血液の鉄人の理解しやすく役立つ臨床検査の部屋 Headline Animator

2021年8月8日日曜日

新型コロナウイルスについて-36.なぜこんなに新型コロナウイルスの変異株が増加するのか??-

 ウイルスは生き残るために変異するのが基本なんです!!

要するにすべての生物は、子孫を残すために変異していき、生き残れるものだけが生き残っていくのです。

このことは、進化生物学的に考えると、ウイルスに変異体が現れるのは当たり前なのです。

ウイルスは常に変異し続けて、半日から1日で世代交代をし続けます。

要するに変異株が出現するスピードは極めて早いわけです。

ウイルスは変異することにより、人の免疫カから逃れたり、ワクチンから逃れるわけです。

変異の過程で免疫力から逃れる、あるいはワクチンから逃れる仕組みを見に付けたウイルスは、その変異株が大勢を占めて流行してきます。

ワクチンの防御システムを破る変異株が出てくれば、感染源のある地域では、その変異株が一気に蔓延する可能性があります。

ワクチンは、その地域にある感染源に一気にできる限り多くの人に接種して、変異株が出現する前に感染源をなくすことが、進化生物学的に考えると大切なのです。

感染力のより強い変異株は、より生き残りに長けていたので、あっと言う間に従来のものと置き換わってしまうわけです。

無数の変異のなかに1個でも免疫をかいくぐる仕組みを持った変異株は、ワクチンの抵抗性を獲得したウイルスとして、あっと言う間に地域にそして全国に拡散してしまいます。最も大事なことは、ウイルスにそのような変異を起こす時間的なゆとりを与え無いことなんです。

変異してて流行をの時間を与えることは限りなく危険な行為だということになります。

進化はその突然変異を決して見逃しません!!、

そして瞬またたく間に抵抗性を持った変異株が蔓延してしまいます。

ウイルスは絶えず変異していて進化生物学的に考えると、ワクチン抵抗性を持ったウイルスはいつ出現しても不思議ではありません。

いったん変異株が現れると、ワクチン接種というウイルスに対しての選択圧から逃れたその変異株は、一気に蔓延してしまいます。

それはワクチンの開発そのワクチンに対する抵抗性ウイルスとの「鼬ごっこ」を繰り返し続けなくてはならなくなってしまいます。


2021年8月1日日曜日

新型コロナウイルスについて-35.モデルナアームとは何-

 ファイザー社製とモデルナ製新型コロナワクチンの両者もメッセンジャーRNAタイプのワクチンで同じ種類に属しますが、モデルナワクチンにはある特有の副反応”モデルナアーム”が出現することで話題になっています。

モデルナアームは、一時的なアレルギー反応の一種で、痒みやヒリヒリした痛みを感じますが、1週間ほどで自然に消えるので心配はありません。

モデルナアームは、接種後7日前後に起こります、海外では"COVID-arm(コビッドアーム)"とも呼ばれていますが、アメリカでモデルナワクチンの接種が始まった2021年1月にはすでに多数報告されています。

出現頻度は3~4%で、25~30人の接種につき1人ほど起こる計算となります。

起きるのはほとんどが女性(80%以上)で、若い年齢(中央値38歳)に明らかに多いことが分かっています。

人種による発症頻度の違いは未だはっきりしていませんが日本でも欧米と同程度の報告が確認されています。

接種した腕のみに出現し逆側の腕には見られず、おおよそ1週間程度で自然消退します。

またファイザー社製ワクチンでは1例も報告がなく、モデルナ社製ワクチンに特有の現象のようです。

モデルナアームは、遅延型アレルギー(IgG由来のアレルギー反応)の一種ではないかと考えられています。

現時点では、重症の即時型アレルギーであるアナフィラキシーとは関連がないとされていますので、仮に1回目の接種でモデルナアームが起きた人でも、2回目は予定通りのスケジュールで接種して問題ありません。

2回目の接種時も同様の症状が出ることが多く、皮膚症状の出現は1回目より少し早まることが多いですが、皮膚症状が重くなるということはないようです。

対処法としては、冷やしてかゆみを抑える、もし、痛みが酷く我慢できない時は、アセトアミノフェンやロキソニン、イブプロフェン等の非ステロイド性抗炎症薬の内服で軽くなることもあります。

ステロイドなどの抗炎症薬の塗り薬を使用する、などの対応をして自然に治まるのを待ちます。

症状が特に酷い、または数日経過しても症状が治まらない時は、皮膚科医に相談することをお勧めします。

またワクチン接種の2回目は逆の腕に接種することが一般的ですが、同じ腕に接種してはいけないということはありません。

2回目のワクチン接種時の問診時に、腕にどのような症状が出たかを医師に伝えて下さい、その意志の判断で1回目接種した反対側の腕に接種するように言われた場合はその指示に従って下さい。

【モデルナアーム】




2021年7月25日日曜日

新型コロナウイルスについて-34.ワクチンの有効率とは?-

 ある種のワクチンを接種して、有効率95%というと「ワクチンを打った100人のうち95人が発病しない」という意味ではありません。

それではこの有効率とはどのようにして計算するのでしょうか?

例えば、新型コロナウイルスのワクチンを接種した場合で考えてみますと、

新型コロナウイルスワクチンを接種していない状態の人が100人いて、その100人のうち50人が新型コロナウイルスに感染した仮定とします。

その100人が新型コロナウイルスのワクチンを接種した場合、新型コロナウイルスに感染した人は5人としますと、ワクチンを接種していない場合と比べて発病者数は45人減少したことになり、割合に直すと90%減ったことになります。

この「ワクチンを打たなかったときに発病した人数が、ワクチンを打ったら何%減ったか」という割合が“有効率”なのです。

実際の数値を当てはめて計算してみますと、

Ⅰ.ワクチン接種した人の合計21500人

・発症者8人(X)

Ⅱ.ワクチンを接種しなかった人の合計21500人

・発症者162人(Y)

有効率の計算式は以下の通りとなります。

◎有効率=1-(X÷Y)

実際上記の数字を当てはめて計算しますと以下の通りになります。

◎有効率=1-(8÷162)=0.9506となり95%ということになります。

2021年7月18日日曜日

日本紅斑熱患者激増!!

2020年日本国内において日本紅斑熱の患者が420件と過去最多になっています。

本症は紅斑熱群リケッチアの一種の"リケッチア・ジャポニカ"を保有するマダニに刺咬されて感染しますが、ヒトからヒトへの感染は起こりません。

媒介ダニは、キチマダニ、フタトゲチマダニ、ヤマトマダニなどで、これらのマダニに咬まれることによって感染します。

千葉以西の太平洋側を中心に発生していましたが、近年では青森や新潟などに拡大しています。

野山に入ったときにこれらのマダニに刺咬され感染しますが、全てのダニがリケッチアをもつわけではなく、リケッチアをもつ"有毒ダニ"に刺咬されたときだけ感染します。

【症状】

有毒マダニに刺咬された2~8日後に頭痛、発熱、倦怠感を伴って発症します。

ツツガムシ病と同様に発 熱、発疹、および刺し口が主要三徴候で、ほとんどの症例にみられます。

【検査所見】

ツツガムシ病と同様にCRPの上昇、AST ALTの上昇、白血球減少および血小板減少などがみられます。

【診断法】

確定診断は主に、間接蛍光抗体法による血清診断があります。

病原体診断としては、末梢血中からのリケッチアDNA 検出検査があります。

【治療法】

第一選択としてテトラサイクリン系の抗菌薬を使用します。

【致死率】

およそ0.91%と言われています。

【予防法】

むやみに野山に入らないようにするのが一番の予防策ですが、やむを得ず立ち入る際には、

1.皮膚の露出を少なくしダニの付着を防ぐ

2.ダニ忌避剤を使用する

3.帰宅後入浴し、注意深く付着ダニの除去を行う。

この際、感染を防ぐためダニを指でつぶさず、頭部をピンセットなどで摘んで除去する。

【ご注意】

最近のキャンプブームで野山でのキャンプをする人が増加しています、その結果感染者は広がる傾向にありますのでくれぐれも感染対策を行いマダニに咬まれないように気をつける必要があります。

2021年7月11日日曜日

新型コロナウイルスについて-33.デルタ変異株-

 現在世界各国でデルタ変異株が大流行してます。

現在ワクチンしか予防策がないとされていますが、果たしてそうなんでしょうか?

デルタ変異株はインドで流行が始まり、イギリス、米国でも流行してます。

2021年7月9時点での報告では、先月の6月1ケ月の人口100万人あたりの感染者数はインドのデリーでは88%減少していますが、ロンドンでは逆に398%増加してます。

この違いはイベルメクチンを使用したインドは、デルタ変異株は大幅に減少しているとの分析がなされています。

ではなぜアフリカでは新型コロナウイルの感染は拡大していなのか?

現在のアフリカでのワクチン接種率は、1%以下です、この理由はワクチンの費用が高くて購入できない国が多いからです。

しかし新型コロナウイルの流行は先進国に比べて感染者数が少ないという事実があります。

アフリカでは寄生虫感染症のオンコセルカ症があります。

この治療薬としてイベルメクチンが使用されています。

その結果イベルメクチンは数億人のオンコセルカ症の患者を救いました。

アフリカではイベルメクチン使用後に新型コロナウイルスの流行が始まりましたが、先進国のように大流行していません。

この結果イベルメクチンは新型コロナウイルスに有効であると多くの専門家が指摘しています。

2021年7月8日のネイチャー誌には、デルタ変異株は過去の新型コロナウイルスの感染やワクチン接種で体内にできた抗体を回避するとの報告がされています。

ワクチン接種が進んだイギリスやイスラエルでのデルタ変異株の流行がこれを証明しています。

日本人の大村智博士の開発したイベルメクチンを再度見直、治療薬としての有効性を早急に科学的に分析すべきと思います。

海外ではデルタ変異株に対するイベルメクチンの効果は評価されているのになぜ日本政府や医療関係者は検討しないのかは疑問で思います。

更に日本のメデイアもデルタ変異株に対するイベルメクチンの有効性を報道をしないのはなぜなんでしょうか?

皆さん疑問に思われませんか??


2021年7月4日日曜日

新型コロナウイルスについて-32.新型コロナウイルスは蚊によって媒介されることがあるのか?-

 蚊は日本脳炎、デング熱、マラリアなど媒介させます。

それでは蚊が新型コロナウイルスを媒介させることはないのでしょうか?

その可能性は限りなく低いと考えられています。

新型コロナウイルスが蚊によって媒介されるには、以下の条件があります。

1. ヒトが感染した際に新型コロナウイルスが血液中から検出される。

蚊が吸血した際に、吸血されたヒトの血液中にウイルスが存在しなければ蚊蚊が吸血した際に蚊の体内に入ることができません。

ヒトが感染した際に新型コロナウイルスが血液中に検出されるかに関しての調査では、新型コロナ患者から採取された血液検体から新型コロナウイルスが検出されたのは、1%と極めて低い結果が得られています。

軽症・中等症では血液中に新型コロナウイルスが検出されることは稀なんです。

2. 新型コロナウイルスが蚊の体内で増殖することが出来る

現時点では蚊の体内で新型コロナウイルスは増殖しないことが確認されています。

3. 蚊からヒトの血液に注入された新型コロナウイルスがヒトの体内で増殖することが出来る

この証明は極めて難しいのが現実です。

新型コロナウイルス感染者の血液を採血し、針刺し事故を起こして感染した事例が発生すれば血液からの新型コロナウイルスの感染はあると言えますが、現時点まで針刺し事故での新型コロナウイルスの感染は発生していません。

上記1~3のことからして、現時点では蚊からの新型コロナウイルスの感染はないと結論付けられています。

しかし蚊から感染する病気があることから、蚊に刺されないように虫よけを使ったり、肌の露出をできるだけ少なくするなどの対策をしておく必要はあります。

2021年6月27日日曜日

新型コロナウイルスについて-31.新型コロナワクチン接種後に発熱や頭痛が…市販薬は飲んでいいの?-

 厚生労働省が開設したサイト「新型コロナワクチンQ&A」にも、「ワクチンを受けた後に熱が出たら、どうすれば良いですか」「ワクチンを受けた後の発熱や痛みに対し、市販の解熱鎮痛薬を飲んでもよいですか」といった項目が開設されていますので一度ご覧ください。

これらの疑問に対し、サイトでは「ワクチンによる発熱は接種後1~2日以内に起こることが多く、必要な場合は解熱鎮痛剤を服用するなどして、様子をみていただくことになります」などと回答されています。

市販の解熱鎮痛剤では、イブプロフェンやロキソプロフェンといった非ステロイド性抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs:NSAIDs)やアセトアミノフェンなどがあり、厚労省のサイトでは「ワクチン接種後の発熱や痛みなどにご使用いただけます」と記載されています。

アセトアミノフェンは妊娠中・授乳中の女性も使うことが可能です。

ただし、咳やのどの痛み、味覚・嗅覚がなくなる、息切れなどのワクチン接種後の副反応としては通常、起こりにくい症状が見られる場合や、薬によるアレルギー症状やぜんそくが起きた経験がある人、妊娠中・授乳中の女性や病気の治療中の人は、市販薬を服用する前にかかりつけ医によく相談されることです。

しかしワクチン接種後発熱や頭痛が起きることがあるからと言って、発熱や頭痛といった副反応の症状が出る前に予防的に解熱鎮痛薬を繰り返し飲むのは現時点で推奨されてないので予防のための服用はしないほうが良いでしょう。

ワクチン接種よる発熱か、新型コロナウイルス感染症かを見分けるには、発熱以外に、咳や咽頭痛、味覚・嗅覚の消失、息切れ等の症状がないかどうかが、手がかりとなります。

※ワクチンによる副反応の発熱では、一般的にはこれらの症状はみられません※

ワクチン接種後、2日間以上熱が続く場合や、症状が重い場合、ワクチンでは起こりにくい上記の症状がみられる場合には、自己判断で薬を服用せずに医療機関を受診することをお勧めします。

ワクチン接種後の発熱等に使用可能な薬剤の代表的な製品を一部紹介しておきますので参考にしてください。

○イブプロフェン系薬剤

・ブルフェン

・イブ

・エスタック

・ナロンメディカル

○ロキソプロフェン系薬剤

・ロキソニン

・バファリンEX

・エキセドリンLOX

・セレコックス

・ナスキサシン

○アセトアミノフェン系薬剤

※アセトアミノフェンは比較的、副作用が少ないですが、人によって肝機能障害を起こすことがあるため、市販のアセトアミノフェンは用量が低く抑えられているのだと思います※

・カロナール

・タイレノールA

・バファリンルナ

・ノーシン

・セデス