血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2024年1月28日日曜日

梅毒速報-5.近年の梅毒患者の現状-

一昔前までの梅毒患者男性同性愛者に多く見られていましたが、近年の届出の推定感染経路の大半は異性間性的接触と変化してきています。


2023年第1~39週診断例のうち, 異性間性的接触と記載された症例は男性の66%(4783/7254例)、女性の82%(3302/4005例)と大きく変化してきています。


また年齢層に関しては, 男性症例は20~40代,、女性症例は20代に多い状況が継続して続いています。


更に男性症例の40%(2910/7254例)に性風俗産業の利用歴,、女性症例40%(1588/4005例)に従事歴があることが報告されこれは2023年と同様の高い水準となっています。


20代を中心とした女性症例の増加によって妊婦の感染が増加し、この結果先天梅毒の増加が懸念されています。


2019年の妊婦の梅毒患者数は208例(女性症例の9%)でしたが、2021年には微減し188例(7%)となっていました。


先天梅毒届出数は2018~2022年には20例前後で推移していましたが、2023年9月ではすでに32例と急増しています。


妊婦梅毒患者の70%以上を無症候者であったことから、梅毒トレポネーマに感染していても気づかない妊婦が多く存在していると推測されています。


このことから妊娠前期と後期における梅毒検査は極めて重要となっています。


※※妊娠前記の検査で陰性、後期の検査で梅毒と診断された症例もあります※※

 

2024年1月21日日曜日

新型コロナウイルスのオミクロン変異株JN.1中国国内で大流行!!

中国保健当局は、新型コロナウイルスの新変異株「JN.1」の感染例が中国で出ており、増加傾向にあると発表していますが、その詳細は依然として不明です。

JN.1は米国やインドなど各国で急速に感染が拡大し、世界保健機関(WHO)が先週「注目すべき変異株(VOI)」に指定しています。

一応現行のワクチンで予防効果が得られるとされていますが、回避機能もあるとも言われています。

中国当局は年末年始や2024年2月の春節(旧正月)の大型連休で人の移動が多くなり、コロナ感染の増加が予想されるとして、マスク着用や手洗いなどの感染対策を励行するよう呼びかけています。

中国疾病予防コントロールセンターの担当者は記者会見で、JN.1は海外で感染が急速に広がり、流行の中心となっていると指摘し、中国のコロナ感染状況は「低いレベルだ」としながらも、JN.1が増加しており、国内の主流となる可能性があるとも不可解な説明をシています。

JN.1はオミクロン株派生型の系統が変異したウイルスで、感染力が強いとされることからさらなる流行が懸念されています。

JN.1株はこれまでの従来株よりも重症化しやすいウイルスである証拠は今のところありません

しかし、今後の流行によって変化する可能性も否定できません。

参考資料

 ↓

WHO「Initial Risk Evaluation of JN.1, 19 December 2023」

※英文ですが、AIのBardなどで翻訳可能です※

参考ニュース

  ↓

複数の地域で人々が感染 学生たちが「多数死亡 急に死亡

※4分経過のところから JN.1に関してのニースです※

※ニュース最前線 香港は大紀元によるものでたいへん信頼の置けるニュースを配信しています※

大紀元については以下を参照してください。

 ↓

大紀元



2024年1月14日日曜日

緊急告知!!!去年の梅毒感染者 14906人 過去最多を更新!!

2023年1年間に全国から報告された性感染症の梅毒患者数は、速報値で14906人に上ったことが、国立感染症研究所のまとめで判明しました。


現在の方法で統計を取り始めて以来、過去最多となったことになります。


これで患者数は3年連続で過去最多を更新したことになります。


梅毒は身近な病気になったと言わざるを得ません。


大都市圏ほど患者数が多く報告されていますが、これは検査を受ける人が多いからで、地方においてもまんべんなく患者数は増加してています。


梅毒は抗生物質で完治しますから、危険な行為をしてしまった時は必ず適切な時期に梅毒検査を受けることです。


いち早く感染を知りたいときにはIgM-FTA-absを受けることでず。


この検査については以下を参照して下さい。

                    ↓

現在の梅毒流行の現状-12.梅毒トレポネーマ感染をいち早く知るには-

 

2024年1月7日日曜日

新型コロナウイルスのオミクロン変異株JN.1

現在、海外で「JN.1」という新型コロナの変異ウイルスが猛威をふるっており、今年最多の感染者数を記録している国も見受けられます。


現在、JN.1の変異株が12か国で発生しています。


オミクロン HV.1 および JN.1 は、一部の人に舌に症状を引き起こす可能性があり、これは新型コロナウイルス舌と呼ばれます。


新型コロナウイルスはこれまで、アルファ株、デルタ株、オミクロン株などが流行してきました。


国内で現在流行しているのは、オミクロン株から派生したEG.5.1系統(通称エリス)です。


現在医療従事者が懸念しているのは、海外で流行している「JN.1」という変異ウイルスです。これは、BA.2.86(通称ピロラ)の子孫にあたります。


アメリカでは現在1週間で約20万人の感染者数が報告されており、入院患者数もじわじわ増えている状況です。今後、JN.1が急速に拡大すると予想されています


先行してJN.1が増えているのは、ヨーロッパです。フランスやイタリアでは、JN.1が優勢になった直後から入院患者数が急増しています。


JN.1は、感染性や免疫逃避能がこれまでの変異ウイルスよりも高いことが分かっています。


「免疫逃避」というのは、過去に感染して成立した免疫や、ワクチンによって獲得できる免疫が弱まるということです。


現在接種されているXBB.1.5対応ワクチンはエリスとピロラのいずれにも有効とされていますが、JN.1については効果が減弱する可能性があります。


【参考資料】

バリアントプロポーション バリアント比率の監視


CDCは、JN.1が米国で大きな波及を引き起こす可能性があるか、例年のようなコロナの大流行を引き起こすかどうかはまだわかりませんが、新しいコロナウイルス感染症とJN.1に密接に注目しています。


現在、多くの国々では、JN.1の感染後により重篤な症状が生じるという証拠はありません。


【参考資料】


『新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株 BA.2.86系統について 第2報』


2023年12月18日、中国では、新型コロナウイルス・オミクロン変異JN.1型がハイスピードで蔓延していますが、この新しいJN.1型は、8月25日確認されていました。


従来のウィルスに比べて感染スピードが30%程度早いと見られており、ヨーロッパやアメリカでも増えている。


中国では、医療崩壊も起きており、死者数も多く火葬場が順番待ちの状況になっている状況で、肺炎、高熱、強い倦怠感、咳が止まらないなど気管支疾患で苦しむ患者が数多く見られています。


【参考資料】


【都道府県別】人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推定値

2024年1月2日火曜日

地震お見舞い申し上げます。

2024年1月1日発生しました令和6年能登半島地震に際し、被災されました皆様方に心よりお見舞い申し上げます。


被害のほどが案じられ、損害の軽微と一日も早い復旧を心より願っております。

2024年1月1日月曜日

謹賀新年

皆様方のお役に立てるよう頑張っていきますので今年もよろしくお願いいたします。






2023年12月31日日曜日

梅毒速報-4.過去最高の患者数を記録-

2023年12月17日時点で、国内の梅毒患者数は14401人となり、過去最高となりました。

未だに流行は収まる気配がありません。

大都市を中心に、全国で患者が多数発生していますが、すべての都道府県で患者が発生しています。

男性では20〜50代が多く、女性では20代が多くなっています。

特に若い女性の患者数が顕著となっています。

若い女性の患者数が増加することは、先天性梅毒の増加の危険性をはらんでいます。

現実その患者数は増加しています。

梅毒は抗生物質で完治しますので、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

梅毒はペニシリン系などの抗菌薬が有効で、現在は抗菌薬の内服治療に変わり世界的な標準治療薬であるベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤の治療となっています。

早期梅毒であれば1回の注射で、後期梅毒の場合は、3回の注射で治療が可能ですから、梅毒トレポネーマに感染するような行為をしてしまったときには必ず適切な時期に梅毒検査を受けて早期発見早期治療に心がけてください。

早く治療を開始すればするほど早く完治します。

国立感染症研究所の発表した『梅毒2023年現在』をリンクしておきますから、参考のためにぜひともお読みください。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/syphilis-m-3/syphilis-iasrtpc/12410-526t.html