、今後流行が収まるのかが注目されるところです。


我が国においてはこれからオミクロン株の大流行が始まる前夜と考えられています。


大流行すればその後収まると考えるのはあまりにも短絡的でしょう。


南アフリカの状況は、新型コロナウイルスの流行を告げる予兆とも考えられ、少し希望が見えてきたとも思われますが、やはり今まで通り感染対策をして、オミクロン株に感染しないように気をつけることです。


2022年1月3日月曜日

新型コロナウイルス-50.オミクロン株に対する注意-

 1.デルタ株より感染力が強い


2.多くの変異があることから、

1)免疫逃避があることからワクチンによる予防効果が低くなる


※免疫逃避能とは、人の免疫から逃避して感染させる可能性が高い※


2)発症予防効果はワクチンの2回接種では低く、3回接種でかなり高くなる


3)ワクチン接種により重症化しにくい


これらを踏まえて我々はどのように対処すればよいのか


1.3密を避ける


2.マスクを正しくつける


3.十分な手洗いをする


4.室内換気を行う


5.ソーシャルディスタンスを取る


6.ワクチン接種


以上基本的な感染予防対策は、従来と変わることはありません。

2022年1月1日土曜日

新年のご挨拶

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。


旧年中はお世話になりました本年も宜しくお願い申し上げます。


本年も皆様のお役に立つ情報を発信して行く所存です。


血液の鉄人

2021年12月26日日曜日

新型コロナウイルス-49.オミクロン株について現在分かっていること-

 2021年12月25日時点でオミクロン株について分かっていることをまとめてみました。


オミクロン株は現在世界100ケ国以上で流行していおり、今後益々感染者が増えると懸念されています。


日本国内に置いても感染者数は増加しつつあります。


以下にオミクロン株で分かっていることをまとめてみました。


1.デルタ株よりも感染性が高い(実効再生産数がデルタ株の4倍)


※実効再生産数は、ある時点において1人の感染者が全感染期間に感染させる人数の平均値※


2.入院頻度はデルタ株より低く、重症化することはデルタ株より高くないとされていますが、今後感染者が増えれば重症者が増加することが懸念されており、感染者の増加が医療体制を圧迫してくることが懸念されています。


3.オミクロン株は免疫逃避があることから感染しやすいことが分かっていますが、新型コロナワクチン2回接種で重症化を抑制することが可能となり、3回接種でブレイクスルー感染・重症化を抑制する効果があることが確認されています。


4.オミクロン株は新型コロナワクチン接種した人は軽症、場合によっては「ただの風邪」でとどまる可能性があると言われていますが、現時点での毒性は未知数です。


5.高齢者など体力が弱っている人や基礎疾患のある人が感染すると、これまでの新型コロナウイルスと同様、重症化する可能性があるので見くびってはいけません。


現在日本国内では新型コロナウイルス感染者は、以前に比べて激減していますが、完全に収束はしていません。


一部の地域では感染者が増加する傾向が見られています。


感染は終わったなどと軽々しく考えず感染予防を怠ると欧米のように国中がオミクロン株感染者で埋め尽くされる危険性は十分にあります。


従って従来通りマスク着用・こまめな手洗い・3密を避ける、といった基本的な感染対策を続けていく必要があります。

2021年12月19日日曜日

新型コロナウイルス-48.オミクロン株とワクチンの追加接種について-

 新型コロナウイルスワクチンのブースター(追加免疫)接種でオミクロン株による重症化を約85%防ぐことができるとする分析結果をイギリスの研究チームが2021年12月16日公表しました。


しかし新型コロナウイルスワクチンのブースター(追加免疫)接種による効果は、オミクロン株ではその他の変異株よりも低いことも発表されています。


オミクロン株の流行は世界的にも極めて速いスピードで拡散していて、全世界で流行するのは時間の問題となっています。


当然日本国内での感染者も増加しつつあります。


急速に流行が拡大し続けるオミクロン株についての医学的・科学的情報は少なく、ワクチンの効果がどの様になるのが、またオミクロン株に感染した場合、どれほど軽く済むのか、あるいは重症化するのかの研究を世界中の専門家が精力的に行っていますが、現時点では確定的なことは分かっていません。


2021年12月18日時点では、酸素吸入や人工呼吸器を必要としている患者は少なく、入院期間も短いこと、が言われていますが今後患者数が増えればこの現実は覆ることもありえます。


ワクチンを2回接種していても、すでに感染した人が多く存在することからして、このことがワクチンがオミクロン株の感染を防ぐ効果は低くなっていると言えます。


しかしワクチンが重症化は防いでいることも事実です。


現在の見解ではオミクロン株の毒性がほかの変異株より弱いという事も言えません。


従来通り感染予防対策に心がける必要があります。

2021年12月12日日曜日

新型コロナウイルス-47.オミクロン株に感染した場合の症状-

2021年12月11日現在世界50カ国以上で感染者が報告されていて、国内では4人の日本人の感染者が出ています。


オミクロン株に感染した場合の症状としては、現時点では無症状の人もかなり多く、強い頭痛、喉の痛み、体の痛み、気分が悪くなることが主な症状です。


一方、他の株感染でみられた現時点では、味覚・嗅覚異常はほとんどなく、酸素吸入療法を必要とするケースは無いようです。


更にオミクロン株に感染してで死亡したという報告はありません。


反面他の株に比べてオミクロン株は感染力が極めて高いのが特徴で、海外での報告では3倍ほど感染力は強いとされています。


南アフリカなどでは、2~3週間で75%の感染者がデルタ株からオミクロン株に変化しているとの報告が課されています。


オミクロン株が出現してから僅かしか経過していないことから、ワクチンの有効性や死亡率などは現時点でははっきりと分かっていません。


感染者が今後増加するにつれて死亡率が高くなる危険性は否定できていません。