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2021年10月10日日曜日

新型コロナウイルスについて-41.デルタ株“空気感染”する?!-

 感染力が強いデルタ株の流行が主流になるにつれ"新型コロナは空気感染する"と考える人が多く出てくるようになりました。

新型コロナウイルスは本当に空気感染するのでしょうか??!!

今、わかっていることをまとめました。

2020年2月当初は新型コロナウイルスの感染対策にあたっていた日本の専門家は、下記のような感染の特徴に気付きました。

新型コロナウイルス流行の最初の頃、世界保健機関や各国の権威ある研究機関は、新型コロナウイルスの感染は、以下の2つと考えていました。

1.咳をしたり、大声を出した際に出される飛沫に含まれるウイルスからの"飛まつ感染"。

2.ウイルスが付着した手で鼻や口を触ることで感染する"接触感染"。

その後の感染経路を調査した結果、密閉された空間で一定の時間、ウイルスが含まれたごく小さな飛沫がしばらく漂い、それを吸い込むことで感染することが分かりました。

咳などで口から出た飛沫は、空気中に漂わずすぐに落ちてしまいますが、空間を漂う"マイクロ飛沫"による感染があることに気付いたのです。

この発見をもとに、日本で考え出された感染対策として、手洗いや消毒・マスク無しでの会話を避ける・「密閉・密集・密接」の3密を避けるという対策が生まれ、世界保健機関や世界各国の研究機関などでも紹介されるようになった訳です。

それでは感染力が強いと言われているデルタ株が主流になった現在、さらに感染しやすくなって"空気感染"が発生しているのでしょうか??

その前に空気感染とは どのような感染なのでしょうか。

感染者から体の外へ出た唾液などの飛沫が乾燥し、その中のウイルスが感染力を持ったまま空気に漂って広がり、これを吸い込むことで起きるのが空気感染と言います。

この空気感染は、直径5マイクロメートル(1000分の5ミリ以下)の"飛沫核"が数時間空中を漂い、同じ空間にいる人が吸い込んで感染することから、対策は極めて難しいとされています。

空気感染は同じ部屋の離れた場所で咳をしても、同じ部屋の中にいる多くの人が感染するとされています。

米国の疾病対策センター(CDC)によりますと、空気感染するのは結核菌・はしか・水ぼうそう・帯状疱疹の各ウイルスに限られているとしています。

はしかのウイルスの感染力は強く、感染対策を取らない場合、1人から12~18人に感染すると言われています。

新型コロナウイルスは、飛沫よりは小さいものの飛沫核ほど小さくはなく、一定の時間空間を漂うマイクロ飛沫での感染があるとされてきました。

米国疾病予防センターは、デルタ株の感染力や広がり方は、従来の株より2倍以上の感染力があり、ワクチン接種なしではより重症化する可能性があることなどウエブサイトには記載されていますが、"空気感染"についての記載は見当たりません。

日本国内でも政府の分科会が2021年8月中旬にまとめた提言でも「感染力の強いデルタ株で感染拡大が起きやすくなっている」と言いつつ、「主な感染様式はこれまでと変わらず、飛沫、もしくはマイクロ飛沫と考えられ、これまでの対策を徹底する必要がある」としています。

一方、米国疾病予防センターの内部資料では、従来の新型コロナウイルスでは、1人の患者は平均1.5人~3.5人程度に感染させていたのに比べ、変異株のデルタ株では平均5~9.5人程度に感染させる可能性がある記載されいて、最も高い感染力の場合には「水ぼうそうと同程度の感染力」がある可能性があると推定しています。

日本国内の専門家の多くは、デルタ株の感染力が強いが、現在時点では空気感染するという証明はされていないと発言しています。

デルタ株で感染力が強いのは患者が排出するウイルス自体の量が多いことが影響している可能性を指摘しています。

感染者から吐き出されるウイルス量が非常に多くなっていることから、あたかも空気感染するように見えるの可能性も否定できず、今後さらなる分析が必要とされています。

2021年10月時点において新型コロナウイルスは空気感染するという確たる証明はされていません。

しかし現実デルタ株には、空気感染を疑わせるほどの感染力があることは事実です。


2021年10月3日日曜日

抗体依存性感染増強とはなに

 抗体依存性感染増強(antibody-dependent enhancement:ADE)とは、ワクチンの接種などにより起こりうる現象です。


本来、ウイルスなどから体を守るはずの抗体が、免疫細胞などへのウイルスの感染を促進し、その後、ウイルスに感染した免疫細胞が暴走し、本来体を守るべきシステムがあろうことか症状を悪化させてしまうという現象ということになります。


現在抗体依存性感染増強の詳細なメカニズムについてはほとんど解明されていません。


これまでに、複数のウイルス感染症で抗体依存性感染増強に関連する報告が一部されています、例えば、重症急性呼吸器症候群(severe acute respiratory syndrome:SARS)や中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory Syndrome:MERS)に対するワクチンの研究では、フェレットなどの哺乳類動物にワクチンを投与した後、ウイルスに感染させると症状が重症化したとの報告があり、これは抗体依存性感染増強が原因と考えられています。


今まで新型コロナウイルスに感染し、自然免疫を獲得した人の間では抗体依存性感染増強のような問題は見られないことが複数の研究で示されています。


しかし最近では新型コロナウイルスに感染すると、感染を防ぐ中和抗体ばかりでなく、感染を増強させる抗体(感染増強抗体)が産生されることが発見されています。


新型コロナウイルスワクチンによる抗体依存性感染増強の危険性は2020年から一部の専門家らにより指摘されてきましたが、影響はないとする見方が大半でした。


またデルタ株に関して、ウイルスのトレードマークであるスパイクタンパク質に対する親和性が驚くほど高まったことにより、ワクチンが感染を促進したと考えられています。


そのことからして一部の専門家は、新型コロナワクチン接種により、SARS-CoV-2感染時に抗体依存性感染増強が起こることを懸念しています。


ファイザー社、或いはモデルナ社のワクチンでは中和作用のある抗体が十分に産生され、Th1細胞活性化も誘導されるため、抗体依存性感染増強が起こる可能性は極めて低いと考えられています。


実際にこれらのワクチンは、感染防御だけでなく、重症化防止にも有効であることが証明されています。


そのことからして新型コロナワクチン接種により誘導される抗体が結合しにくい新規変異株の出現や、経年的な抗体価低下への懸念は当然残こりますが、抗体依存性感染増強によるデメリットがワクチンのメリットを上回る可能性はどの段階においても極めて低いと考えられています。


2021年9月26日日曜日

エンデミック、ハイパー・エンデミック、エピデミック、 アウトブレイク、パンデミックの違いと定義

最近良く目にするエンデミック、ハイパー・エンデミック、エピデミック、 アウトブレイク、パンデミックの違いと定義について解説いたします。


 ・エンデミック(endemic:特定感染)

定義・・ある感染症が一定の地域で一定の患者が発生したり、一定の季節に繰り返し発生すること

【例】アフリカの一部の地域で一年を通じて流行しているマラリア。


・ハイパー・エンデミック(hyperendemic:特殊感染)

定義・・特定の地域の集団で他の地域と比較して感染症がより高い確率で持続的に流行していること。

【例】A国において患者が300人に1人なのに対し、他の一部のBやCの地域では、5人に1人が患者が発生している場合、A国でハイパーエンデミックが起こっていると言える。


・エピデミック(epidemic:過感染)

定義・・ある集団や一定の地域の中で予想以上に感染症の患者数が増加すること。

【例】毎年発生する季節性のインフルエンザ


・アウトブレイク(outbreak:感染症集団発生)

定義・・ある一定期間内に、ある限られた範囲内あるいは集団の中でたちの悪い疾患や感染症感染者が予想よりも多く発生すること。

医療施設内で起こる院内感染によるアウトブレイクは「院内アウトブレイク」と呼ぶこともある。

【例】2018年に福岡県内で発生した医療機関の接触者を中心とした麻疹患者の発生

2010年5月に始まり2011年10月に終息宣言が出された藤沢市民病院での「バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)によるアウトブレイク」


・パンデミック(pandemic:人獣共通感染症の世界的大流行を表す意味)

定義・・世界各地の国や地域でエピデミックが発生すること。

【例】現在の新型コロナウイルスの流行

【アウトブレイクとパンデミックは似た概念】

アウトブレイクは限られた範囲における感染の流行を言いますが、パンデミックは感染が世界的規模に発展した状態を言います。

両者は相対的な表現であるためパンデミックとアウトブレイクの境界はそれほど明確ではありません。

2021年9月19日日曜日

人獣共通感染症-9.ライム病-

 ライム病(ライムボレリア症:Lyme borreliosis)は、ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 Ixodes ricinus 群のマダニに媒介されるスピロヘータの一種のボレリアの感染によって引き起こされる人獣共通感染症です。

野生動物では感染しても発症しませんが人、犬、馬、牛では発症して種々の臨床症状を引き起こします。

ライム病の由来は、アメリカコネチカット州のライム及びオールドライムで1975年に最初に確認されたことに由来しています。

ライム病は、シュルツェマダニなどのマダニに咬まれることにより感染します。

マダニの活動は暖かい時期、春先から秋くらいまでが多いので、この時期にマダニによる感染症を発症することが多い傾向がみられます。

米国では毎年30000人を超えるライム病患者が報告されており大きな社会問題になっています。

日本国内でもライム病に罹ることがあります。

※一般家庭内でよく見られるイエダニから感染することはありません※

2020年には17人の患者報告があります。

特にライム病の報告が多いのは北海道で年間10例弱の患者が報告されています。

保健所に届け出がされていない事例も含めるともっと多くのライム病患者が存在していると考えられています。

シュルツェマダニは寒い地域に分布しており、北海道は全域にいますが、本州では標高の高いところにのみ分布しています。

従って北海道に住んでいる人や旅行で登山をする場合、本州でも標高の高い地域に暮らしている人や、登山をする人もライム病に注意が必要となります。

【ライム病の症状】

感染初期(Ⅰ期)

マダニに咬まれてから数日から1ケ月以内にマダニに咬まれた箇所を中心とする限局性の特徴的な遊走性紅斑を呈することが多い傾向があります。

随伴症状としては、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などのインフルエンザ様症状を伴うこともあります。

遊走性紅斑の出現期間は数日から数週間といわれ、形状は環状紅斑または均一性紅斑がほとんどです。

播種期(II 期) 

体内循環を介して病原体が全身性に拡散することから、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が見られる。

感染後期(III期)

感染から数カ月ないし数年を経過してから播種期の症状に加えて、重度の皮膚症状、関節炎などを呈すると言われています。

幸いなことに日本においては、感染後期に移行したとみられる症例は現在のところ報告されていません。

【検査法】

1.EIA(Enzyme Immunossay)またはIFA(Immumofluorescent Assay)によって検査を実施して、陽性または偽陽性となった場合にはウエスタンブロット法で確認検査を実施する。

2.神経症状を発症した患者では、骨髄液をBSK2培地に接種し、34 ℃ で2 - 4週間培養し、病原体を分離する。

【治療法】

一般的に用いられる抗菌薬としては、ペニシリン、アモキシシリン、セフトリアキソン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、テトラサイクリンなどがあります。

神経ライム症の場合は髄液移行の良いセフトリアキソンが第一選択薬となります。

小児例の場合にはアモキシシリンが主に使用されています。

現在のところ、わが国を含め世界的に薬剤耐性菌出現の報告はありません。。

皮膚症状のみであれば、アモキシシリンやドキシサイクリン、セフトリアキソンなど適切な抗生剤を14日間内服すれば完治がみこめます。

全身症状が強く、皮膚症状も範囲が広い場合は3週間から1ケ月治療を要することもあります。

また顔面神経麻痺を生じた場合は入院のうえ点滴治療を10~14日間位続けることもあります。

※患者個人の免疫能や合併症の有無によって治療期間が異なることがあります※

日本国内においては感染予防ワクチンは存在していません。

【予防方法】

野山でマダニに咬まれないないことがもっとも重要となります。

マダニの活動期(主に春から初夏、および秋)に野山へ出かけるときには、

むやみに藪などに分け入らないこと、マダニの衣服への付着が確認できる白っぽい服装をすること、衣服の裾は靴下の中にいれ虫よけをしマダニを体に近寄らせないことなどを心がける必要があります。

また万一咬まれた時には、口器(体内に刺し混んでいる部分)を残さず虫体を潰さないように体から抜き取って下さい。


2021年9月12日日曜日

新型コロナウイルスについて-40.ブレイクスルー感染とは-

 新型コロナワクチン接種を2回受けてるにも関わらずワクチンの予防効果を突破して新型コロナウイルスに感染することを意味します。

新型コロナのワクチンは、2回目の接種を受けてから2週間程度で十分な免疫の獲得が期待されますが、それ以降に感染した場合を"ブレークスルー感染"と言います。

どの感染症に対するワクチンでも、その効果は100%ではありません!!、この事をよく理解しておく必要があります。

ブレイクスルー感染が起きる原因

1.予防ワクチンの感染予防効果が十分に発揮されていない。

2.新型コロナウイルスの変異等でウイルスの感染性が高くなっている。

3.多くの新型コロナウイルスに被爆する。

4.予防ワクチンの効果が低下している。

現在"ブレークスルー感染"が増えているのは感染の中心が、デルタ株に置き換わっているからです。

"ブレークスルー感染"が発生しているからワクチン接種は意味のないことなのでしょうか?

いいえこれは違います!!

"ブレークスルー感染"であっても、ワクチン接種によって、重症化を防ぐ効果は高いレベルで維持されるということです。

ワクチン接種の先進国であるイスラエルにおいても、ファイザー製のワクチンは、従来型の新型ころなウイルスに対して、感染そのものを防ぐ効果が91.5%あったと報告されています。

イスラエルの場合、その後、感染の中心が、ほぼ「デルタ株」に置き換わったことからワクチンの感染や発病を防ぐ効果は、64%まで低下してしまったとされています。

しかし、イスラエルでの流行がデルタ株に置き換わっても、感染リスクは64%まで低下してしまいましたが、入院を必要としない症状は、93%と高いレベルを維持していることから、"ブレークスルー感染"であっても、ワクチン接種によって、重症化を防ぐ効果は高いレベルで維持されるという調査結果が得られています。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の報告からも、2回のワクチン接種を済ませた人が、新型コロナウイルスのブレークスルー感染のために亡くなる恐れは0.001%未満と低頻度にとどまっているという報告もなされています。

日本国内においても、デルタ株に置き換わりつつあることから、ワクチンの予防効果が低下してこれからも"ブレークスルー感染"の発生は多くなると考えられていますが、感染しても重症化を防げる意味からもワクチン接種は重要となれます。

ワクチンを過信せずに従来から行っている、手洗い・正しいマスクの着用・密を避ける・ソウシャルディスタンスなどで感染予防をすることは一層大切なことと言えます。



2021年9月5日日曜日

新型コロナウイルスについて-39.新型コロナウイルスの変異株 ミュー株ー

 2021年9月1日厚生労働省は、南米コロンビア由来の変異した新型コロナウイルス"ミュー株(B.1.621)"が、2021年6月と7月に国内の2空港の検疫で初めて確認されたと発表しました。

この2例は2021年6月26日に、アラブ首長国連邦(UAE)から到着した40歳代女性と、2021年7月5日に英国から着いた50歳代女性から確認されたということです。

この2名はいずれも無症状だった。

世界保健機関(WHO)が2021年8月30日に注目すべき変異株(Variant of Interest VOI)と位置づけて"ミュー株"と命名しています。

この"ミュー株"は、ワクチンの効果を低下させる可能性があると指摘されています。

注目すべき変異株(Variant of Interest :VOI)は感染力が強いインド由来の"デルタ株"よりは警戒レベルが低い変異株に分類されています。

"ミュー株"は、今年1月にコロンビアで発見され、南米や欧州など30ケ国以上で報告されている変異株です。

英国ではこれまで30件のミュー株感染例が報告されいて、このうち一部は、新型コロナワクチンを2回接種したにもかかわらず感染しています。

2021年8月、ベルギーの特別養護老人ホームでは、2回のワクチン接種を受けた7人"ミュー株"に感染して死亡しています。

"ミュー株"の免疫回避の程度や感染力などについてはさらなる研究が必要で、今後より詳細な調査がなければ、いくつかの事例をもとに一般化することはできないということです。

2021年8月29日日曜日

新型コロナウイルスについて-38.モデルナ製新型コロナワクチンの副作用について-

 厚生労働省の研究班は2021年7月21日、モデルナ製の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン被接種者を対象に行ったコホート調査の最新結果を公表ました。

※コホート調査とは、ある集団の健康上の変化を把握して、体質や生活習慣などと将来発症する病気との関連を調べる研究です※

その結果は1回目接種後に比べ2回目接種後で副反応の発現率が高く、およそ90%に倦怠感、80%に発熱、70%に頭痛が認められたと報告しています。

発熱に関してはファイザー製ワクチンの発現率40%と比べて2倍高く、接種後に1週間以上経過して腕の接種部位が赤くなり、痒みを伴う遅延性皮膚反応、いわゆるモデルナ・アームがモデルナ製では高率であるなど、同ワクチンの副反応の特徴と注意点が明らかになりつつあります。

※両者のワクチンもメッセンジャーRNAタイプのワクチンで同じ種類に属しますが、モデルナワクチンにはある特有の副反応”モデルナアーム”が出現することで話題になっています※

※モデルナアームは、一時的なアレルギー反応の一種で、痒みやヒリヒリした痛みを感じますが、1週間ほどで自然に消えるので心配はありません※

モデルナアームは、海外では"COVID-arm"とも呼ばれていますが、アメリカでモデルナワクチンの接種が始まった2021年1月にはすでに多数報告されています。

出現頻度は3~4%で、25~30人の接種につき1人ほど生じる計算となります。

起きるのはほとんどが女性(80%以上)で、若い年齢(中央値38歳)に明らかに多いことが分かっています。

人種による発症頻度の違いは未だはっきりしていませんが日本でも欧米と同程度の報告が確認されています。

接種した腕のみに出現し逆側の腕には見られず、おおよそ1週間程度で自然消退します。

またファイザー社製ワクチンでは1例も報告がなく、モデルナ社製ワクチンに特有の現象のようです。

モデルナアームは、遅延型アレルギー(IgG由来のアレルギー反応)の一種ではないかと考えられています。

現時点では、重症の即時型アレルギーであるアナフィラキシーとは関連がないとされていますので、仮に1回目の接種でモデルナアームが生じた人でも、2回目は予定通りのスケジュールで接種して問題ありません。

2回目の接種時も同様の症状が出ることが多く、皮膚症状の出現は1回目より少し早まることが多いですが、皮膚症状が重くなるということはないようです。

対処法としては、冷やしてかゆみを抑える、鎮痛薬のアセトアミノフェンを内服する、ステロイドなどの抗炎症薬の塗り薬を使用する、などの対応をして自然に治まるのを待ちます。

また2回目を逆の腕に接種することが一般的ですが、同じ腕に接種してはいけないということはありません。

ファイザー製とモデルナ製ワクチンとの副反応の比較は以下の通りとなっています。


1.1回目接種後の副反応は両ワクチンでほぼ同様の傾向が見られた。

2.2回目接種後の副反応の発現率は、鼻水を除く、発熱、接種部位反応、発赤、疼痛、腫脹、硬結、熱感、痒み、全身症状、倦怠感、頭痛のいずれもモデルナ製ワクチンで高率に起こっていた。

3.副反応の比較は次の表のとおりです。

発熱・発赤・熱感・頭痛などの副反応がモデルナ製ワクチンでは効率に発生しています。

4.遅延性皮膚反応はモデルナ製は2%、ファイザー製0.1%で顕著な差が見られています。

5.女性で副反応の頻度が高く、多くの症状は若いほど高頻度で発生する傾向が見られています。