血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2024年1月14日日曜日

緊急告知!!!去年の梅毒感染者 14906人 過去最多を更新!!

2023年1年間に全国から報告された性感染症の梅毒患者数は、速報値で14906人に上ったことが、国立感染症研究所のまとめで判明しました。


現在の方法で統計を取り始めて以来、過去最多となったことになります。


これで患者数は3年連続で過去最多を更新したことになります。


梅毒は身近な病気になったと言わざるを得ません。


大都市圏ほど患者数が多く報告されていますが、これは検査を受ける人が多いからで、地方においてもまんべんなく患者数は増加してています。


梅毒は抗生物質で完治しますから、危険な行為をしてしまった時は必ず適切な時期に梅毒検査を受けることです。


いち早く感染を知りたいときにはIgM-FTA-absを受けることでず。


この検査については以下を参照して下さい。

                    ↓

現在の梅毒流行の現状-12.梅毒トレポネーマ感染をいち早く知るには-

 

2024年1月7日日曜日

新型コロナウイルスのオミクロン変異株JN.1

現在、海外で「JN.1」という新型コロナの変異ウイルスが猛威をふるっており、今年最多の感染者数を記録している国も見受けられます。


現在、JN.1の変異株が12か国で発生しています。


オミクロン HV.1 および JN.1 は、一部の人に舌に症状を引き起こす可能性があり、これは新型コロナウイルス舌と呼ばれます。


新型コロナウイルスはこれまで、アルファ株、デルタ株、オミクロン株などが流行してきました。


国内で現在流行しているのは、オミクロン株から派生したEG.5.1系統(通称エリス)です。


現在医療従事者が懸念しているのは、海外で流行している「JN.1」という変異ウイルスです。これは、BA.2.86(通称ピロラ)の子孫にあたります。


アメリカでは現在1週間で約20万人の感染者数が報告されており、入院患者数もじわじわ増えている状況です。今後、JN.1が急速に拡大すると予想されています


先行してJN.1が増えているのは、ヨーロッパです。フランスやイタリアでは、JN.1が優勢になった直後から入院患者数が急増しています。


JN.1は、感染性や免疫逃避能がこれまでの変異ウイルスよりも高いことが分かっています。


「免疫逃避」というのは、過去に感染して成立した免疫や、ワクチンによって獲得できる免疫が弱まるということです。


現在接種されているXBB.1.5対応ワクチンはエリスとピロラのいずれにも有効とされていますが、JN.1については効果が減弱する可能性があります。


【参考資料】

バリアントプロポーション バリアント比率の監視


CDCは、JN.1が米国で大きな波及を引き起こす可能性があるか、例年のようなコロナの大流行を引き起こすかどうかはまだわかりませんが、新しいコロナウイルス感染症とJN.1に密接に注目しています。


現在、多くの国々では、JN.1の感染後により重篤な症状が生じるという証拠はありません。


【参考資料】


『新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株 BA.2.86系統について 第2報』


2023年12月18日、中国では、新型コロナウイルス・オミクロン変異JN.1型がハイスピードで蔓延していますが、この新しいJN.1型は、8月25日確認されていました。


従来のウィルスに比べて感染スピードが30%程度早いと見られており、ヨーロッパやアメリカでも増えている。


中国では、医療崩壊も起きており、死者数も多く火葬場が順番待ちの状況になっている状況で、肺炎、高熱、強い倦怠感、咳が止まらないなど気管支疾患で苦しむ患者が数多く見られています。


【参考資料】


【都道府県別】人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推定値

2024年1月2日火曜日

地震お見舞い申し上げます。

2024年1月1日発生しました令和6年能登半島地震に際し、被災されました皆様方に心よりお見舞い申し上げます。


被害のほどが案じられ、損害の軽微と一日も早い復旧を心より願っております。

2024年1月1日月曜日

謹賀新年

皆様方のお役に立てるよう頑張っていきますので今年もよろしくお願いいたします。






2023年12月31日日曜日

梅毒速報-4.過去最高の患者数を記録-

2023年12月17日時点で、国内の梅毒患者数は14401人となり、過去最高となりました。

未だに流行は収まる気配がありません。

大都市を中心に、全国で患者が多数発生していますが、すべての都道府県で患者が発生しています。

男性では20〜50代が多く、女性では20代が多くなっています。

特に若い女性の患者数が顕著となっています。

若い女性の患者数が増加することは、先天性梅毒の増加の危険性をはらんでいます。

現実その患者数は増加しています。

梅毒は抗生物質で完治しますので、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

梅毒はペニシリン系などの抗菌薬が有効で、現在は抗菌薬の内服治療に変わり世界的な標準治療薬であるベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤の治療となっています。

早期梅毒であれば1回の注射で、後期梅毒の場合は、3回の注射で治療が可能ですから、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

早く治療を開始すればするほど早く完治します。

国立感染症研究所の発表した『梅毒2023年現在』をリンクしておきますから、参考のためにぜひともお読みください。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/syphilis-m-3/syphilis-iasrtpc/12410-526t.html


2023年12月24日日曜日

中国での新たな感染症流行について-2.マイコプラズマ肺炎-

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマ(Mycoplasma属の真性細菌 Mycoplasma pneumoniae )を主な原因とした呼吸器系の感染症で、肺炎球菌による肺炎とは異なる種類の肺炎です。


症状としては、しつこい咳、頑固な発熱が特徴ですが、肺炎という名の割には、聴診器で呼吸音を聞いても異常がなく外見だけではわかりにくい肺炎です。


現在中国でマイコプラズマ肺炎が猛威をふるっています。


治療薬としては、エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質が一般的に用いられるますが、ミノサイクリンなどのテトラサイクリン系抗生物質もよく用いられます。


実はこのマイコプラズマ肺炎は厄介な感染症で、 抗菌薬に耐性を持ったマイコプラズマが出現し増えているといいます。


※一般的に肺炎の治療にはベータラクタム系という抗菌薬がよく使用されますが、マイコプラズマにはこのタイプの抗菌薬はまった効き目はありません※


マイコプラズマ感染症は、無治療であっても自然に症状が改善することが期待できる場合もあることから積極的な治療を行うことなく、対症療法的な対応を継続することで、治癒に向かうこともあります。


病状に応じてより積極的な治療介入が必要とされることもありますから、マイコプラズマは、マクロライド系やテトラサイクリン系などといった抗生物質での効果が期待できるため、こうした抗生物質が使用されることもあります。


また、マイコプラズマ感染症では、免疫学的な異常を基盤として、さまざまな症状が惹起じゃっきされることもあります。こうした免疫系の異常を是正させることを目的として、ステロイドなどの薬剤が使用されることもあります。


マイコプラズマ感染症の経過は、患者さんによって大きく異なります。病状や重症度を正確に把握したうえで、最適な治療方針を決定することがとても重要であるといえます。


潜伏期間も2~3週間と長く、症状は咳が長く続き、重症化の恐れもあるのです。


2023年11月21日、感染症警報システム「ProMED」が、中国の一部地域で「小児における未診断の肺炎の集団発生」が報告されて病院が対応に追われていることを指摘しており、これが新たなパンデミックになるのではないかという懸念が高まった。


※中国においてマイコプラズマ肺炎が大流行して、抗菌薬の効果がなく、症状が悪化したり、流行が収まらないのは、①本当はマイコプラズマ肺炎ではない②抗菌剤の選択に誤りがある③耐性マイコプラズマの流行などが指摘されていますが、何しろ真実を隠す中共ですから何が本当なのかわからないのが現実です※


世界保健機関(WHO)が中国当局に詳細な情報を求めた結果、異常な病原体や新たな病原体は検出されなかったと発表していますが、これは信用できません。


中共は新型コロナウイルス流行当初も隠蔽し、その肩を持ったのも世界保健機関です。


【参考資料】

中国で小児を中心に増加が報じられている呼吸器感染症について


2023年12月17日日曜日

※緊急通知※エムポックス(サル痘)で国内初の死者 !!

厚生労働省は、2023年12月13日ウイルス性の感染症「エムポックス」に2023年9月に感染した埼玉県に住む30代の男性が今年の9月に死亡したと発表しました。


男性は海外渡航歴はなかったほか、HIVによる免疫不全の状態だったということです。


エムポックスによる死者が確認されたのは国内では初めてです。


エムポックスは欧米などを中心に感染が拡大したウイルス性の感染症で、去年から12月3日までに国内で227人の感染者が確認されています。


日本国内では、2022年は月に1~2人くらいでしたが、2023年に入ってから急増しています


2023年に報告されたほとんどが海外渡航歴のない人で、国内での感染拡大が起きていると考えられています。欧米では落ち着きを見せつつあるエムポックスの流行が、日本を含む東アジアで本格的な流行に入る可能性があり、特に男性同士でセックスをするときには充分な注意が必要です。


このワクチンはエムポックスに対しても感染や発症を防ぐ効果がある程度はあると考えられています。 


1976年ごろより前に日本で生まれた人たちの多くが子どものころに天然痘ワクチン(種痘)を受けていますが、接種から時間が経っており、の時点までどの程度の効果が続いているかはわかっていません。


接種の経験があるのにウイルスを防ぐ抗体ができていなかった例や、接種を受けた世代の方の国内での感染も知られていますので子どものころにワクチンを打っていても、感染するリスクはゼロではないと考えることをおすすめします。


【参考資料】

【エムポックス患者死亡例について】

※エムポックス(サル痘)の感染予防に関しては以下を参照してください※

サル痘についての再認識-5.サル痘の感染予防対策-